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税務ニュース2026年02月20日 国外財産調書、特例措置適用が増加傾向(2026年2月23号・№1112) 株価等の上昇で知らぬ間に提出基準に該当するケースも

  • 国外財産調書の特例措置の適用が増加傾向。円安の影響で外貨建て円換算額や株価が上昇したことで、これまで国外財産調書の提出義務がなかった者が提出基準に該当するケースも。

 国外財産調書の提出件数が年々増加している。その年の12月31日において合計で5,000万円を超える国外財産を有する居住者は、その国外財産の種類、数量および価額その他必要な事項を記載した国外財産調書をその年の翌年の6月30日までに住所地等の所轄税務署長に提出することが義務付けられている。令和6年分における総提出件数は14,544件(対前年比+9.8%)、総財産額は8兆1,945億円(同+26.3%)とどちらも過去最高を記録。世界的に株価が上昇基調であることが提出件数の増加の背景にありそうだ。
 提出件数の増加とともに、過少申告加算税及び無申告加算税の特例措置の適用件数も増加傾向にある。特例措置とは、提出期限内に提出された国外財産調書に記載がある国外財産に関して所得税・相続税の申告漏れが生じた場合には加算税が軽減(▲5%)されるというものと、提出期限内に提出しなかった場合や記載のない国外財産に係る所得税・相続税の申告漏れが生じたときには加算税が加重(+5%)されるというもの。令和6年分においては、軽減措置の適用件数が221件(対前年比+31.5%)と、平成28年度以降で最多となっており、加重措置についても366件(このうち国外財産調書の提出がないものは254件、国外財産調書に記載すべき財産の記載がないものは112件)と前年より増加(同+20.8%)し、過去5年で最多の適用件数となっている。
 国税庁は、基本的には個々の事案の性質によるとした上で、円安の影響で外貨建ての円換算額が上昇したことや、株価が上昇したことで、これまで国外財産調書の提出義務がなかった者が新たに提出基準に該当することになったものの、自身に提出義務があるかどうかを把握していない者が増えたことが特例措置適用の増加の要因の1つではないかとしている。また、国外財産調書を提出しているにもかかわらず、財産の申告漏れも散見されているという。例えば、東京国税局では、海外金融機関における預金口座がある旨の記載が国外財産調書にあったが、利子や円転換した際の為替差益が申告漏れとなっていたため、加算税の軽減措置を適用した事例があったとしている。
 国税庁では、納税者自身の提出義務の有無の確認や記載内容に不備があるか確認したい場合には、所轄の税務署に相談してほしいと呼びかけている。

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