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自治2019年11月19日 浸水住宅に独自支援相次ぐ 国制度の対象外、地域差も 台風19号の住宅被害 提供:共同通信社

 浸水や土砂災害で多数の住宅被害が出た台風19号で、国の公的支援から漏れる世帯に独自の支援を実施する自治体が相次いでいる。一方で甚大な被害に見舞われた宮城、福島両県は独自支援の見送りを表明。居住地により支援格差が生じた現状に、関係者からは疑問の声も出ている。
 ▽半壊の壁
 「もう少し、国が動いてくれれば…」。福島県いわき市の50代女性はため息をついた。自宅は床上約50センチの浸水。水に漬かったドアはゆがみ、給湯器やエアコンも使えない。罹災(りさい)証明書はまだ受け取っていないが「たぶん半壊」と諦めたように話した。
 被災者生活再建支援法で最大300万円の支援金が支給されるのは原則「全壊」「大規模半壊」が要件になっている。
 対象を「半壊」まで拡大するよう要望してきた全国知事会によると、被害額は半壊で約1千万円、一部損壊でも300万円程度との推計がある。
 この女性は東京電力福島第1原発事故で双葉町から避難し、自宅を再建した。「双葉町の家も壊してしまい、帰るところなんてない。なんとかお金を工面し、直して住むより仕方ない」
 ▽家財の支給も
 被災者の厳しい実情に、岩手県は半壊世帯に最大20万円を支給することなどを決めた。県内では半壊に100万円、一部損壊は20万円を上限に補修費を支給する山田町をはじめ、独自支援の動きが広がる。
 長野県には、6月から運用を始めた「信州被災者生活再建支援制度」があり、長野市などと共同で半壊世帯に最大50万円を支給する。「半壊でも生活に大きな影響がある。国への要望が実現していないので県で支援することにした」と担当者。
 長野県は低所得世帯を対象に、浸水で使えなくなった暖房器具や冷蔵庫などの家財支給も決定、支援者の評価が高い。
 茨城県も2015年の関東・東北豪雨を機に設けた制度を適用。水戸市などと共同で半壊世帯に最大25万円を支給する。
 ▽多額の修繕費
 これに対し、宮城県や福島県は独自支援を見送る方針だ。宮城県の村井嘉浩(むらい・よしひろ)知事は今月の記者会見で「あえて岩手県と足並みをそろえる必要はないのではないか」と説明。福島県の内堀雅雄(うちぼり・まさお)知事も会見で「支援法の対象拡大を国に要望する」と述べるにとどまった。
 日弁連災害復興支援委員会副委員長の宇都彰浩(うと・あきひろ)弁護士(仙台弁護士会)は「公的支援が不十分なため、11年の東日本大震災で被災した住宅を修繕できていない人は今も多い。水害は半壊などでも多額の修繕費がかかり、独自支援が必要なのは明らかだ」と指摘。
 自治体で対応が異なる点については「被災者からすれば、住んでいる地域で支援に差があるのは納得いかないはずだ。対応しない自治体は住民に目を向けていないと言われても仕方がないのでは」と批判している。

(2019/11/19)

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