配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律
平成十三年四月十三日 法律 第三十一号
民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律
令和五年六月十四日 法律 第五十三号
条項号:
第百八十五条
更新前
更新後
-本則-
施行日:令和十年六月九十九日
~令和五年六月十四日法律第五十三号~
(接近禁止命令等)
(接近禁止命令等)
第十条
被害者(配偶者からの身体に対する暴力又は生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知してする脅迫(以下この章において「身体に対する暴力等」という。)を受けた者に限る。以下この条並びに第十二条第一項第三号及び第四号において同じ。)が、配偶者(配偶者からの身体に対する暴力等を受けた後に、被害者が離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合にあっては、当該配偶者であった者。以下この条及び第十二条第一項第二号から第四号までにおいて同じ。)からの更なる身体に対する暴力等により、その生命又は心身に重大な危害を受けるおそれが大きいときは、裁判所は、被害者の申立てにより、当該配偶者に対し、命令の効力が生じた日から起算して一年間、被害者の住居(当該配偶者と共に生活の本拠としている住居を除く。以下この項において同じ。)その他の場所において被害者の身辺につきまとい、又は被害者の住居、勤務先その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはならないことを命ずるものとする。
第十条
被害者(配偶者からの身体に対する暴力又は生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知してする脅迫(以下この章において「身体に対する暴力等」という。)を受けた者に限る。以下この条並びに第十二条第一項第三号及び第四号において同じ。)が、配偶者(配偶者からの身体に対する暴力等を受けた後に、被害者が離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合にあっては、当該配偶者であった者。以下この条及び第十二条第一項第二号から第四号までにおいて同じ。)からの更なる身体に対する暴力等により、その生命又は心身に重大な危害を受けるおそれが大きいときは、裁判所は、被害者の申立てにより、当該配偶者に対し、命令の効力が生じた日から起算して一年間、被害者の住居(当該配偶者と共に生活の本拠としている住居を除く。以下この項において同じ。)その他の場所において被害者の身辺につきまとい、又は被害者の住居、勤務先その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはならないことを命ずるものとする。
2
前項の場合において、同項の規定による命令(以下「接近禁止命令」という。)を発する裁判所又は発した裁判所は、被害者の申立てにより、当該配偶者に対し、命令の効力が生じた日以後、接近禁止命令の効力が生じた日から起算して一年を経過する日までの間、被害者に対して次に掲げる行為をしてはならないことを命ずるものとする。
2
前項の場合において、同項の規定による命令(以下「接近禁止命令」という。)を発する裁判所又は発した裁判所は、被害者の申立てにより、当該配偶者に対し、命令の効力が生じた日以後、接近禁止命令の効力が生じた日から起算して一年を経過する日までの間、被害者に対して次に掲げる行為をしてはならないことを命ずるものとする。
一
面会を要求すること。
一
面会を要求すること。
二
その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
二
その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
三
著しく粗野又は乱暴な言動をすること。
三
著しく粗野又は乱暴な言動をすること。
四
電話をかけて何も告げず、又は緊急やむを得ない場合を除き、連続して、電話をかけ、文書を送付し、通信文その他の情報(電気通信(電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第一号に規定する電気通信をいう。以下この号及び第六項第一号において同じ。)の送信元、送信先、通信日時その他の電気通信を行うために必要な情報を含む。以下この条において「通信文等」という。)をファクシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールの送信等をすること。
四
電話をかけて何も告げず、又は緊急やむを得ない場合を除き、連続して、電話をかけ、文書を送付し、通信文その他の情報(電気通信(電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第一号に規定する電気通信をいう。以下この号及び第六項第一号において同じ。)の送信元、送信先、通信日時その他の電気通信を行うために必要な情報を含む。以下この条において「通信文等」という。)をファクシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールの送信等をすること。
五
緊急やむを得ない場合を除き、午後十時から午前六時までの間に、電話をかけ、通信文等をファクシミリ装置を用いて送信し、又は電子メールの送信等をすること。
五
緊急やむを得ない場合を除き、午後十時から午前六時までの間に、電話をかけ、通信文等をファクシミリ装置を用いて送信し、又は電子メールの送信等をすること。
六
汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと。
六
汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと。
七
その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
七
その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
八
その性的羞恥心を害する事項を告げ、若しくはその知り得る状態に置き、その性的羞恥心を害する文書、図画、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下
この号において
同じ。)に係る記録媒体その他の物を送付し、若しくはその知り得る状態に置き、又はその性的羞恥心を害する電磁的記録その他の記録を送信し、若しくはその知り得る状態に置くこと。
八
その性的羞恥心を害する事項を告げ、若しくはその知り得る状態に置き、その性的羞恥心を害する文書、図画、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下
★削除★
同じ。)に係る記録媒体その他の物を送付し、若しくはその知り得る状態に置き、又はその性的羞恥心を害する電磁的記録その他の記録を送信し、若しくはその知り得る状態に置くこと。
九
その承諾を得ないで、その所持する位置情報記録・送信装置(当該装置の位置に係る位置情報(地理空間情報活用推進基本法(平成十九年法律第六十三号)第二条第一項第一号に規定する位置情報をいう。以下この号において同じ。)を記録し、又は送信する機能を有する装置で政令で定めるものをいう。以下この号及び次号において同じ。)(同号に規定する行為がされた位置情報記録・送信装置を含む。)により記録され、又は送信される当該位置情報記録・送信装置の位置に係る位置情報を政令で定める方法により取得すること。
九
その承諾を得ないで、その所持する位置情報記録・送信装置(当該装置の位置に係る位置情報(地理空間情報活用推進基本法(平成十九年法律第六十三号)第二条第一項第一号に規定する位置情報をいう。以下この号において同じ。)を記録し、又は送信する機能を有する装置で政令で定めるものをいう。以下この号及び次号において同じ。)(同号に規定する行為がされた位置情報記録・送信装置を含む。)により記録され、又は送信される当該位置情報記録・送信装置の位置に係る位置情報を政令で定める方法により取得すること。
十
その承諾を得ないで、その所持する物に位置情報記録・送信装置を取り付けること、位置情報記録・送信装置を取り付けた物を交付することその他その移動に伴い位置情報記録・送信装置を移動し得る状態にする行為として政令で定める行為をすること。
十
その承諾を得ないで、その所持する物に位置情報記録・送信装置を取り付けること、位置情報記録・送信装置を取り付けた物を交付することその他その移動に伴い位置情報記録・送信装置を移動し得る状態にする行為として政令で定める行為をすること。
3
第一項の場合において、被害者がその成年に達しない子(以下この項及び次項並びに第十二条第一項第三号において単に「子」という。)と同居しているときであって、配偶者が幼年の子を連れ戻すと疑うに足りる言動を行っていることその他の事情があることから被害者がその同居している子に関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため必要があると認めるときは、接近禁止命令を発する裁判所又は発した裁判所は、被害者の申立てにより、当該配偶者に対し、命令の効力が生じた日以後、接近禁止命令の効力が生じた日から起算して一年を経過する日までの間、当該子の住居(当該配偶者と共に生活の本拠としている住居を除く。以下この項において同じ。)、就学する学校その他の場所において当該子の身辺につきまとい、又は当該子の住居、就学する学校その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはならないこと及び当該子に対して前項第二号から第十号までに掲げる行為(同項第五号に掲げる行為にあっては、電話をかけること及び通信文等をファクシミリ装置を用いて送信することに限る。)をしてはならないことを命ずるものとする。ただし、当該子が十五歳以上であるときは、その同意がある場合に限る。
3
第一項の場合において、被害者がその成年に達しない子(以下この項及び次項並びに第十二条第一項第三号において単に「子」という。)と同居しているときであって、配偶者が幼年の子を連れ戻すと疑うに足りる言動を行っていることその他の事情があることから被害者がその同居している子に関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため必要があると認めるときは、接近禁止命令を発する裁判所又は発した裁判所は、被害者の申立てにより、当該配偶者に対し、命令の効力が生じた日以後、接近禁止命令の効力が生じた日から起算して一年を経過する日までの間、当該子の住居(当該配偶者と共に生活の本拠としている住居を除く。以下この項において同じ。)、就学する学校その他の場所において当該子の身辺につきまとい、又は当該子の住居、就学する学校その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはならないこと及び当該子に対して前項第二号から第十号までに掲げる行為(同項第五号に掲げる行為にあっては、電話をかけること及び通信文等をファクシミリ装置を用いて送信することに限る。)をしてはならないことを命ずるものとする。ただし、当該子が十五歳以上であるときは、その同意がある場合に限る。
4
第一項の場合において、配偶者が被害者の親族その他被害者と社会生活において密接な関係を有する者(被害者と同居している子及び配偶者と同居している者を除く。以下この項及び次項並びに第十二条第一項第四号において「親族等」という。)の住居に押し掛けて著しく粗野又は乱暴な言動を行っていることその他の事情があることから被害者がその親族等に関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため必要があると認めるときは、接近禁止命令を発する裁判所又は発した裁判所は、被害者の申立てにより、当該配偶者に対し、命令の効力が生じた日以後、接近禁止命令の効力が生じた日から起算して一年を経過する日までの間、当該親族等の住居(当該配偶者と共に生活の本拠としている住居を除く。以下この項において同じ。)その他の場所において当該親族等の身辺につきまとい、又は当該親族等の住居、勤務先その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはならないことを命ずるものとする。
4
第一項の場合において、配偶者が被害者の親族その他被害者と社会生活において密接な関係を有する者(被害者と同居している子及び配偶者と同居している者を除く。以下この項及び次項並びに第十二条第一項第四号において「親族等」という。)の住居に押し掛けて著しく粗野又は乱暴な言動を行っていることその他の事情があることから被害者がその親族等に関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため必要があると認めるときは、接近禁止命令を発する裁判所又は発した裁判所は、被害者の申立てにより、当該配偶者に対し、命令の効力が生じた日以後、接近禁止命令の効力が生じた日から起算して一年を経過する日までの間、当該親族等の住居(当該配偶者と共に生活の本拠としている住居を除く。以下この項において同じ。)その他の場所において当該親族等の身辺につきまとい、又は当該親族等の住居、勤務先その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはならないことを命ずるものとする。
5
前項の申立ては、当該親族等(被害者の十五歳未満の子を除く。以下この項において同じ。)の同意(当該親族等が十五歳未満の者又は成年被後見人である場合にあっては、その法定代理人の同意)がある場合に限り、することができる。
5
前項の申立ては、当該親族等(被害者の十五歳未満の子を除く。以下この項において同じ。)の同意(当該親族等が十五歳未満の者又は成年被後見人である場合にあっては、その法定代理人の同意)がある場合に限り、することができる。
6
第二項第四号及び第五号の「電子メールの送信等」とは、次の各号のいずれかに掲げる行為(電話をかけること及び通信文等をファクシミリ装置を用いて送信することを除く。)をいう。
6
第二項第四号及び第五号の「電子メールの送信等」とは、次の各号のいずれかに掲げる行為(電話をかけること及び通信文等をファクシミリ装置を用いて送信することを除く。)をいう。
一
電子メール(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(平成十四年法律第二十六号)第二条第一号に規定する電子メールをいう。)その他のその受信をする者を特定して情報を伝達するために用いられる電気通信の送信を行うこと。
一
電子メール(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(平成十四年法律第二十六号)第二条第一号に規定する電子メールをいう。)その他のその受信をする者を特定して情報を伝達するために用いられる電気通信の送信を行うこと。
二
前号に掲げるもののほか、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって、内閣府令で定めるものを用いて通信文等の送信を行うこと。
二
前号に掲げるもののほか、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって、内閣府令で定めるものを用いて通信文等の送信を行うこと。
(平一六法六四・平一九法一一三・令五法三〇・一部改正)
(平一六法六四・平一九法一一三・令五法三〇・令五法五三・一部改正)
施行日:令和七年十二月九十九日
~令和五年六月十四日法律第五十三号~
(接近禁止命令等の申立て等)
(接近禁止命令等の申立て等)
第十二条
接近禁止命令及び第十条第二項から第四項までの規定による命令の申立ては、次に掲げる事項を記載した書面でしなければならない。
第十二条
接近禁止命令及び第十条第二項から第四項までの規定による命令の申立ては、次に掲げる事項を記載した書面でしなければならない。
一
配偶者からの身体に対する暴力等を受けた状況(当該身体に対する暴力等を受けた後に、被害者が離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合であって、当該配偶者であった者からの身体に対する暴力等を受けたときにあっては、当該配偶者であった者からの身体に対する暴力等を受けた状況を含む。)
一
配偶者からの身体に対する暴力等を受けた状況(当該身体に対する暴力等を受けた後に、被害者が離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合であって、当該配偶者であった者からの身体に対する暴力等を受けたときにあっては、当該配偶者であった者からの身体に対する暴力等を受けた状況を含む。)
二
前号に掲げるもののほか、配偶者からの更なる身体に対する暴力等により、生命又は心身に重大な危害を受けるおそれが大きいと認めるに足りる申立ての時における事情
二
前号に掲げるもののほか、配偶者からの更なる身体に対する暴力等により、生命又は心身に重大な危害を受けるおそれが大きいと認めるに足りる申立ての時における事情
三
第十条第三項の規定による命令(以下この号並びに第十七条第三項及び第四項において「三項命令」という。)の申立てをする場合にあっては、被害者が当該同居している子に関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため当該三項命令を発する必要があると認めるに足りる申立ての時における事情
三
第十条第三項の規定による命令(以下この号並びに第十七条第三項及び第四項において「三項命令」という。)の申立てをする場合にあっては、被害者が当該同居している子に関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため当該三項命令を発する必要があると認めるに足りる申立ての時における事情
四
第十条第四項の規定による命令の申立てをする場合にあっては、被害者が当該親族等に関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため当該命令を発する必要があると認めるに足りる申立ての時における事情
四
第十条第四項の規定による命令の申立てをする場合にあっては、被害者が当該親族等に関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため当該命令を発する必要があると認めるに足りる申立ての時における事情
五
配偶者暴力相談支援センターの職員又は警察職員に対し、前各号に掲げる事項について相談し、又は援助若しくは保護を求めた事実の有無及びその事実があるときは、次に掲げる事項
五
配偶者暴力相談支援センターの職員又は警察職員に対し、前各号に掲げる事項について相談し、又は援助若しくは保護を求めた事実の有無及びその事実があるときは、次に掲げる事項
イ
当該配偶者暴力相談支援センター又は当該警察職員の所属官署の名称
イ
当該配偶者暴力相談支援センター又は当該警察職員の所属官署の名称
ロ
相談し、又は援助若しくは保護を求めた日時及び場所
ロ
相談し、又は援助若しくは保護を求めた日時及び場所
ハ
相談又は求めた援助若しくは保護の内容
ハ
相談又は求めた援助若しくは保護の内容
ニ
相談又は申立人の求めに対して執られた措置の内容
ニ
相談又は申立人の求めに対して執られた措置の内容
2
退去等命令の申立ては、次に掲げる事項を記載した書面でしなければならない。
2
退去等命令の申立ては、次に掲げる事項を記載した書面でしなければならない。
一
配偶者からの身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫を受けた状況(当該身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫を受けた後に、被害者が離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合であって、当該配偶者であった者からの身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫を受けたときにあっては、当該配偶者であった者からの身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫を受けた状況を含む。)
一
配偶者からの身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫を受けた状況(当該身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫を受けた後に、被害者が離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合であって、当該配偶者であった者からの身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫を受けたときにあっては、当該配偶者であった者からの身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫を受けた状況を含む。)
二
前号に掲げるもののほか、配偶者から更に身体に対する暴力を受けることにより、生命又は身体に重大な危害を受けるおそれが大きいと認めるに足りる申立ての時における事情
二
前号に掲げるもののほか、配偶者から更に身体に対する暴力を受けることにより、生命又は身体に重大な危害を受けるおそれが大きいと認めるに足りる申立ての時における事情
三
配偶者暴力相談支援センターの職員又は警察職員に対し、前二号に掲げる事項について相談し、又は援助若しくは保護を求めた事実の有無及びその事実があるときは、次に掲げる事項
三
配偶者暴力相談支援センターの職員又は警察職員に対し、前二号に掲げる事項について相談し、又は援助若しくは保護を求めた事実の有無及びその事実があるときは、次に掲げる事項
イ
当該配偶者暴力相談支援センター又は当該警察職員の所属官署の名称
イ
当該配偶者暴力相談支援センター又は当該警察職員の所属官署の名称
ロ
相談し、又は援助若しくは保護を求めた日時及び場所
ロ
相談し、又は援助若しくは保護を求めた日時及び場所
ハ
相談又は求めた援助若しくは保護の内容
ハ
相談又は求めた援助若しくは保護の内容
ニ
相談又は申立人の求めに対して執られた措置の内容
ニ
相談又は申立人の求めに対して執られた措置の内容
3
前二項の書面(以下「申立書」という。)に第一項第五号イからニまで又は前項第三号イからニまでに掲げる事項の記載がない場合には、申立書には、第一項第一号から第四号まで又は前項第一号及び第二号に掲げる事項についての申立人の供述を
記載した書面
で公証人法(明治四十一年法律第五十三号)
第五十八条ノ二第一項
の認証を受けたものを添付しなければならない。
3
前二項の書面(以下「申立書」という。)に第一項第五号イからニまで又は前項第三号イからニまでに掲げる事項の記載がない場合には、申立書には、第一項第一号から第四号まで又は前項第一号及び第二号に掲げる事項についての申立人の供述を
記載し、又は記録した書面又は電磁的記録
で公証人法(明治四十一年法律第五十三号)
第五十三条第一項又は第五十九条第三項
の認証を受けたものを添付しなければならない。
(平一六法六四・平一九法一一三・令五法三〇・一部改正)
(平一六法六四・平一九法一一三・令五法三〇・令五法五三・一部改正)
施行日:令和十年六月九十九日
~令和五年六月十四日法律第五十三号~
(保護命令事件の審理の方法)
(保護命令事件の審理の方法)
第十四条
保護命令は、口頭弁論又は相手方が立ち会うことができる審尋の期日を経なければ、これを発することができない。ただし、その期日を経ることにより保護命令の申立ての目的を達することができない事情があるときは、この限りでない。
第十四条
保護命令は、口頭弁論又は相手方が立ち会うことができる審尋の期日を経なければ、これを発することができない。ただし、その期日を経ることにより保護命令の申立ての目的を達することができない事情があるときは、この限りでない。
2
申立書に第十二条第一項第五号イからニまで又は同条第二項第三号イからニまでに掲げる事項の記載がある場合には、裁判所は、当該配偶者暴力相談支援センター又は当該所属官署の長に対し、申立人が相談し、又は援助若しくは保護を求めた際の状況及びこれに対して執られた措置の内容を
記載した書面
の提出を求めるものとする。この場合において、当該配偶者暴力相談支援センター又は当該所属官署の長は、これに速やかに応ずるものとする。
2
申立書に第十二条第一項第五号イからニまで又は同条第二項第三号イからニまでに掲げる事項の記載がある場合には、裁判所は、当該配偶者暴力相談支援センター又は当該所属官署の長に対し、申立人が相談し、又は援助若しくは保護を求めた際の状況及びこれに対して執られた措置の内容を
記載し、又は記録した書面又は電磁的記録(次項において「書面等」という。)
の提出を求めるものとする。この場合において、当該配偶者暴力相談支援センター又は当該所属官署の長は、これに速やかに応ずるものとする。
3
裁判所は、必要があると認める場合には、前項の配偶者暴力相談支援センター若しくは所属官署の長又は申立人から相談を受け、若しくは援助若しくは保護を求められた職員に対し、同項の規定により
書面
の提出を求めた事項に関して更に説明を求めることができる。
3
裁判所は、必要があると認める場合には、前項の配偶者暴力相談支援センター若しくは所属官署の長又は申立人から相談を受け、若しくは援助若しくは保護を求められた職員に対し、同項の規定により
書面等
の提出を求めた事項に関して更に説明を求めることができる。
(平一六法六四・平一九法一一三・令五法三〇・一部改正)
(平一六法六四・平一九法一一三・令五法三〇・令五法五三・一部改正)
施行日:令和十年六月九十九日
~令和五年六月十四日法律第五十三号~
(保護命令の申立てについての決定等)
(保護命令の申立てについての決定等)
第十五条
保護命令の申立てについての決定には、理由を付さなければならない。ただし、口頭弁論を経ないで決定をする場合には、理由の要旨を示せば足りる。
第十五条
保護命令の申立てについての決定には、理由を付さなければならない。ただし、口頭弁論を経ないで決定をする場合には、理由の要旨を示せば足りる。
2
保護命令は、相手方に対する
決定書
の送達又は相手方が出頭した口頭弁論若しくは審尋の期日における言渡しによって、その効力を生ずる。
2
保護命令は、相手方に対する
電子決定書(第二十一条において準用する民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第百二十二条において準用する同法第二百五十二条第一項の規定により作成される電磁的記録をいう。)
の送達又は相手方が出頭した口頭弁論若しくは審尋の期日における言渡しによって、その効力を生ずる。
3
保護命令を発したときは、裁判所書記官は、速やかにその旨及びその内容を申立人の住所又は居所を管轄する警視総監又は道府県警察本部長に通知するものとする。
3
保護命令を発したときは、裁判所書記官は、速やかにその旨及びその内容を申立人の住所又は居所を管轄する警視総監又は道府県警察本部長に通知するものとする。
4
保護命令を発した場合において、申立人が配偶者暴力相談支援センターの職員に対し相談し、又は援助若しくは保護を求めた事実があり、かつ、申立書に当該事実に係る第十二条第一項第五号イからニまで又は同条第二項第三号イからニまでに掲げる事項の記載があるときは、裁判所書記官は、速やかに、保護命令を発した旨及びその内容を、当該申立書に名称が記載された配偶者暴力相談支援センター(当該申立書に名称が記載された配偶者暴力相談支援センターが二以上ある場合にあっては、申立人がその職員に対し相談し、又は援助若しくは保護を求めた日時が最も遅い配偶者暴力相談支援センター)の長に通知するものとする。
4
保護命令を発した場合において、申立人が配偶者暴力相談支援センターの職員に対し相談し、又は援助若しくは保護を求めた事実があり、かつ、申立書に当該事実に係る第十二条第一項第五号イからニまで又は同条第二項第三号イからニまでに掲げる事項の記載があるときは、裁判所書記官は、速やかに、保護命令を発した旨及びその内容を、当該申立書に名称が記載された配偶者暴力相談支援センター(当該申立書に名称が記載された配偶者暴力相談支援センターが二以上ある場合にあっては、申立人がその職員に対し相談し、又は援助若しくは保護を求めた日時が最も遅い配偶者暴力相談支援センター)の長に通知するものとする。
5
保護命令は、執行力を有しない。
5
保護命令は、執行力を有しない。
(平一六法六四・平一九法一一三・令五法三〇・一部改正)
(平一六法六四・平一九法一一三・令五法三〇・令五法五三・一部改正)
施行日:令和十年六月九十九日
~令和五年六月十四日法律第五十三号~
(事件の記録の閲覧等)
(非電磁的事件記録の閲覧等)
第十九条
保護命令に関する手続について、当事者は、裁判所書記官に対し、事件の記録の閲覧若しくは謄写、その正本、謄本若しくは抄本の交付又は事件に関する事項の証明書の交付を請求することができる。ただし、相手方にあっては、保護命令の申立てに関し口頭弁論若しくは相手方を呼び出す審尋の期日の指定があり、又は相手方に対する保護命令の送達があるまでの間は、この限りでない。
第十九条
保護命令に関する手続について、当事者は、裁判所書記官に対し、非電磁的事件記録(事件の記録中次条第一項に規定する電磁的事件記録を除いた部分をいう。次項において同じ。)の閲覧若しくは謄写又はその正本、謄本若しくは抄本の交付を請求することができる。
2
前項の規定は、非電磁的事件記録中の録音テープ又はビデオテープ(これらに準ずる方法により一定の事項を記録した物を含む。)に関しては、適用しない。この場合において、当事者は、裁判所の許可を得て、裁判所書記官に対し、これらの物の複製を請求することができる。
3
前二項の規定にかかわらず、相手方は、保護命令の申立てに関し口頭弁論若しくは相手方を呼び出す審尋の期日の指定があり、又は相手方に対する保護命令の送達があるまでの間は、これらの規定による請求をすることができない。
4
民事訴訟法第九十一条第五項の規定は、第一項及び第二項の規定による請求について準用する。
(令五法五三・全改)
施行日:令和十年六月九十九日
~令和五年六月十四日法律第五十三号~
★新設★
(電磁的事件記録の閲覧等)
第十九条の二
保護命令に関する手続について、当事者は、裁判所書記官に対し、最高裁判所規則で定めるところにより、電磁的事件記録(事件の記録中この法律その他の法令の規定により裁判所の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。以下この条及び次条において同じ。)に備えられたファイルに記録された事項に係る部分をいう。以下この条において同じ。)の内容を最高裁判所規則で定める方法により表示したものの閲覧を請求することができる。
2
保護命令に関する手続について、当事者は、裁判所書記官に対し、電磁的事件記録に記録されている事項について、最高裁判所規則で定めるところにより、最高裁判所規則で定める電子情報処理組織(裁判所の使用に係る電子計算機と手続の相手方の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。次項及び次条において同じ。)を使用してその者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法その他の最高裁判所規則で定める方法による複写を請求することができる。
3
保護命令に関する手続について、当事者は、裁判所書記官に対し、最高裁判所規則で定めるところにより、電磁的事件記録に記録されている事項の全部若しくは一部を記載した書面であって裁判所書記官が最高裁判所規則で定める方法により当該書面の内容が電磁的事件記録に記録されている事項と同一であることを証明したものを交付し、又は当該事項の全部若しくは一部を記録した電磁的記録であって裁判所書記官が最高裁判所規則で定める方法により当該電磁的記録の内容が電磁的事件記録に記録されている事項と同一であることを証明したものを最高裁判所規則で定める電子情報処理組織を使用してその者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法その他の最高裁判所規則で定める方法により提供することを請求することができる。
4
前三項の規定にかかわらず、相手方は、保護命令の申立てに関し口頭弁論若しくは相手方を呼び出す審尋の期日の指定があり、又は相手方に対する保護命令の送達があるまでの間は、これらの規定による請求をすることができない。
5
民事訴訟法第九十一条第五項の規定は、第一項及び第二項の規定による請求について準用する。
(令五法五三・追加)
施行日:令和十年六月九十九日
~令和五年六月十四日法律第五十三号~
★新設★
(事件に関する事項の証明)
第十九条の三
保護命令に関する手続について、当事者は、裁判所書記官に対し、最高裁判所規則で定めるところにより、事件に関する事項を記載した書面であって裁判所書記官が最高裁判所規則で定める方法により当該事項を証明したものを交付し、又は当該事項を記録した電磁的記録であって裁判所書記官が最高裁判所規則で定める方法により当該事項を証明したものを最高裁判所規則で定める電子情報処理組織を使用してその者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法その他の最高裁判所規則で定める方法により提供することを請求することができる。ただし、相手方にあっては、保護命令の申立てに関し口頭弁論若しくは相手方を呼び出す審尋の期日の指定があり、又は相手方に対する保護命令の送達があるまでの間は、この限りでない。
(令五法五三・追加)
施行日:令和十年六月九十九日
~令和五年六月十四日法律第五十三号~
(民事訴訟法の準用)
(民事訴訟法の準用)
第二十一条
この法律に特別の定めがある場合を除き、保護命令に関する手続に関しては、その性質に反しない限り、民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第一編から第四編までの規定(同法第七十一条第二項、第九十一条の二、第九十二条第九項及び第十項、第九十二条の二第二項、第九十四条、第百条第二項、第一編第五章第四節第三款、第百十一条、第一編第七章、第百三十三条の二第五項及び第六項、第百三十三条の三第二項、第百五十一条第三項、第百六十条第二項、第百八十五条第三項、第二百五条第二項、第二百十五条第二項、第二百二十七条第二項並びに第二百三十二条の二の規定を除く。)を準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第二十一条
この法律に特別の定めがある場合を除き、保護命令に関する手続に関しては、その性質に反しない限り、民事訴訟法第一編から第四編までの規定(同法第百三十二条の十三の規定を除く。)を準用する。
第百十二条第一項本文
前条の規定による措置を開始した
裁判所書記官が送達すべき書類を保管し、いつでも送達を受けるべき者に交付すべき旨の裁判所の掲示場への掲示を始めた
第百十二条第一項ただし書
前条の規定による措置を開始した
当該掲示を始めた
第百十三条
書類又は電磁的記録
書類
記載又は記録
記載
第百十一条の規定による措置を開始した
裁判所書記官が送達すべき書類を保管し、いつでも送達を受けるべき者に交付すべき旨の裁判所の掲示場への掲示を始めた
第百三十三条の三第一項
記載され、又は記録された書面又は電磁的記録
記載された書面
当該書面又は電磁的記録
当該書面
又は電磁的記録その他これに類する書面又は電磁的記録
その他これに類する書面
第百五十一条第二項及び第二百三十一条の二第二項
方法又は最高裁判所規則で定める電子情報処理組織を使用する方法
方法
第百六十条第一項
最高裁判所規則で定めるところにより、電子調書(期日又は期日外における手続の方式、内容及び経過等の記録及び公証をするためにこの法律その他の法令の規定により裁判所書記官が作成する電磁的記録をいう。以下同じ。)
調書
第百六十条第三項
前項の規定によりファイルに記録された電子調書の内容に
調書の記載について
第百六十条第四項
第二項の規定によりファイルに記録された電子調書
調書
当該電子調書
当該調書
第百六十条の二第一項
前条第二項の規定によりファイルに記録された電子調書の内容
調書の記載
第百六十条の二第二項
その旨をファイルに記録して
調書を作成して
第二百五条第三項
事項又は前項の規定によりファイルに記録された事項若しくは同項の記録媒体に記録された事項
事項
第二百十五条第四項
事項又は第二項の規定によりファイルに記録された事項若しくは同項の記録媒体に記録された事項
事項
第二百三十一条の三第二項
若しくは送付し、又は最高裁判所規則で定める電子情報処理組織を使用する
又は送付する
第二百六十一条第四項
電子調書
調書
記録しなければ
記載しなければ
(令五法三〇・全改)
(令五法五三・全改)
施行日:令和十年六月九十九日
~令和五年六月十四日法律第五十三号~
(期日の呼出し)
★削除★
第十四条の二
保護命令に関する手続における期日の呼出しは、呼出状の送達、当該事件について出頭した者に対する期日の告知その他相当と認める方法によってする。
2
呼出状の送達及び当該事件について出頭した者に対する期日の告知以外の方法による期日の呼出しをしたときは、期日に出頭しない者に対し、法律上の制裁その他期日の不遵守による不利益を帰することができない。ただし、その者が期日の呼出しを受けた旨を記載した書面を提出したときは、この限りでない。
(令五法三〇・追加)
施行日:令和十年六月九十九日
~令和五年六月十四日法律第五十三号~
(公示送達の方法)
★削除★
第十四条の三
保護命令に関する手続における公示送達は、裁判所書記官が送達すべき書類を保管し、いつでも送達を受けるべき者に交付すべき旨を裁判所の掲示場に掲示してする。
(令五法三〇・追加)
施行日:令和十年六月九十九日
~令和五年六月十四日法律第五十三号~
(電子情報処理組織による申立て等)
★削除★
第十四条の四
保護命令に関する手続における申立てその他の申述(以下この条において「申立て等」という。)のうち、当該申立て等に関するこの法律その他の法令の規定により書面等(書面、書類、文書、謄本、抄本、正本、副本、複本その他文字、図形等人の知覚によって認識することができる情報が記載された紙その他の有体物をいう。次項及び第四項において同じ。)をもってするものとされているものであって、最高裁判所の定める裁判所に対してするもの(当該裁判所の裁判長、受命裁判官、受託裁判官又は裁判所書記官に対してするものを含む。)については、当該法令の規定にかかわらず、最高裁判所規則で定めるところにより、電子情報処理組織(裁判所の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。以下この項及び第三項において同じ。)と申立て等をする者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)を用いてすることができる。
2
前項の規定によりされた申立て等については、当該申立て等を書面等をもってするものとして規定した申立て等に関する法令の規定に規定する書面等をもってされたものとみなして、当該申立て等に関する法令の規定を適用する。
3
第一項の規定によりされた申立て等は、同項の裁判所の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に、当該裁判所に到達したものとみなす。
4
第一項の場合において、当該申立て等に関する他の法令の規定により署名等(署名、記名、押印その他氏名又は名称を書面等に記載することをいう。以下この項において同じ。)をすることとされているものについては、当該申立て等をする者は、当該法令の規定にかかわらず、当該署名等に代えて、最高裁判所規則で定めるところにより、氏名又は名称を明らかにする措置を講じなければならない。
5
第一項の規定によりされた申立て等が第三項に規定するファイルに記録されたときは、第一項の裁判所は、当該ファイルに記録された情報の内容を書面に出力しなければならない。
6
第一項の規定によりされた申立て等に係るこの法律その他の法令の規定による事件の記録の閲覧若しくは謄写又はその正本、謄本若しくは抄本の交付は、前項の書面をもってするものとする。当該申立て等に係る書類の送達又は送付も、同様とする。
(令五法三〇・追加)
-改正本則-
施行日:令和七年十二月九十九日
~令和五年六月十四日法律第五十三号~
★新設★
民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(令和五・六・一四法五三)抄
(手続費用額の確定手続に関する経過措置)
第百八十六条
前条の規定による改正後の配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(第百九十七条及び第百九十八条において「改正後配偶者暴力防止法」という。)第二十一条において準用する民事訴訟法(以下この節において「準用民事訴訟法」という。)第七十一条第二項の規定は、施行日以後に開始される保護命令の申立てに係る事件(以下この節において「改正後保護命令事件」という。)における保護命令に関する手続の費用の負担の額を定める申立てについて、適用する。
(期日の呼出しに関する経過措置)
第百八十七条
準用民事訴訟法第九十四条の規定は、改正後保護命令事件における期日の呼出しについて適用し、施行日前に開始された保護命令の申立てに係る事件(以下この節において「改正前保護命令事件」という。)における期日の呼出しについては、なお従前の例による。
(送達報告書に関する経過措置)
第百八十八条
準用民事訴訟法第百条第二項の規定は、改正後保護命令事件における送達報告書の提出について、適用する。
(公示送達の方法に関する経過措置)
第百八十九条
準用民事訴訟法第百十一条から第百十三条までの規定は、改正後保護命令事件における公示送達について適用し、改正前保護命令事件における公示送達については、なお従前の例による。
(電子情報処理組織による申立て等に関する経過措置)
第百九十条
準用民事訴訟法第一編第七章の規定(準用民事訴訟法第百三十二条の十三の規定を除く。)は、改正後保護命令事件における準用民事訴訟法第百三十二条の十第一項に規定する申立て等について適用し、改正前保護命令事件における第百八十五条の規定による改正前の配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律第十四条の四第一項に規定する申立て等については、同条の規定は、施行日以後も、なおその効力を有する。
(釈明処分による電磁的記録の提出に関する経過措置)
第百九十一条
準用民事訴訟法第百五十一条第二項の規定は、改正後保護命令事件における釈明処分による電磁的記録の提出について適用し、改正前保護命令事件における釈明処分による電磁的記録の提出については、なお従前の例による。
(口頭弁論調書に関する経過措置)
第百九十二条
準用民事訴訟法第百六十条の規定は、改正後保護命令事件における口頭弁論調書の作成、記録及び口頭弁論の方式に関する規定の遵守に係る証明について適用し、改正前保護命令事件における口頭弁論調書の作成、記載及び口頭弁論の方式に関する規定の遵守に係る証明については、なお従前の例による。
2
準用民事訴訟法第百六十条の二の規定は、改正後保護命令事件における口頭弁論調書の更正について適用し、改正前保護命令事件における口頭弁論調書の更正については、なお従前の例による。
(尋問に代わる書面の提出等に関する経過措置)
第百九十三条
準用民事訴訟法第二百五条第二項及び第二百十五条第二項(準用民事訴訟法第二百十八条第一項において準用する場合を含む。)の規定は、改正後保護命令事件における証人の尋問に代わる書面の提出又は鑑定人の書面による意見の陳述に代わる意見の陳述の方式若しくは鑑定の嘱託を受けた者による鑑定書の提出について、適用する。
(電磁的記録に記録された情報の内容に係る証拠調べに関する経過措置)
第百九十四条
準用民事訴訟法第二百三十一条の二第二項及び第二百三十一条の三第二項の規定は、改正後保護命令事件における電磁的記録に記録された情報の内容に係る証拠調べについて適用し、改正前保護命令事件における電磁的記録に記録された情報の内容に係る証拠調べについては、なお従前の例による。
(電子決定書の作成に関する経過措置)
第百九十五条
準用民事訴訟法第百二十二条において準用する準用民事訴訟法第二百五十二条及び第二百五十三条の規定は、改正後保護命令事件における電子決定書の作成について適用し、改正前保護命令事件における決定書の作成については、なお従前の例による。
(申立ての取下げが口頭でされた場合における期日の電子調書の記録に関する経過措置)
第百九十六条
準用民事訴訟法第二百六十一条第四項の規定は、改正後保護命令事件における申立ての取下げが口頭でされた場合における期日の電子調書の記録について適用し、改正前保護命令事件における申立ての取下げが口頭でされた場合における期日の調書の記載については、なお従前の例による。
(事件に関する事項の証明に関する経過措置)
第百九十七条
改正後配偶者暴力防止法第十九条の三の規定は、改正後保護命令事件に関する事項の証明について適用し、改正前保護命令事件に関する事項の証明については、なお従前の例による。
(接近禁止命令等の申立て等に関する経過措置)
第百九十八条
第二号施行日から施行日の前日までの間における改正後配偶者暴力防止法第十二条第三項の規定の適用については、同項中「記載し、又は記録した書面又は電磁的記録」とあるのは「記載した書面」と、「第五十三条第一項又は第五十九条第三項」とあるのは「第五十三条第一項」とする。
(罰則に関する経過措置)
第三百八十七条
この法律(附則第二号及び第三号に掲げる規定については、当該各規定)の施行前にした行為並びにこの法律の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第三百八十八条
この法律に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第三百八十九条
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の民事執行法その他の法律の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
-改正附則-
施行日:令和七年十二月九十九日
~令和五年六月十四日法律第五十三号~
★新設★
附 則
この法律は、公布の日から起算して五年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一
〔前略〕第三百八十八条の規定 公布の日
二
〔前略〕第百八十五条中配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律第十二条第三項の改正規定、第百九十八条の規定並びに第三百八十七条の規定 公布の日から起算して二年六月を超えない範囲内において政令で定める日
三
〔省略〕