人事訴訟法
平成十五年七月十六日 法律 第百九号
民法等の一部を改正する法律
令和六年五月二十四日 法律 第三十三号
条項号:
第三条
更新前
更新後
-本則-
施行日:令和八年五月九十九日
~令和六年五月二十四日法律第三十三号~
(子の監護に関する処分についての裁判に係る事件等の管轄権)
(子の監護に関する処分についての裁判に係る事件等の管轄権)
第三条の四
裁判所は、日本の裁判所が婚姻の取消し又は離婚の訴えについて管轄権を有するときは、第三十二条第一項の子の監護者の指定その他の子の監護に関する処分についての裁判
及び
同条第三項の親権者の指定についての裁判に係る事件について、管轄権を有する。
第三条の四
裁判所は、日本の裁判所が婚姻の取消し又は離婚の訴えについて管轄権を有するときは、第三十二条第一項の子の監護者の指定その他の子の監護に関する処分についての裁判
、同項の親権行使者の指定についての裁判及び
同条第三項の親権者の指定についての裁判に係る事件について、管轄権を有する。
2
裁判所は、日本の裁判所が婚姻の取消し又は離婚の訴えについて管轄権を有する場合において、家事事件手続法(平成二十三年法律第五十二号)第三条の十二各号のいずれかに該当するときは、第三十二条第一項の財産の分与に関する処分についての裁判に係る事件について、管轄権を有する。
2
裁判所は、日本の裁判所が婚姻の取消し又は離婚の訴えについて管轄権を有する場合において、家事事件手続法(平成二十三年法律第五十二号)第三条の十二各号のいずれかに該当するときは、第三十二条第一項の財産の分与に関する処分についての裁判に係る事件について、管轄権を有する。
(平三〇法二〇・追加)
(平三〇法二〇・追加、令六法三三・一部改正)
施行日:令和八年五月九十九日
~令和六年五月二十四日法律第三十三号~
(附帯処分についての裁判等)
(附帯処分についての裁判等)
第三十二条
裁判所は、申立てにより、夫婦の一方が他の一方に対して提起した婚姻の取消し又は離婚の訴えに係る請求を認容する判決において、子の監護者の指定その他の子の監護に関する処分、財産の分与に関する処分
★挿入★
又は厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第七十八条の二第二項の規定による処分(以下「附帯処分」と総称する。)についての裁判をしなければならない。
第三十二条
裁判所は、申立てにより、夫婦の一方が他の一方に対して提起した婚姻の取消し又は離婚の訴えに係る請求を認容する判決において、子の監護者の指定その他の子の監護に関する処分、財産の分与に関する処分
、親権行使者(民法第八百二十四条の二第三項の規定により単独で親権を行使する者をいう。第四項において同じ。)の指定(婚姻の取消し又は離婚に伴って親権を行う必要がある事項に係るものに限る。同項において同じ。)
又は厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第七十八条の二第二項の規定による処分(以下「附帯処分」と総称する。)についての裁判をしなければならない。
2
前項の場合においては、裁判所は、同項の判決において、当事者に対し、子の引渡し又は金銭の支払その他の財産上の給付その他の給付を命ずることができる。
2
前項の場合においては、裁判所は、同項の判決において、当事者に対し、子の引渡し又は金銭の支払その他の財産上の給付その他の給付を命ずることができる。
3
前項の規定は、裁判所が婚姻の取消し又は離婚の訴えに係る請求を認容する判決において親権者の指定についての裁判をする場合について準用する。
3
前項の規定は、裁判所が婚姻の取消し又は離婚の訴えに係る請求を認容する判決において親権者の指定についての裁判をする場合について準用する。
4
裁判所は、第一項の子の監護者の指定その他の子の監護に関する処分についての裁判
★挿入★
又は前項の親権者の指定についての裁判をするに当たっては、子が十五歳以上であるときは、その子の陳述を聴かなければならない。
4
裁判所は、第一項の子の監護者の指定その他の子の監護に関する処分についての裁判
若しくは親権行使者の指定についての裁判
又は前項の親権者の指定についての裁判をするに当たっては、子が十五歳以上であるときは、その子の陳述を聴かなければならない。
(平一六法一〇四・平一六法一三〇・平一六法一三一・平一六法一三二・平二三法六一・平二四法六三・一部改正)
(平一六法一〇四・平一六法一三〇・平一六法一三一・平一六法一三二・平二三法六一・平二四法六三・令六法三三・一部改正)
施行日:令和八年五月九十九日
~令和六年五月二十四日法律第三十三号~
★新設★
(情報開示命令)
第三十四条の三
裁判所は、第三十二条第一項の子の監護に関する処分(子の監護に要する費用の分担に関する処分に限る。)の申立てがされている場合において、必要があると認めるときは、申立てにより又は職権で、当事者に対し、その収入及び資産の状況に関する情報を開示することを命ずることができる。
2
裁判所は、第三十二条第一項の財産の分与に関する処分の申立てがされている場合において、必要があると認めるときは、申立てにより又は職権で、当事者に対し、その財産の状況に関する情報を開示することを命ずることができる。
3
前二項の規定により情報の開示を命じられた当事者が、正当な理由なくその情報を開示せず、又は虚偽の情報を開示したときは、裁判所は、決定で、十万円以下の過料に処する。
(令六法三三・追加)
施行日:令和八年五月九十九日
~令和六年五月二十四日法律第三十三号~
★新設★
(判決前の親子交流の試行的実施)
第三十四条の四
裁判所は、第三十二条第一項の子の監護者の指定その他の子の監護に関する処分(子の監護に要する費用の分担に関する処分を除く。)の申立てがされている場合において、子の心身の状態に照らして相当でないと認める事情がなく、かつ、事実の調査のため必要があると認めるときは、当事者に対し、子との交流の試行的実施を促すことができる。
2
裁判所は、前項の試行的実施を促すに当たっては、交流の方法、交流をする日時及び場所並びに家庭裁判所調査官その他の者の立会いその他の関与の有無を定めるとともに、当事者に対して子の心身に有害な影響を及ぼす言動を禁止することその他適当と認める条件を付することができる。
3
裁判所は、第一項の試行的実施を促したときは、当事者に対してその結果の報告(当該試行的実施をしなかったときは、その理由の説明)を求めることができる。
(令六法三三・追加)
-改正附則-
施行日:令和八年五月九十九日
~令和六年五月二十四日法律第三十三号~
★新設★
附 則(令和六・五・二四法三三)抄
(施行期日)
第一条
この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第十六条から第十八条まで及び第十九条第一項の規定は、公布の日から施行する。
(政令への委任)
第十六条
この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(啓発活動)
第十七条
政府は、この法律による改正後のそれぞれの法律(次条及び附則第十九条第二項において「改正後の各法律」という。)の円滑な施行のため、新民法第七百六十六条第一項又は第二項(これらの規定を新民法第七百四十九条、第七百七十一条及び第七百八十八条において準用する場合を含む。)の規定により子の監護について必要な事項を定めることの重要性について父母が理解と関心を深めることができるよう、必要な広報その他の啓発活動を行うものとする。
(周知)
第十八条
政府は、改正後の各法律の円滑な施行のため、新民法第八百十九条各項の規定による親権者の定め方、新民法第八百二十四条の二第一項第三号の急迫の事情の意義、同条第二項の監護及び教育に関する日常の行為の意義その他の改正後の各法律の規定の趣旨及び内容について、国民に周知を図るものとする。
(検討)
第十九条
政府は、施行日までに、父母が協議上の離婚をする場合における新民法第八百十九条第一項の規定による親権者の定めが父母の双方の真意に出たものであることを確認するための措置について検討を加え、その結果に基づいて必要な法制上の措置その他の措置を講ずるものとする。
2
政府は、この法律の施行後五年を目途として、改正後の各法律の施行の状況等を勘案し、父母の離婚後の子の養育に係る制度及び支援施策の在り方等について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。