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境界・私道紛争関係判例集

編集/境界・私道等実務研究会 代表/大場民男(弁護士)

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概要


◆境界・私道をめぐるさまざまな判例の中から、実務上参考となる判例を厳選して編集したもので、最も信頼できる内容となっています。
◆境界と私道に関する判例を項目別に分類していますので、検索を容易にするとともに一連の判例の動向を知ることができます。
◆各判例については、判決理由の要旨だけにとどまらず、必要な事実関係、上告理由のほか図面等を多数掲載してありますので、事件の内容をより具体的に詳しく知りたい方に最適です。

商品情報

商品コード
0414
サイズ
A5判
巻数
全6巻
ページ数
10,626
発行年月
1995年3月

目次

■第一章 境界

第一 取得時効
概説
一 取得時効の要件
1 占有
○取得時効の要件としての所有の意思は占有の根拠となった客観的事実によって決定される
○自主占有が否定された事例
○交換契約によって土地の引渡しを受けたときは、その占有は自主占有にあたる
○占有を相続によって承継した者に所有の意思があるとみられる場合は、新権原により自主占有をするに至ったものということができる
○共同相続人の一人につき単独所有者としての自主占有を認めた事例
○他主占有に該当する旨の自白が認定された事件
○自主占有の推定が覆えされる場合
○係争山林についての時効取得の基礎となる占有があったとは認められなかった事例
○外形的客観的にみて他人の所有権を排斥する意思を有していなかったと解される事情が証明されたとして自主占有の推定が覆されるとした事例
○相続によって自主占有を開始したものとして短期取得時効の成立を認めた事例
○占有開始当初、他主占有であり、その後も自主占有に変更されたことはないとして里道の時効取得が認められなかった事例
○一一歳の者について自主占有を認めた事例
○旧自創法により小作地の売渡を受けたとして耕作を継続した者について自主占有が否定された例
○所有の意思のあることの表示があったものとして農地の小作人について自主占有が認められた事例
○他主占有者の相続人が独自の占有に基づく取得時効の成立を主張する場合の所有の意思の立証責任
○自己が権利者でないことを知っていた旨の供述をするなどしても他主占有となるものではない
○一 取得時効の制度は、真の権利者の権利を否定してでも継続した占有状態を法的に保護しようとするものであるから、土地の占有を継続したというためには、客観的に明確な程度に排他的な支配状態を続けなければならない
 二 土地の一辺に鉄条網を設置し、土地を測量し、シュロなどの雑木を植え、年に一度その木の枝打ちをするなどしても、土地についての客観的に明確な程度の排他的な支配状態とはいえず、取得時効の成立を認めることはできないとした事例
○市が道路敷を時効取得したとされた事例
○自主占有の立証責任並びに時効利益の放棄があったものと解することはできないとされた事例
○他主占有には該らないとされた事例
○国有地周辺の土地については、財務局に対して時効取得確認申請をした上で時効取得をしているにもかかわらず、国有地については、時効取得の確認申請をしていないこと等の外形的、客観的な原告の行動から、所有の意思なく右国有地の占有を開始したと認定するのが相当であるとされた事例
○他主占有に該るとされた事例
○不法占拠者について所有の意思が否定されて取得時効が認められなかった事例
○市道につき国の取得時効が成立し、市が国の取得時効の援用権を行使することができるとされた事例
○占有が認められないとされた事例
○係争地につき、固定資産税を支払っていないとしても、他主占有事情としては不十分であるとして、時効取得を認めた事例
○自主占有が認められなかった事例
○自主占有を認めた事例
○他主占有であるとの抗弁を認めなかった事例
○他主占有事情であるとして、自主占有が認められなかった事例
○他主占有であるとの抗弁を認めた事例
○自主占有が認められなかった事例
○贈与の事実を否定して自主占有を認めなかった事例
○所有の意思を認めなかった事例
○建物所有者の占有は建物を取り囲む塀の外側にまで及ばないとされた事例
○土地の売買契約の売主につき同契約の目的たる土地は引渡し済みであるなどとして時効取得の主張が認められなかった事例
○公共用財産である土地について、黙示の公用廃止はされていないとして時効取得が認められなかった事例
○他人の所有権を排斥して占有する意思を有していなかったものと解される事実(他主占有事情)が存在するとして、時効取得を認めなかった事例
○建物の収去及び明渡しを求めた事案において、賃借権及び借地権の時効取得を認めなかった事例
○隣地との境界を確定したうえで、係争地についての時効取得を認め、隣地所有者に塀の撤去と同塀設置部分の明渡しを命じた事例
○占有開始にあたり所有の意思があったとは認められず、また自主占有への転換も認められないとして時効取得を認めなかった事例
○時効取得を原因とする土地所有権移転登記手続請求が認められた事例
○相続と自主占有
○所有権に基づく都道の一部土地の明渡しが棄却された事例
○売買契約の目的となった他人所有地について自主占有が認められた事例
○借地権の範囲の変更合意と借地上の樹木の枝の越境部分の剪除の請求
○境界を認定し越境物の除去を命じた事例
○原告を買主として作成された公正証書によってなされた売買契約により、原告が売買の目的たる土地の所有権を取得したことを認めたが、原告による被告建物等の明渡請求は、権利の濫用として棄却した事例
○道路敷の越境を認めなかった事例
○境界を確定し係争部分の時効取得を認めなかった事例
○登記簿上の面積と実測面積の比が近似しているとして境界を確定した事例
2 平穏、公然、善意、無過失
○民法一六二条二項の平穏の占有の意義
○民法一六二条にいう公然・善意無過失の意義
○民法一六二条にいう平穏な占有の意義
○国有財産の存在が公図等で容易に知り得ることから善意の占有ではないとされた事例
○占有開始時に悪意又は過失があったとされた事例
○占有開始時に善意無過失であると認められた事例
○短期時効取得を認めた事例
○短期取得時効の成立が認められた事例
○占有が善意・無過失であったとは認められないとされた事例
○排他的占有は認められるものの占有開始に過失があるとされた事例
○他主占有であるほか、占有開始時に悪意及び有過失であったとされた事例
○自主占有が認められた事例
○所有権移転時期を売買代金支払時として売買された土地の取得時効
○土地の占有開始に過失があったとして時効取得が認められなかった事例
○善意無過失の占有継続により時効取得が認められた事例
○ブロック塀によって画された土地の時効取得を認めた事例
3 時効の起算点
○取得時効完成の時期は時効の基礎たる事実の開始した時を起算点として決定しなければならない
4 土地の一部の時効取得
○土地の一部について時効取得が認められた事例
○一筆の土地の一部の権利保全のために土地全部について処分禁止の仮処分をすることの可否
5 農地の時効取得
○農地の時効取得には農地法三条の適用はない
○農地法の許可と自主占有
6 時効の援用等
○取得時効の完成によって直接利益を受ける者でない者は取得時効を援用することはできない
○土地の所有権を時効によって取得する者から賃借権の設定を受けた者は時効の援用権を有する
○黙示的にも取得時効の時効利益の放棄がなされたものとは認められず、かつ時効の援用が信義則に反して許されないとはいえないとされた事例
○一旦払下げを受けることを希望したとしても時効援用権を喪失していないとされた事例
○払下げ土地と払下げ未了土地との境界を復元した丈量図に署名押印し、その際、所有権を主張する様子もなかったという事案の下では後に取得時効の援用をすることは信義則上許されず、時効援用権を喪失したとされた事例
○国有公共用地境界確定申請書を提出し、公共用地境界図が添付された境界確定通知書の送付を受けるなどしながら何ら異議を述べていないなどの事情の下では時効援用権を喪失したと認められるとされた事例
○被相続人の占有により取得時効が完成した場合において共同相続人の一人が取得時効を援用することができるのはその相続分を限度とするとされた事例
○転用貸付契約の申込みをしたことにより、信義則上、時効の利益を主張できないとされたほか、所有の意思が否定された事例
○相続人による時効援用の効果
○時効利益の放棄ないし信義則上援用権の喪失は認められないとされた事例
○筆界の確認を求めたことをもって時効利益の放棄、時効援用権を喪失するものではないとした事例
7 その他
○他人所有地に植え付けた立木の時効取得が認められた事例
○仮換地の一部の占有と時効取得
○地上権の時効取得を認めた事例
○土地の使用借権の時効取得
二 時効の中断
○境界確定の訴えの提起は取得時効の中断事由たる裁判上の請求に該当する
○取得時効中断の効力は訴えの交替的変更によっては失われないとされた事例
○所有権に基づく登記手続請求訴訟において、被告が自己に所有権があることを主張することで原告の取得時効が中断したとされた事例
○二重訴訟解消のために前訴が取り下げられても、前訴の提起により生じた時効中断の効力は消滅しないとされた事例
○公共物用途廃止申請をしても時効利益の放棄ないし援用権の喪失をきたさない
○時効取得した原告からの譲受人が官民境界確定の協議をしたことをもって原告による時効の援用が信義則に反するとはいえないとされた事例
○境界確定訴訟の提起をもって取得時効中断の効力が生じないとされる場合
三 時効と対抗問題
○時効完成によって所有権を取得した者と時効完成後に旧所有者からの所有権を譲り受けた者との対抗問題
○時効完成によって所有権を取得した者と時効完成前に旧所有者から所有権を譲り受けた者との対抗問題
○時効完成によって所有権を取得した者と時効完成前に旧所有者から所有権を譲り受けて時効完成後にその登記を経由した者との対抗問題
○時効完成後に旧所有者から土地を買い受けた者が背信的悪意者にあたるとされた事例
○時効完成を知って不動産を取得した者が背信的悪意者にはあたらないとされた事例
○時効取得と背信的悪意者
○時効完成後に土地を譲り受けて登記を経由した者につき、背信的悪意者ではないと判断された事例
○国から市への譲与があった赤道について対抗要件不具備を理由に時効取得を認めなかった事例
○二線引畦畔の時効取得者に対する登記欠缺の主張が信義則に反するとされた事例
○土地賃借人による取得時効の援用と背信的悪意者
○二線引畦畔につき黙示的に公用廃止されたものと認め取得時効の成立を認めた上、譲与を受けた者が登記の欠缺を主張しえないとされた事例
○時効完成後に土地を譲り受けた者による土地明渡請求に対し、背信的悪意者の抗弁を認めず、かえって賃借権の時効取得を認めた事例
○時効完成後に再度の取得時効が完成したことにより抵当権は消滅するとした事例
○取得時効完成後の再度の時効取得
○取得時効完成後の抵当権と再度の取得時効の完成
○借地権の時効取得が認められた事例
四 公物と取得時効
1 道路、里道の取得時効
○市道の一部分について取得時効が認められた事例
○国有地である区道について黙示的に公用が廃止されたものとして時効取得が認められた事例
○里道につき取得時効が成立するための要件である公用廃止の存在時期
○国有の市道敷地部分(善光寺参道)についていまだ道路としての形態機能を喪失していないとして時効取得が否定された事例
○里道の一部について黙示的に公用が廃止されたとして取得時効が認められた事例
○旧市道の拡幅工事が施行されたが、供用開始の手続等が未了であったにすぎない土地は、公共用財産に準じて原則として取得時効は成立しない
○ブロックの移動が生じていた地域で公道の一部について取得時効の成立が認められた事例
○公共用財産(道路)につき黙示的に公用廃止されたものとして取得時効が認められた事例
○県道の法面及び道路敷地の一部について、自主占有開始の時までに黙示的な公用廃止がなかったとして、時効取得の成立が否定された事例
○里道(国有)の時効取得
○里道の時効取得
○道路の一部について黙示の公用廃止があったとして時効取得した土地の所有権に基づく特別区道の不存在確認請求、道路台帳平面図の抹消請求が認められ、一般査定図の抹消請求が認められなかった事例
○公共用財産と取得時効
○道路法上の道路に当たらない現況道路として利用されている市有地について、公用廃止がないとして取得時効を認めなかった事例
2 河川・水路の取得時効
○国有公共用財産である水路について黙示の公用廃止があったものとして時効取得が認められた事例
○国が所有し群馬県が管理する公共用財産である水路について黙示的に公用が廃止されたものとして取得時効が認められた事例
○河川の護岸擁壁と一体となってこれを実質上保護する土居について、占有開始時までに黙示の公用廃止があったものではないとして、取得時効の成立が否定された事例
○公共用財産である水路につき自主占有開始の前までに黙示の公用廃止が認められないとして時効取得の成立が否定された事例
○黙示的公用廃止と時効取得
○河川区域内の国有地であった土地につき黙示の公用廃止及び自主占有が認められなかった事例
3 その他の公物の取得時効
○都市計画において公園とされている市有地であっても現に公共用財産としての使命をはたしていないかぎり取得時効の成立は妨げない
○公共用財産について黙示的に公用が廃止されたものとして、取得時効の成立が認められた事例
○公物であっても国による取得時効の対象となりうる
○用途廃止がなされた橋梁及びその取付道路等と不可分一体をなす土地について時効取得が否定された事例
○米軍軍用地である嘉手納基地内にある土地について時効取得が認められた事例
○無願埋立地によって埋立地の所有権を時効取得したとは認められないとされた事例
○原状回復義務を免除されていない限り、公有水面の無願埋立地に黙示の公用廃止を認めるべき客観的状況が存在したものとはいえず、時効取得は成立しないとされた事例
○国道二六八号に隣接していた松並木の敷地(並松敷)に家が建ち並んでいても、黙示の公用廃止が認められないとして、時効取得の成立が否定された事例
○企業用財産につき、黙示の公用廃止が認められないとして、時効取得が否定された事例
○公共用財産につき黙示の公用廃止が認められた事例
○竣功未認可埋立地の時効取得
○二つのビルの間に位置する国有地の時効取得
○都有地の下水道用地としての公用が廃止されたとはいえず、取得時効の成立が認められないとした事例
○国有地の時効取得
○原告(東京都足立区)の主張線をもって境界と認めたうえで、黙示的に公用が廃止されたものとして区道敷地の一部について時効取得を認めた事例
五 取得時効と境界
○境界確定の訴えは土地所有権の範囲の確認を目的とするものではないので、時効取得の当否とは無関係である
○隣接する甲乙両地のうち乙地に接する甲地の一部が乙地所有者によって時効取得されても、甲地所有者はその部分の境界について境界確定を求めることができる
○隣接地の境界の全部に接続する部分について取得時効が成立した場合でも境界確定訴訟の当事者適格は失われない
○隣接地の全部について取得時効が成立した場合には、境界確定訴訟の当事者適格は失われる
○境界の確定を求めるとともに原告主張の線が越境しているとしても係争地を時効取得したことの確認を求めた事例
六 その他
○遺留分減殺請求を受けた受贈者は、贈与を受けた土地の取得時効を援用して請求を拒むことができない
○遺留分権利者に損害を加えることを知って不動産の贈与を受けた受贈者が民法一六二条所定の期間平穏かつ公然にその占有を継続した場合における遺留分減殺請求の効果
第二 境界標・囲障・擁壁
概説
一 境界標
○界標設置の協力を求める場合の界標の大きさ材質等について判示した事例
○真正な境界標を毀損したのでなくても境界毀損罪が成立するとされた事例
○境界毀損罪における境界毀損の意義
○境界標によって指示される境界の位置について判示した事例
○石積みを境界石として山林の境界を確定した事例
○不動産侵奪罪の未必的故意が認められた事例
○境界標・囲障の設置請求が認められた事例
○境界を画する趣旨で設置された縁石の切除が隣地所有者に対する不法行為に当たらないとされたほか、目隠し設置請求が棄却された事例
二 囲障
○私力による板囲の撤去が許されないとして不法行為責任を免れないとされた事例
○隣地との境界上に設けられた板塀がその規模構造において自救行為として正当視できないとして、一部の除去変更が認められた事例
○権利濫用にわたる行為により日照通風を妨害した場合には不法行為に基づく損害賠償の請求が認められるとされた事例
○隣地の建物に接する境界上に高さ二・○三メートルのブロック塀を構築したことが権利の濫用に当たるとして、その一部の収去が命じられた事例
○隣地との境界にある高さ三・四メートルのコンクリート塀の上にビニール波板塀を更に一・九ないし三・一五メートルつぎたしたのを撤去せよとの仮処分申請が認容された事例
○百貨店のビル屋上に設けられた住居部分と百貨店の専用部分との境界に障壁等を設置すべきものとされた事例
○隣地との境界上に設置された高さ五・○五メートルのしょう壁の一部の撤去請求が認められた事例
○倒壊したブロック塀の設置保存についての瑕疵がないとして所有者の損害賠償責任を否定した事例
○宅地造成工事を請け負った者及びその下請人の行った土木工事により建物が傾くなどの被害が発生したことに対して一般不法行為責任、工作物責任、請負工事注文者責任及び商法二六六条ノ三の責任に基づき損害賠償を認めた事例
○フェンスの設置によって受忍限度を超える採光阻害等が生じているとして高さ二メートルを超える部分の撤去等が命じられた事例
○越境して設置されたブロック塀の撤去請求が認容された事例
○ブロック塀等が隣地に越境して設置されていると認めて、その撤去と損害賠償を命じた事例
○コンクリート塀等が隣地に越境して設置されていると認めて撤去を命じた事例
○境界付近に存する塀が単独所有であるとの主張を認めなかった事例
○境界線上のブロック塀の所有権の帰属についての民事上の主張の対立をもって不法行為は成立しないとした事例
三 擁壁
○境界線に沿って自己所有地を堀さくした際の土留工事が粗雑であったため隣地に与えた損害の賠償が命じられた事例
○隣接関係に基づく擁壁設置請求が認められなかった事例
○傾斜地の隣地所有者の傾斜地所有者にする傾斜地の崩落によって蒙った損害賠償の請求は認められたが、擁壁設置の請求については、崩落防止のために必要最小限度の処置であるとの証明はないとして認められないとされた事例
○隣地との境界にある擁壁が崩壊する危険性があるとして求めた築直し工事の請求が認められなかった事例
○建築確認処分ががけの安全性に影響を及ぼしてはならない旨を定めた県の建築基準条例に違反するとして取り消された事例
○隣地の石垣の崩壊により建物等が損壊した事故は石垣の保存に瑕疵があったためであるとしてその所有者の損害賠償責任が認められた事例
○マンション建設に伴う掘削作業により被害を受けた隣地の土地及び建物の所有者が求めた損害賠償請求が認容された事例
○隣地で行われた掘削工事・山留工事により生じた建物の傾斜・亀裂について、工事を注文した土地所有者の責任を否定し、工事を施工した工務店及び工事の設計監理を行った設計事務所の責任を認めた事例
○公共工事として行われた擁壁の瑕疵修補を住民訴訟により求めることが不適法とされた事例
○擁壁の所有者は高地の所有者と認定した事例
○隣地の建物からの落雪により原告の建物が損壊し、あるいは損壊のおそれがあるとしてなした原告の防雪柵の設置と損害賠償請求とが認容された事例
○崖崩れの原因は崖上の土地にアスファルトを敷いた駐車場を放置したことによるものではないとして崖下の土地の所有者の損害賠償請求等を棄却した事例
○隣地の崖の崩落について埋立業者に対する規制権限の行使を適切に行わなかったことを理由とする市の損害賠償責任が認められた事例
○擁壁の越境を解消する工事の完了後に再度擁壁が越境したことにつき工事の瑕疵が認められた事例
○隣接する傾斜地から鉄道軌道敷敷地への土砂流入について傾斜地所有者らの損害賠償義務が認められた事例
第三 公図・地図・登記簿等
概説
一 公図及び地図
1 公図の証明力
○法務局備付の公図と市町村役場備付図面の作成経過と証明力の優劣
○法務局備付の公図と税務事務所備付図面の証明力の優
○境界確定事件において、公図を証拠の一つとして採用したときで境界線の形状につきこれと異なる認定をするためには特段の理由を付すべきである
○地籍図に基づいて境界確定した事例
○地籍図上隣接していない土地を隣接していると認めて境界確定した事例
○隣接地境界の延長線を境界として確定した事例
○境界確定に当たり公図の持つ意味について判示した事例
○公図は距離・面積等の定量的な問題についてはそれほど信用することができないとされた事例
2 公図の訂正
○土地台帳付属地図訂正請求訴訟の可否
○土地台帳附属地図の訂正請求訴訟の可否
○登記官の行う旧土地台帳附属地図の訂正又は不訂正の行為は、審査請求の対象となる「登記官ノ処分」に当たるか
○利害関係人に対し公図訂正申出を求める訴えは、訴えの利益を欠く
3 法務局の公図管理責任
○登記所備付の公図の閲覧監視および保管につき登記官には改ざんを防ぐ注意義務がある
○公図に誤った記載がなされた事と損害との間に因果関係がないとして損害賠償請求が否定された事例
○登記官に公図を訂正すべき職務上の注意義務違反があったとはいえないとされた事例
○分間図の再製図の作成について登記官に注意義務違反がないとされた事例
○公図及び登記の重複について登記官が登記簿上の所有者に通知する義務を怠ったとして国の損害賠償義務が認められた事例
4 その他
○公図における印(めがね印)の意義
○公図上地番及び地目の記載があることの一事をもって民有地と推定することはできないとされた事例
○縄延びのある土地を分筆した後の元番の土地は縄延び部分を含むとされた事例
○公図上地番が付されて表示されているのに登記がない土地についての表題登記の申請が却下された事例
○土地を時効取得したと主張する者の国に対する土地所有権確認訴訟について確認の利益を欠くとされた事例
二 登記簿・地籍調査
○額縁分筆された場合の地積更正登記却下の可否
○土地の表示に関する登記申請の処理に際し重複登記を防止するために登記官が負う注意義務の程度
○地籍簿に国土調査に基づく地籍調査の際の測量結果を誤って記載した事により登記簿上の地積に誤りが生じた場合で、地籍調査等の担当職員に過失があるとして、公共団体への賠償請求が認められた事例
○国土調査のなされた土地であっても、競売の際の地積の表示はその面積を有する事を保証するものではないとした事例
○土地の分筆登記の申請書に添付されていた地積測量図の不自然さ等を看過して実質審査をおこなわなかった登記官に過失があるとして国家賠償法に基づく損害賠償請求が認容された事例
○地籍調査に際して境界の合意があれば、右合意の効力として所有権移転の効果が生じることもあるとされた事例
○不動産表示登記の変更行為、権利の登記がされている不動産表示登記の抹消登記行為の各処分性、重複登記の処理
○公簿面積と現況面積との相違を説明しなかったことについて仲介業者の義務違反を認めた事例
○地積更正登記申請却下決定は行政処分であるとした上で、同決定に違法性はないとした事例
三 その他
○一体利用されている土地につき、固定資産評価における無道路地補正の要否について
○実測図の著作物性を否定した事例
第三の二 筆界特定
概説
○筆界特定登記官による筆界特定の性質
○裁判所において筆界確定をした事例
第四 山地・水陸等の境界
概説
一 山地
二 水陸
三 道路等官公有地
四 その他
第五 境界と建築物等の関係
一 越境建物等の収去請求
二 隣地使用請求
三 境界調査義務
四 距離保持義務
五 建築基準法上の規制をめぐる紛争
六 建築をめぐるその他の紛争
第六 境界確定の裁判
一 境界確定訴訟の性質等
一の二 境界確定の事実認定
二 境界の合意等と境界確定訴訟
三 境界確定訴訟と不利益変更禁止の原則
四 当事者適格
五 共有地についての境界確定訴訟は固有必要的共同訴訟
五の二 三筆の土地が一点で隣接する場合の境界確定訴訟
六 時効取得と境界確定訴訟
七 相隣接しない土地についての境界確定訴訟
八 境界確定訴訟の提起と取得時効の中断
九 その他

■第二章 私道

第一 道路――私道と公道
一 道路法の道路の成立要件
二 道路法の道路予定地
三 道路交通法の道路
四 私有公道
五 国公有私道
六 私人所有名義公道
七 公道の通行妨害排除
八 公道廃止処分
九 公道と住民訴訟
一○ 公道の占有許可
第二 私道と行政
一 建築基準法の道路
二 私道と固定資産税
三 私道ないし隣接地に上下水道・ガス管、電気・電話線の敷設
四 路地状敷地
五 道路についての説明責任
第三 囲繞地通行権
一 囲繞地通行権の成立
二 囲繞地通行権の内容
三 通行権者
四 囲繞地通行権の妨害
五 分割、譲渡による袋地と囲繞地通行権
六 囲繞地通行権の廃止、消滅
七 電線、水道管等の設置
第四 通行地役権
一 通行地役権の設定契約
二 通行地役権設定契約の当事者
二の二 通行地役権不存在確認請求の確認の利益
三 通行地役権と対価の約定
四 通行地役権の対抗要件
五 通行地役権の時効取得
六 通行地役権の移転
七 通行地役権の消滅
八 通行地役権の登記請求
九 通行地役権の妨害排除請求
第五 土地売買と通行権等
一 買主の錯誤
二 売主の瑕疵担保責任
三 売主の債務不履行責任
四 その他
第六 通行妨害と通行禁止
一 囲繞地通行権の妨害
二 通行地役権の妨害
三 賃借権、使用貸借権、その他の債権上の通行権の妨害
四 通行の自由権の妨害
五 占有権の妨害
六 妨害排除とその費用負担
七 通行妨害とその損害額
八 妨害排除請求と権利の濫用
九 共有地通路の管理
一○ 共有地通路の共有物分割請求
一一 通行禁止

判例年次索引

第一章第三の二までの細目次を掲載し、第四~第六、第二章は省略してあります。
※内容を一部変更する場合がありますので、ご了承ください。

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