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行政・財政2021年04月02日 「聖火の未来」「新たなモデル」(下)ワクチン接種 提供:共同通信社

選手の接種、ばらつく対応 開催国の遅れにいら立ちも

 新型コロナウイルス禍の東京五輪・パラリンピック開催に異論が絶えない中、国際オリンピック委員会(IOC)は停滞感の打開策としてワクチンに期待を寄せている。ただ、欧州や中東で参加選手の接種が進む一方、開催国の日本では見通しが立っていない。ばらつく対応に、IOCや国際競技連盟(IF)はいら立ちを隠せずにいる。

「ばい菌扱い」

 「まるで、ばい菌扱いだ」。あるIFの幹部は、IOCや大会組織委員会が2月に公表した感染予防策の手引「プレーブック(規則集)」に不満を漏らす。IOCの推奨に従って訪日前の選手、役員がワクチンを接種しても、公共交通機関の使用は原則禁止で、観光地訪問やレストランの利用も禁じられるからだ。
 行動が大幅に限定されながら、IOCが「最も安全な場所」と約束する選手村では、未接種の日本選手と滞在する矛盾も生まれかねない。3月中旬のIOC総会では、ガラドアリ委員(ジブチ)が「(日本)代表選手が打つのは、いつになるのか」と組織委に問いただす場面もあった。
 「政府から明確なタイムラインの発表はない」と歯切れの悪かった組織委の武藤敏郎(むとう・としろう)事務総長。3月下旬には「日本でも希望する選手らへの接種が望ましいのは事実だろうが、国の方針に関係する。政府とも意見交換していきたい」と述べ、対応を図る構えを見せた。

迫られる決断

 政府や組織委は「ワクチンを大会開催の前提条件にしない」との姿勢を崩さずにいる。当初から国内輸入量に不安があり、海外と比べて一般向けどころか優先度が高い医療従事者や高齢者の接種もなかなか進まない苦しい状況が方針の背景に潜む。
 そんな日本側に、寝耳に水の情報が飛び込んでくる。3月のIOC総会2日目の審議冒頭。バッハ会長が「中国オリンピック委員会から親切な申し出を受けた。東京と北京、両五輪の参加者に追加でワクチンを接種できるようにするというものだ」と突然発表した。
 武藤事務総長は「全く聞いていない」と面食らった。提供先は日本などを除く、中国製ワクチンの承認国・地域に限る。バッハ氏は選手の接種を優先するかの判断も「各国政府の責任。IOCは干渉しない」と強調したが、日本に早急な対応を促す言動にも映った。
 一大選手団を派遣する米国もワクチンを接種して五輪に参加する見通しを示した。選手の優先接種には国内での反発が予想され、世界から選手を迎える開催国は難しい決断を迫られている。

    (2021/04/02)
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