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教育・宗教2022年05月14日 PTA性別規定、3割維持 「母親の意見重視」根強く 撤廃も3割、共同通信調査 提供:共同通信社

 全国に68ある都道府県・政令指定都市単位のPTA組織を対象に、一部役員を女性に限定するなどの「性別規定」を会則で設けているかどうかを共同通信が調べたところ、3割超に当たる21組織が既に規定を撤廃していた一方で、21組織が現在も規定を維持していることが14日、分かった。ジェンダー平等の観点から各地で見直しが進む一方、子育て家庭の代表として母親の意見を重視すべきだとの風潮が根強いことがうかがえた。
 地域単位のPTAでは、会長などの役員が男性で占められるケースがあり、性別規定はこうした事態を避けるために設けられている。女性副会長を1人以上置くと規定しているところが多い。
 共同通信は4月、都道府県と政令市のPTA連合会などにアンケートを実施し、57組織から回答を得た。11組織はホームページなどで公表されている会則を調べた。
 性別規定を撤廃したのは、北海道や宮城、石川、高知、熊本など15道府県と6政令市のPTA。北海道は「子育ては家庭全体で取り組むものだから」、石川県は「家庭の在り方が多様化し、保護者の価値観も変化したため」と撤廃の理由をそれぞれ説明した。
 規定を残しているのは、19県と2政令市。副会長に男女両方を置くと規定しているところもある。群馬県は、女性のみで構成する「家庭教育委員会」の委員長が常任理事を兼ねるとしており、担当者は「規定がないと男性が多くなり、女性の意見の反映が難しくなる」と説明する。
 規定が残る21組織のうち6組織は「近く変更する」、別の6組織は「変更を検討中」「今後検討する」と回答した。全国組織の日本PTA全国協議会(東京)には、女性理事を1人入れるとの規定があったが、既に変更し、来年から適用する。

時代に対応か、偏重回避か PTA組織、対応分かれる

 全国の都道府県などに設置されたPTAのうち21組織が、今も一部の役員を女性に限定する規定を維持していることが、共同通信の調査で分かった。「時代にそぐわない」と批判的な意見もあるが、関係者からは「男性偏重を防ぐため規定は必要だ」との声も上がる。
 「副会長には女性を1人以上置く」との規定を設けている広島県PTA。担当者は「役員への女性参画を促すため。それがないと男性ばかりになってしまう」と話す。
 香川県PTAの担当者も「以前は父親ばかりが役員を占めていたと聞いている」と性別規定の必要性を説明。一方で「共働きの世帯が多くなり、父母にとらわれるべきでないとの意見も出てきている」と明かす。今後、見直しを検討するとした。
 「母親代表」を役員に入れる規定を2021年度撤廃した福島県PTA。事務局長の男性は「母子家庭や父子家庭もあり、施設で育つ子もいる。『母親』『父親』といった表現自体が望ましくないと考えた」と理由を語る。
 ただ、学校単位のPTAでは女性の役員が増えているものの、地域単位では男性ばかりという状況に大きな変化はないという。「会則がなくても女性が参加してくれるのが望ましい形だ。そういうふうになるよう努力していきたい」と述べた。

規定撤廃は自然な流れ 識者談話

 公立小でPTA会長を務めた経験を著書にした専修大の岡田憲治(おかだ・けんじ)教授(政治学)の話 一概にPTAといっても地域ごとに内情は違い、必要なルールも異なる。それでも、働き方や子育て環境の最近の変化を考えれば、性別規定が撤廃されるのは自然な流れで、今もそうした規定を設けている組織があることに驚いた。残念ながら望んでPTA役員になる人は少なく、都道府県や政令指定都市単位の組織となればなおさらだ。各役員が任期をやり過ごそうと考えるばかりに、組織改革が遅れてはいないか。性別規定以外にも、時代にそぐわないルールや習わしが残っている可能性はあり、積極的に改めていくべきだろう。

PTA

 ペアレント(親)、ティーチャー(教員)、アソシエーション(組織)の略。1946年、終戦後の民主化のために派遣された米国教育使節団が、父母と教員が協力して団体活動を行うことを勧める報告書を発表し、文部省(現文部科学省)の指導で全国各地につくられた。学校の後援組織ではなく、保護者が学校と連携して子どものために活動する社会教育団体との位置付けになっている。52年に全国組織「日本PTA」が発足し、後に公益社団法人「日本PTA全国協議会」に改編された。

(2022/05/14)
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