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厚生・労働2022年05月21日 男女賃金差、開示義務付け 300人超企業、非正規も 政府、今夏施行へ 提供:共同通信社

 政府は20日、従業員300人超を雇用する企業に対し、男女の賃金差の開示を義務付ける方針を決めた。日本の賃金は男女間の格差が他の先進国と比べて大きく、非正規従業員も含め賃金差を「見える化」することで、解消に向けた取り組みを促す。上場企業には有価証券報告書への記載も求める。
 岸田文雄首相は20日に開いた「新しい資本主義実現会議」の会合で「男女間賃金格差を解消していくため、早急に制度改正を実施する」と述べた。女性活躍推進法に基づく省令を改正し、今夏の施行を目指す。
 内閣官房によると、女性の賃金水準は男性に対し8割弱。背景には管理職に占める女性割合が低いことや、非正規労働者に占める女性の割合が高いことが影響しているとみられる。
 対象企業は上場・非上場を問わない。3月末時点で全国に約1万7600社ある。男性の賃金水準に対する女性の比率の開示を求める。自社のホームページなどでの公表を想定している。制度の詳細は今後、厚生労働省の審議会で議論する。
 上場企業に関してはさらに、金融商品取引法に基づき提出が義務付けられている有価証券報告書にも記載を求め、投資家が企業価値を見極める際の指標の一つに加える。
 女性活躍推進法に基づく省令は現在、従業員300人超の企業に対し、管理職に占める女性割合や平均勤続年数の男女差など厚労省が挙げた十数項目のうち2項目以上を公表するよう義務付けているが、どれを公表するかは企業側に委ねられている。今回は男女の賃金差を必須の公表項目として加えるよう省令を見直す。

政権、格差是正へ積極姿勢 突然「強化」に戸惑いも

 政府が男女の賃金格差是正に向け、一歩踏み出した。非正規を含む全社員の賃金差の開示義務化は、岸田文雄首相自身の「強い気持ち」(内閣官房幹部)で、今夏にも実施される。間近に参院選を控えた政権は、格差是正への積極姿勢を次々打ち出すものの、実施への道筋は見えない。突然飛び出した強化策は、企業に戸惑いも広げている。
 男女の待遇差を巡っては、金融庁も3月、女性管理職の比率や男性の育児休暇取得率などの開示を上場企業に義務付ける方針を決めたばかり。こちらも今夏から開始するよう、官邸が働きかけているという。
 女性全体の賃金水準を押し下げる要因となっているのは、一般的に正社員より給料が低いとされている、日本での女性のパートタイム比率の高さだ。政府の資料によると、日本は先進国中で最も高く、39・5%を占める。
 非正規を含むフルタイム労働者の賃金の男女差は、イタリアの場合、女性の賃金は男性の92・4%、フランスは88・2%、米国も82・3%。これに対し、日本は77・5%にとどまる。
 女性活躍推進法は現状では男女の賃金差の開示を求めていない。女性が結婚や出産でキャリアが途絶えたり、非正規が多かったりするために男女差が残り、多くの企業は公表に消極的だ。政権の狙いは、義務化して企業に自主的な改善を促すことにある。
 ただ、男女間の比較の計算や公表の仕方など、実施方法は未定のまま。女性活躍に力を入れる企業にはアピールの好機でもあるが、「社員の離職などで数字は変動する。早く着手するためにも迅速に決めてほしい」との声が上がった。
 今回の義務化は300人超の企業が対象。より小規模の企業については今後検討するという。千葉県内で弁当工場を経営する男性は「うちで働く女性は高齢のパートで、年金や扶養控除の範囲内で働きたい人ばかり。男性正社員と差を埋めようがない」と戸惑った。

女性活躍推進法

 女性の採用や昇進の機会拡大、仕事と家庭の両立に向けた環境整備を図るための法律。2016年4月に全面施行された。企業に、男女の勤続年数の差、管理職に占める女性比率などを把握させ、数値目標や取り組みをまとめた「行動計画」を公表するよう義務付けている。計画とは別に、同法に基づく省令で定める項目を公表する必要がある。

(2022/05/21)
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