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訴訟手続2020年02月03日 ウェブ会議、3日開始 民事訴訟、IT化踏み出す 提供:共同通信社

 裁判所と弁護士事務所などをインターネットでつなぎ、弁護士や当事者が裁判所に来なくても、民事訴訟の手続きを進めることができる「ウェブ会議」が3日、全国8地裁と知財高裁で導入される。裁判の迅速化や利便性の向上が目的。政府や最高裁は今後、提訴から判決までの全手続きをネットで行える「民事訴訟のIT化」を進める方針だ。
 8地裁は札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡。5月ごろにはさいたま、千葉、横浜、京都、神戸の5地裁でも始め、他の地裁にも順次拡大するという。
 ウェブ会議が活用されるのは非公開の争点整理の手続きで、米マイクロソフト社のアプリケーションを使い、裁判所にいる裁判官と、事務所などにいる原告、被告側双方の弁護士や当事者がビデオ通話でやりとりする。クラウドサービスを使って資料も共有でき、その場で和解条項を作成することも可能だ。
 裁判官と双方の弁護士の日程調整に手間取ることが、訴訟が長引く一因だった。電話会議も使われていたが、顔が見えず、意思疎通を図りにくい面があったという。ウェブ会議ではこれらの課題解消が期待されている。
 政府や最高裁は、民事訴訟の全面IT化を目指しており、特別な法改正が必要ないウェブ会議導入が、改革の第1段階に位置付けられていた。
 法務省などでつくる研究会は、法改正や新たなシステムの開発によるIT化も議論している。訴状など必要な書類はインターネットで提出し、口頭弁論での証人尋問もウェブ会議で実施できるようにする。提出書面数を制限するなどして争点を絞り、審理を半年以内に終える特別な裁判の導入も検討している。

「議論の活性化期待」 最高裁参事官インタビュー

 民事訴訟のIT化を担当する最高裁民事局の富沢賢一郎(とみざわ・けんいちろう)総括参事官(45)がインタビューに応じた。一問一答は次の通り。
 ―ウェブ会議導入による利点は。
 裁判官と当事者、弁護士が顔を見ながら協議できる。またクラウドサービス上のファイルを見ながら話したり、一緒に編集したりできるため議論の活性化につながるはずだ。裁判所に来る負担も軽減されるので、期日の指定が柔軟にできる。
 ―現時点で課題は。
 弁護士の皆さんへの周知がまだ不十分だ。ウェブ会議を経験したことのない人にはハードルが高いかもしれないが、決して難しくはない。まずは顔が見えるビデオ通話から始めてメリットを実感してもらい、徐々に利用の裾野を広げていきたい。
 ―諸外国の民事訴訟IT化の状況は。
 シンガポールや韓国、英国などで進んでいる。韓国は訴訟全体の6~7割程度が、書面をインターネットで提出する「電子訴訟」になっているようだ。日本が遅れている面があるのは否めない。
 ―今後、民事訴訟はどうなるのか。
 提訴から判決まで、手続きの全面IT化を前提に検討していく。例えば医者など、忙しくて裁判所に来られない人でも、職場のパソコンを使ってウェブ会議で証人尋問に応じる、というケースもあり得る。ただ裁判官の目の前で話をしたいという人がいれば、従来通り法廷で口頭弁論を開く。当事者の意見も尊重しながらIT化を進めていきたい。

民事訴訟のIT化

 インターネットを通じた訴状提出や争点整理、記録のペーパーレス化など、手続きを効率化するための制度改革。経済界を中心に、大量の裁判記録を保管したり、裁判所に足を運んだりすることが負担になるとの声が根強く、政府の有識者検討会が全面IT化を提言した。改革は(1)法改正せずに始められるもの(2)法改正すれば導入できるもの(3)法改正と新たなシステム開発で実現できるもの―の3段階に区分。政府は法制審議会での審議を経た上で、2022年中の民事訴訟法改正を目指している。

(2020/02/03)

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