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都市・土地2020年03月18日 空き家46%築50年以上 「相続」取得が過半数 老朽化進行、総務省調査 提供:共同通信社

 全国にある空き家のうち約70万戸を総務省が調査したところ、46・4%が建築や建て替えから50年以上が経過し、老朽化が進んでいることが17日、分かった。建物を取得した理由は「相続・贈与」が52・2%で最多だった。遺産相続で住宅を手に入れたものの使い道が見つからず、誰も住まないまま老朽化が進んでいる実態が浮かぶ。
 空き家の適切な管理を目指し、自治体の役割を強化した特別措置法は、今年5月に全面施行から5年を迎える。効果や問題点を検証し、新たな対応が求められそうだ。
 総務省の住宅・土地統計調査(2018年10月時点)によると、調査員が外観から判断するなどした全国の空き家は848万9千戸。築年数などに関しては、調査票で所有者を特定できた69万9千戸の空き家(別荘や賃貸、売却用などを除く)を対象に集計した。
 建築時期は「1970年以前」が最も多く32万4千戸。「71~80年」(24・0%)、「81~90年」(12・0%)、「91~00年」(8・3%)と続いた。国が震度6強以上の揺れでも倒壊しないよう耐震基準を適用したのは81年6月で、耐震基準を満たしていない空き家も多いとみられる。
 建物の取得理由は、相続・贈与に次いで「新築・建て替え」が17・3%、「中古の住宅を購入」が12・7%などだった。
 空き家となっている期間は「20年以上」が13・0%で、「1年以上3年未満」は11・2%を占め、「3年以上~5年未満」は9・3%だった。

高額費用、進まぬ解体 壁崩壊や火災危険も

 老朽化した空き家が増えているのは、活用先が見つからず、撤去も高額な費用がかかるためだ。人が住まなくなった家は換気や害虫駆除がされず、劣化が進みやすい。放置すると外壁の崩壊、放火や漏電による火災といった危険もある。
 国土交通省によると、空き家対策特別措置法に基づき、倒壊の恐れなどがある「特定空き家」として、市区町村が改善を「助言・指導」したのは2019年3月末時点で1万5586件に上る。
 改善がみられない場合に行う「勧告」は922件、一段強い「命令」は111件。千葉県香取市は「助言や勧告ではなかなか撤去してくれないが、命令は一定の効果がある」と話す。
 市区町村が強制的に取り壊す「行政代執行」は41件で、命令に応じないなど自主的な対応を望めないケースだ。費用は所有者側に請求するが「約190万円かけて建物を撤去した土地を公売にかけたが、購入希望者が現れない」(石川県輪島市)という例も。
 NPO法人「空家・空地管理センター」(埼玉県所沢市)によると、空き家の解体費用は立地や構造で異なるが、木造の場合は1坪(約3・3平方メートル)当たり4万円が目安。40坪なら160万円かかる計算だ。担当者は「解体工事が多くなる年度末前は避けるなど、工夫して安くするしかない」と指摘する。
 費用を補助している自治体もある。宇都宮市は老朽化した空き家の解体に最大70万円を交付。長崎市は補助のほか、老朽空き家を寄付してもらってから撤去し、公園や駐輪場にしている。
 「解体は所有者負担が原則」(国交省)で、公費の投入が拡大すると、支援を期待して個人で対処する人が減る恐れもある。ただ、最大100万円を補助している大阪府東大阪市は「解体したくても所得の低い人には難しい。補助を手厚くしてでも対応を促す方が良いと判断した」と説明している。

住まいの「終活」を 識者談話

 野沢千絵(のざわ・ちえ)東洋大教授(都市・建築計画)の話 空き家の46%が築約50年以上という調査結果は、各地を見てきた実感と符合する。古い空き家は改修費用がかさむため、放置されやすい。だが、古い空き家の放置は、解体費の負担を将来世代に先送りする行為だ。家を相続した場合は、売る、貸す、取り壊すなど、老朽化が進む前に住まいの「終活」を実践する必要がある。国も解体費に対する税制上の優遇措置を導入すべきだ。

空き家対策

 空き家対策特別措置法に基づき、地域の現状分析や活用策を盛り込んだ対策計画を作成済みの市区町村は2019年3月末時点で60%。倒壊の恐れがあったり、景観を損なったりしている「特定空き家」は、市区町村が立ち入り調査し、所有者に撤去や修繕を求める。従わないと行政代執行で強制撤去されるケースもある。相続した空き家を売った場合は一定の条件を満たせば、所得にかかる税金を軽減。国や自治体は空き家情報を検索できるホームページを開設している。

(2020/03/18)

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