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不動産登記2025年12月17日 重要土地・森林に国籍登録 不動産取得、届け出義務化 26年度、外国人実態把握へ 提供:共同通信社

 政府は16日、外国人による不動産取得の実態を把握する取り組みを公表した。防衛関係施設周辺などの「重要土地」や大規模な土地、森林を法人が取得する際に代表者の国籍に加え、役員の過半数が同じ国籍の場合にも届け出を義務付ける。森林に関しては個人取得でも国籍登録を求める。2026年4月に導入する。実態把握の仕組みがなく、課題とされていた。
 不動産の移転登記などの申請時に国籍を記入させる運用も26年度中に始める見通し。
 重要土地や森林の取得については、届け出書の記入欄に国籍の項目を追加する。これまでは記載された氏名や住所を基に調査し、正確性に課題があった。外国資本が、日本企業を「隠れみの」にして国内の重要な土地を買収する懸念が指摘されていた。
 不動産登記に関しては、建物の新築時や、売買や相続で所有者が移転した際の登記申請時に国籍の記入を求める。外国籍の場合はパスポートなど証明書類を必要とする。内部情報としての把握にとどめ、広く閲覧可能な登記簿には記載しない。
 また外為法に基づき、国外に住む人が日本の不動産を取得する場合に必要な報告義務の対象を拡大。現在は投資目的などに限定されていたが、居住目的や事務所に使う場合にも報告を求める。
 取得した情報は、デジタル庁が27年度以降に運用予定の「不動産ベース・レジストリ」で管理される見込み。
 各制度を所管する農林水産省や国土交通省、法務省がパブリックコメント(意見公募)を行い、内容を踏まえて関連省令などを改正する。

不動産実態把握のポイント

 外国人による不動産取得の実態把握に関する政府の取り組みのポイントは次の通り。
 一、重要土地や大規模な土地、森林を法人が取得する際、代表の国籍に加え、役員の過半数が同じ国籍の場合に届け出を義務化。
 一、森林取得時は個人も国籍を届け出。
 一、不動産の移転登記の申請時などに国籍を記入させる。
 一、国外に住む人が日本の不動産を取得する際、投資目的だけでなく居住目的や事務所用でも報告を求める。

外国人土地取得3千件超 安保上重要、半数が中国

 内閣府は16日、安全保障上の重要施設周辺で外国人や外国法人による土地・建物の取得が、2024年度に37都道府県で土地が1744件、建物は1754件の計3498件に上ったと発表した。国・地域別では中国が最多の1674件で5割近くを占めた。政府は外国人が重要な施設や地域の機能を阻害する事態を懸念しており、調査と観測を続ける。
 土地利用規制法に基づき指定した583カ所での取得状況を調べた。台湾が414件で続き、韓国378件、米国211件の順だった。全体では、外国人などによる取得が3・1%を占めた。
 小野田紀美経済安全保障担当相は16日の閣議後記者会見で「状況調査を着実に実施し、機能阻害行為の防止に万全を期していく」と述べた。
 調査は22年の法施行後、2回目。前回の371件から急増したが、調査対象が7倍近くに増えていることも影響した。利用中止の勧告や命令を出した事例はなかった。
 内閣府によると、外国人が取得した多くはアパートやマンションで、首都圏では中国人を中心に投資目的での購入が指摘されている。
 都道府県別では東京が1558件と最多。陸上自衛隊の衛生学校やニューサンノー米軍センターの周辺が目立った。神奈川339件、千葉235件、北海道217件、福岡211件が続いた。
 指定重要施設の周囲1キロが規制範囲。調査対象は24年度に新たに登記された土地・建物で、総数は11万3827件だった。

外国人の地下水採取49件 政府初調査、自治体が許可

 政府は16日、地方自治体から許可を受けるなどして外国人が地下水を採取している事例の全国調査を初実施し、12自治体で計49件だったと公表した。用途は生活用水やリサイクル業、消雪、酒類製造など。外国人による水源地取得を懸念する声が出ていたため、自治体を通じて調べた。
 地下水枯渇や住民トラブルは確認されなかった。金子恭之国土交通相は16日の記者会見で、外国籍の人や企業による地下水の利用実態を全国で統一的に把握できるようにするため、関連制度の見直しに向けた有識者会議を近く設立することを明らかにした。
 調査は9~10月、政府が47都道府県と1741市区町村に、地下水採取者の氏名や住所などから外国人や外国企業と推定できるケースの報告を求め、全自治体が答えた。
 49件は各自治体の条例に基づく採取許可の申請や届け出、年間採取量の報告などから確認した。このうち2件は採取に向けた手続きを進めているという。
 いずれも自治体から許可を受けるなどした上で適切に利用している。内閣官房は「採取者が特定される恐れがある」として、12自治体を公表していない。
 内閣官房によると、全国を対象にした地下水採取の届け出制度などはなく、条例で規制されている市区町村も全体の4割という。政府は実態把握を進めるため、自治体に条例制定を働きかける。

(2025/12/17)

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