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株式・株主総会2020年05月09日 外資規制強化は518社 トヨタやソニー、三菱重工 改正外為法が施行 提供:共同通信社

 外国人投資家による国内上場企業への出資規制を強化する改正外為法が8日、施行された。国への事前届け出の基準となる出資比率を「10%以上」から「1%以上」に引き下げて厳格化。財務省は同日、事前届け出が必要となる安全保障上重要な12分野の企業518社を公表した。トヨタ自動車やソニー、三菱重工業などが含まれる。6月7日から全面適用する。
 中国などを念頭に、海外への技術流出を防ぐ狙いで、規制強化を進める欧米各国に足並みをそろえた。改正外為法では特に重要な業種として、武器や原子力、サイバーセキュリティー、軍事転用可能な汎用(はんよう)品など12分野を指定した。
 対象となる企業の線引きを求める声が投資家から上がり、財務省は全上場企業3800社について、(1)事前届け出が不要な企業(2)事前届け出の免除が可能な企業(3)事前届け出が必要な企業―の三つに分類した。
 (3)の届け出が必要な企業にはトヨタなどのほか、日立製作所、ソニー、ソフトバンクグループ、ヤマトホールディングスといった企業を上げた。ただ資産運用を目的とした純粋な投資では届け出を求めない。一方、国有企業による出資の場合は(2)の「事前届け出の免除が可能な企業」でも、必ず届け出が必要になる。
 また日本政府は4月、新型コロナウイルスの大流行を受け、先端医療分野でも、出資規制を厳格化する方針を固めた。争奪戦が激化する医薬品や医療機器関連の安定確保につなげる狙いで、特に重要な業種の13分野目として7月中旬に加える見通し。

中国の買収攻勢に対抗 改正外為法が施行

 【解説】政府が外国人投資家による日本企業への出資規制を強化するのは、投資を通じて安全保障に関わる重要産業や機密情報が海外へ流出することへの強い危機感が背景にある。新型コロナウイルス感染症を世界に先駆けて克服したとアピールし、経済活動を正常化させつつある中国を念頭に、買収攻勢に対抗する考えだ。
 国境を越えた企業買収が増加する中、欧米各国では近年、外資規制を厳しくする新法の成立などが相次いでいる。日本も足並みをそろえる形で、監視を強める必要があった。
 ただ新型コロナによる株価低迷が続く中、規制強化が外国人投資家の「日本株離れ」を招く懸念がある。政府は国の安全を損なう恐れがない場合は、届け出や審査を省略する仕組みを作って対応するが、基準にあいまいな部分もあり、投資家が判断に迷う場面もありそうだ。
 外資による買収攻勢への対策と、投資の呼び込みという相反する課題に直面しており、政府の力量が問われている。

出前も銭湯も投資規制? 改正外為法でリスト公表

 財務省は8日、改正外為法施行に伴い、外国人投資家による事前届け出が必要となる安全保障上重要な上場企業518社のリストを公表した。料理の宅配を手がける「出前館」やスーパー銭湯を展開する「極楽湯ホールディングス」など、安全保障との関わりが一見不明な企業も並ぶ。
 認定された企業の役員からは「当社と安全保障はちょっと遠い。外資に買収されにくくなるのは助かるが、将来的には資金調達に支障が出る恐れがある」と戸惑いの声も聞かれた。
 518社は、財務省がアンケートや定款に基づき抽出した。外国企業が1%以上の株式を取得しようとする場合、資産運用目的の場合を除き、事前届け出が必要となる。
 財務省は、安全保障と関係がないように見える企業でも、サイバーセキュリティーを手がける企業をグループに持つなど、さまざまな場合があり得るとしている。

(2020/05/09)

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