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一般2020年05月19日 「新手ヤミ金」社会問題化 金融庁警戒、コロナで急増 給与ファクタリング横行 提供:共同通信社

 給与を担保に高い手数料で資金を提供する取引が横行し、規制を無視した事実上の超高金利や執拗(しつよう)な取り立てが社会問題化している。「給与ファクタリング」と呼ばれ、新型コロナウイルスの影響で困窮する人を中心に利用者が急増。金融庁は「新手のヤミ金」として警戒を呼び掛けている。
 ▽前借り感覚
 「給料を即日現金化」「借金じゃないから利息ゼロ!」。インターネットの広告には、さまざまな誘い文句が並ぶ。
 勤務先からの将来の給与を業者が「債権」として買い取り、手数料を引いた現金を渡すのが給与ファクタリングの仕組み。利用者は給与日後、受け取った額に手数料を加えて支払い、債権を買い戻す。業者側は「給与債権の売買」で貸し付けではなく、貸金業法などに縛られないと主張する。
 「給与の前借りという甘い認識だった」。神奈川県に住むアパレル会社勤務の男性(38)は昨年10月、東京都の業者から7万円の融通を受けた。30分ほどの審査で、得たのは手数料を引いた約5万6千円。18日後に返済し、手数料は年利に換算すると利息制限法の上限(15~20%)を大幅に超える395%だった。
 ▽鳴りやまぬ電話
 男性は新型コロナの影響で給料が2割減り、業者に頼り続けた。だが「返済方法を口座振り込みから現金書留に変えたい」と連絡してきた業者への不信感から、4月に返済を停止した。
 すると、携帯や職場で督促の電話がひっきりなしに鳴るようになり「大変なストレスで嫌気が差した」。一般社団法人「日本ファクタリング業協会」(東京都)に相談し、対処法を探っている。
 オンラインで手続きできる気軽さもあり、複数の業者と取引して金額が膨らむ人もいる。同協会への相談は、昨秋から年明けにかけて月60件程度だったが、新型コロナ流行後は3月と4月だけで計約450件と急増した。
 ▽刑事罰の対象に
 債務者の支援団体「大阪いちょうの会」(大阪市)の前田勝範(まえだ・かつのり)ヤミ金対策委員長(51)は「ブラックリストに載っている利用者も多い。弱みにつけ込み、事実上の超高金利で貸し付ける悪質な手口だ」と批判する。
 3月、事態を重く見た金融庁は「貸金業に当たる」と指摘。埼玉県や広島県の利用者に業者が支払いを求めた二つの訴訟の東京地裁判決は「取引は貸金に当たる。法に違反し刑事罰の対象になる」と請求を棄却した。
 こうした政府見解や司法判断は、業者をけん制する上で弾みになりそうだ。今月13日には5都県の9人が契約は無効だとし、業者に金の返還を求め東京地裁に提訴した。
 「判例が示され捜査に着手しやすくなった」。警察関係者も積極的に取り締まる考えだ。

(2020/05/19)

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