一般2026年10月03日 免許流出、成り済まし恐れ タイムズ、集団訴訟も 口座やカード不安広がる 提供:共同通信社

カーシェアリングサービス「タイムズカー」への不正アクセスで運転免許証画像約160万件が流出し、第三者が本人に成り済まして銀行口座を開設したり、クレジットカードを発行したりするなどの被害が出る恐れがある。2日には集団訴訟に向けた動きが進んでいることも判明。不安が広がり、個人情報を取り扱う機関には問い合わせが殺到している。タイムズを運営するパーク24には責任ある対応と再発防止の徹底が求められる。
訴訟を呼びかける弁護士が開設したサイトには、2日午後9時までに1万5千人以上が登録した。
不正アクセスは9月下旬に発覚し、本人確認書類として住民票の写しや学生証の画像なども漏えいした。個人情報が漏れた会員アカウントは全体で約660万件に上る。免許証は各種手続きの本人確認に使われており、専門家は氏名や住所などとひも付いた状態で大規模に流出したとみられる点が深刻だと指摘する。
パーク24から免許証流出の通知を受けた東京都の女性会社員(27)は、取材に「不正利用は確認されていないというが、悪用されるのではないかと不安だ」と話した。
成り済まし被害を防ぐには、個人の債務情報を管理する日本信用情報機構(JICC)や、信用情報機関のシー・アイ・シー(CIC)に個人情報流出を申告することが役立つ。金融機関はカード発行手続きなどの際、支払い能力調査で、こうした機関に消費者情報を照会している。流出の事実が登録されれば金融機関が成り済ましを見抜きやすくなる。申告には手数料がかかるが、今回の流出を受け問い合わせが急増しているという。
免許証は口座開設やカード発行、ローン契約など多くの場面で本人確認に使われる。不正防止のため、スマートフォンなどで撮影する本人画像と免許証写真などを照合する「オンライン本人確認(eKYC)」も普及しているが、生成人工知能(AI)などを使えば免許写真を基に成り済ましの画像を送信することも不可能ではない。
パーク24以外にも、東京メトロや佐川急便など企業への不正アクセスは先月から相次いでいる。セキュリティー企業の関係者は「(消費者は)個人情報は全て漏れる可能性があるとの前提で行動することが重要だ」と指摘した。
訴訟サイト1・5万人登録 責任追及へ、弁護士開設
カーシェアリングサービス「タイムズカー」への不正アクセスで免許証画像などが流出した問題で、集団訴訟に向けた準備が進んでいる。東京弁護士会の牧野裕貴弁護士がサイトを開設し、2日午後9時までに、1万5千人以上が登録。牧野弁護士は「企業側の責任を追及するために多くの人の協力が必要だ」と呼びかけた。
サイトへの登録は、情報が漏えいした被害者が対象で、タイムズカー会員を退会済みでもよいとしている。登録フォームでは氏名や連絡先のほか、漏えい後に起きた影響についても回答を求めている。
サイトは免許証の番号や本人確認書類の画像、利用履歴など保護性の高い情報を含んでいると指摘。運営会社などに、会員の個人情報を適切に管理する義務を怠ったとして、損害賠償を求めるとした。登録者に委任契約の案内を送付し、書類提出後に正式に契約成立となる。提訴しない判断もあるとしている。
タイムズカーから流出の連絡を受けたという東京都の男性会社員(34)は「突然タイムズから謝罪のメールが送られてきた。問い合わせ窓口に電話をしたがつながらず、不誠実な対応だ」と憤る。「具体的にどのように対策を取ればいいのかも示されず、いつ成り済ましなどの被害に遭うか分からず途方に暮れている」と吐露する。
集団訴訟に向けたサイトはhttps://timescar―lawsuit.com
(2026/10/03)
(本記事の内容に関する個別のお問い合わせにはお答えすることはできません。)
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