紛争・賠償2026年10月08日 「ちぃたん☆」二審も勝訴 高知・須崎市に賠償命令 知財高裁「虚偽拡散」認定 提供:共同通信社

高知県須崎市のマスコットキャラクター「しんじょう君」に似たキャラ「ちぃたん☆」の管理会社が、活動を市に妨害されたとして約4300万円の賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、知財高裁は7日、虚偽の事実を拡散したとして妨害行為を認めた一審東京地裁判決に続き、賠償を命じた。賠償額は約780万円から約1880万円に増額した。
両者はカワウソをモチーフにしたキャラで、しんじょう君は2016年に「ゆるキャラグランプリ」で優勝。翌年に同じ作者がちぃたん☆をデザインし、芸能事務所「クリーブラッツ」(広島県呉市)が運営していた。当初はイベントで共演するなどしてきたが、草刈り機を振り回すといったちぃたん☆の過激な動画への苦情が、須崎市に多数寄せられた。
市は19年に活動停止を要請。同社はテレビ出演やコラボ商品の発売が取りやめになったとして提訴し、市も使用差し止めを求めて反訴した。25年2月の一審判決は、市がちぃたん☆の活動を黙認していたのに、著作権を侵害したと虚偽の事実を拡散して損害を与えたと認めた。市が判決を不服として控訴し、同社も付帯控訴した。
森冨義明裁判長は、市の担当者は苦情を受けた後も1年以上、同社に中止を求めなかったと指摘。しんじょう君とは別個の商業活動で、悪影響が及んだとは認められず、信頼関係を破壊する事情は存在しなかったと結論付けた。その上で、一審が退けた複数のコラボ商品の販売中止などで受けた損害を追加で認定した。
須崎市は「内容を精査した上で、対応を検討したい」とのコメントを出した。
「ゆるくない」争い各地で 商標権巡りキャラ名変更も
地域や団体の「顔」として活躍するゆるキャラを巡る訴訟は、各地で起きている。過去には知名度不足を理由に商標法による保護の対象外との判断を受け、名称変更を余儀なくされるなど「ゆるくない」結末となったケースもあった。
人気ゆるキャラ「ひこにゃん」の商標権を持つ滋賀県彦根市は、2011年に同じ原作者がデザインしたそっくりなキャラの商品で損害を受けたとして、取扱業者らに販売差し止めや賠償などを求め、大阪地裁に提訴した。訴訟は12年に和解が成立。和解条項には、業者側が解決金を支払い、商品の製造や販売をしないことが盛り込まれた。
群馬県館林市の観光マスコットキャラクター「たてポン」は、訴訟を経て改名に至った。10年に誕生した当初は「ぽんちゃん」だったが、21年に第三者が同じ名前の商標登録を出願。特許庁は「著名なものと同一の商標」は登録できないという商標法の規定を理由に拒絶したため、裁判に発展した。
25年3月の知財高裁判決は「市外への露出は散発的かつ限定的」だとして「著名なもの」に当たらないと判断。特許庁の審決を取り消した。判決の確定を受け、市は今年6月にキャラの名前を変更した。
(2026/10/08)
(本記事の内容に関する個別のお問い合わせにはお答えすることはできません。)
人気記事
人気商品
-

-

団体向け研修会開催を
ご検討の方へ弁護士会、税理士会、法人会ほか団体の研修会をご検討の際は、是非、新日本法規にご相談ください。講師をはじめ、事業に合わせて最適な研修会を企画・提案いたします。
研修会開催支援サービス -















