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紛争・賠償2026年10月12日 情報漏えい、法的責任は 過去には企業へ賠償命令 責任認定「ハードル」も 提供:共同通信社

 カーシェアリングサービス「タイムズカー」の情報漏えい問題で、運営会社の法的責任を追及する動きが進んでいる。過去の同種事案では、企業に賠償を命じる司法判断もあった。大規模な情報漏えいが立て続けに発覚する中、司法関係者は、人工知能(AI)によるサイバー攻撃といった想定を超えるような原因の場合、企業の賠償責任が認められるハードルは高いと指摘する。
 「謝罪で済む話ではない。企業も責任を負うべきだ」。タイムズカー問題の集団訴訟サイトを開設した牧野裕貴弁護士は強調する。運営するパーク24は9月、最大約660万件のアカウント情報が漏えいしたと公表。サイトへの登録者は既に8万人を超え、その後も増え続けている。福岡県久留米市の主婦(65)は「一人ではらちが明かず危機感を覚えた」と話す。
 情報漏えいで企業に賠償を命じた司法判断はこれまで複数ある。エステ大手TBCグループがインターネット上に個人情報を流出させた責任を問われた訴訟では、2007年に東京地裁が1人当たり最大3万5千円の賠償を、会社側に命じた。
 氏名や住所に加え、関心を持ったエステのコースなどが漏れた点に触れ「他人に知られたくない事柄で法的保護の対象」と判断。ネットの掲示板に掲載されたり、迷惑メールが送信されたりした二次被害も加味した。
 14年に発覚したベネッセコーポレーションの事案では、顧客らが精神的苦痛を受けたとして集団訴訟を各地で起こし、ベネッセ側に賠償を命じる判決が確定した。判決は、氏名や生年月日、住所といった情報を「社会生活を営む上で一定範囲の他者に開示することが予定され秘匿性が高いとはいえない」などと判断。認容額は1人当たり2千~4千円にとどまった。
 担当した金田万作弁護士は、ベネッセの関連会社の従業員が不正に情報を持ち出したという事情があったとし、タイムズカーのケースについて「漏えいの原因によっては過失の認定が難しいのではないか」とみる。
 タイムズカーの問題発覚後、不正アクセスによる個人情報漏えいが相次ぎ判明している。AIによりサイバー攻撃が容易になっているとの指摘もあり、企業が被害者との側面も否定し切れない。
 あるベテラン裁判官は、訴訟になれば情報管理体制の在り方がポイントになると言及。今回、流出したとされる免許証の画像データは悪用などの影響も大きく「長期保存していた場合、その妥当性は問題になり得るだろう」との見方を示した。

(2026/10/12)

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