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訴訟手続2020年07月25日 コロナで裁判員8カ月延期 「迅速に受ける権利侵害」 制度見直し求める声も 提供:共同通信社

 新型コロナウイルスの影響で延期された東京地裁の裁判員裁判のうち、当初3月に始まる予定だった殺人未遂事件の公判が11月に開かれる方向で調整が進んでいることが24日、関係者への取材で分かった。全国で多くの裁判員裁判が延期となったが、8カ月もの先延ばしになれば異例。「迅速な裁判を受ける権利の侵害だ」との批判のほか、制度の見直しを求める声も出ている。
 最高裁は2月、至急でない裁判の期日を柔軟に変更することなどを事務連絡として全国の裁判所に通知。感染が拡大した3月以降、市民が参加する裁判員裁判は軒並み取り消され、裁判官だけで審理する裁判は件数を絞って開かれていた。
 裁判員法には裁判員裁判の対象から除外する規定があるが、裁判員やその親族に危害が加えられる恐れがある場合や、審理が著しく長期になる場合に限定。感染拡大は除外理由にならず、東京地裁のように件数が多い裁判所では他の裁判が次々に入り、日程のやりくりが難しくなっているのが現状だ。
 今回の殺人未遂事件の被告は保釈されており、身体拘束が長く続くという問題は起こらないが、殺意の有無など起訴内容を争う方針だ。
 元裁判官の水野智幸(みずの・ともゆき)法政大法科大学院教授(刑事法)は「8カ月も繰り下げになるのは、被告が不安定な地位に置かれ続けるだけでなく、争いのある事件だと被告や証人の記憶が薄れる懸念もある」と指摘する。
 水野教授は、裁判官1人と裁判員4人で審理できるとの裁判員法の規定を使えば現行法上でも改善できるとした上で、「緊急時には裁判員裁判から除外できるような法改正やオンラインの活用など、抜本的な制度改革が必要だ」と話した。

(2020/07/25)

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