導入事例2025年12月08日 ”半歩先”を行く社労士事務所が実現する「品質向上」と「人への深い関わり」
知足庵社会保険労務士事務所 様
- 従業員規模
- 3名
- 地域
- 京都府
- インタビューイー
- 代表 特定社会保険労務士 寺村晃太郎 先生
- WEBサイト
- https://www.chisokuan.com/
導入サービス
スマート規程管理 スタンダードプラン
2022年6月
| BEFORE | Wordのバージョン変更に伴い、設定した条数が消えるなどのトラブルに長年悩まされていた 誤字脱字や送り仮名のゆらぎを目視で確認する必要があり非効率だった 新旧対照表を手作業で作成しており、大きな負担となっていた |
|---|---|
| AFTER | 条番号の自動補正や新旧対照表の自動作成により、機械的な作業時間が大幅に削減された |
INTERVIEW
京都を拠点に、25年以上にわたり人事労務の専門家として活動する知足庵社会保険労務士事務所。「知足」という伝統的な教えを大切にする一方で、「常に半歩先を」をモットーに、IT活用やセキュリティ対策にもいち早く取り組む先進性を併せ持っています。単なる事務手続きにとどまらない、組織と人の本質的な課題解決を支援する同事務所が、スマート規程管理 by LAWGUE(以下、スマキテ)を導入した背景と、その独自の活用方法について、所長の寺村晃太郎先生に伺いました。
心と身体への深い関わりと、自ら試す実践知
まず、事務所の概要や特徴についてお聞かせください。
事務所名の「知足」は、浄土宗総本山・知恩院より授かったお茶室の名前「知足庵」の「足るを知る(知足)」の教えに由来しており、グループ企業である有限会社知足庵とともに、人事コンサルティングと社会保険労務士業務の両輪でサービスを提供しています。
当事務所の最大の特徴は、単なる事務手続きや法律相談にとどまらない、「人」への深いアプローチです。常勤スタッフ全員がカウンセラー資格を持ち、さらには身体の施術を行う専用ルームまで完備。「経営者や従業員の凝り固まった身体と心を解きほぐすことが、本質的な課題解決や組織開発につながる」という信念のもと、メンタルヘルスやハラスメント対策、そして京都ならではの老舗企業の事業承継支援など、多岐にわたる課題解決に取り組んでいます。
「知足」の教えを一貫して大切にされている一方で、「常に半歩先を」という先進的な姿勢も印象的です。
それは私の口癖ですね。一歩先だと革新的すぎるかもしれませんが、「もっとこんなことがあれば便利だろう」「こういうアプローチが必要ではないか」と思うことは、積極的に取り入れてきました。たとえば、助成金活用やDX、セキュリティ対策なども、まずは自事務所で試し、うまくいったこと、いかなかったことを含めてお客さまにご案内するようにしています。自分たちが体験しているからこそ、身近な言葉でお伝えできると考えています。
求めていたのは、自社のノウハウを活かせる編集機能とコストパフォーマンス
スマキテ導入前、規程文書作成においてどのような課題をお持ちでしたか?
就業規則の作成は当事務所の主力サービスの1つですが、長年、Wordでの作成作業に悩まされていました。
たとえば、以前は自動段落番号機能などを駆使して効率化を図っていましたが、Wordのバージョンが変わると設定した条数がすべて消えてしまうなどのトラブルが絶えませんでした。また、一括置換機能を使って用語を修正する際も、精度が完璧ではないため、誤字脱字や送り仮名のミスがないか、最終的には目視ですべて確認する必要があり、非効率さを感じていました。
「もっと精度の高い規程を、効率的に作成できるシステムはないか」と、常に探している状態でしたね。
そうしたなか、スマキテを選ばれた決め手は何だったのでしょうか?
実は、他社の規程管理システムもかなり早い段階から検討していました。しかし、コスト面がネックだったり、こちらのニーズと合致しない部分があったりとで、導入を見送っていたんです。
私たちは長年の経験のなかで蓄積してきた独自の規程ノウハウを持っています。そのため、「自分たちが持っている条文をいかに効率的に編集し、オリジナルな規程に落とし込めるか」という、エディタとしての機能を重視していました。
その点、スマキテは、スモールスタートが可能な価格設定でコスト面でも導入しやすく、条番号の自動補正や表記ゆれのチェック機能など、まさに求めていた機能が搭載されていました。
また、もともと開発元のLAWGUEのシステムを知っており、新日本法規出版がその就業規則版としてスマキテを提供すると聞き、「待ってました」という感覚でした。
単なる時短ではなく、精度の高いオリジナル規程を作り込む時間が生まれた
スマキテの具体的な活用シーンを教えてください。
まず、WordやPDFで送られてきたお客さまの既存の規程をスマキテに取り込みます。この取り込み精度の高さも助かりますね。そこから、当事務所が持つデータベースと照らし合わせながら、法改正事項やリスク対応箇所などについて修正・編集を行います。
作成の最終段階では、表記ゆれ自動検出機能が非常に役立ちます。細かな表現の統一や法律用語としての適切さなど、人間では見落としがちな部分をシステムが拾ってくれるので、法律家として恥ずかしくない、精度の高い成果物を提供できています。
また、以前は手作業で作っていた新旧対照表が自動生成される点も、最後の仕上げの段階で非常に助かっています。
実際にスマキテを導入されて、どのような効果を実感されていますか?
多くの先生方は「作成時間の短縮」をメリットに挙げられると思いますが、私の場合は少し視点が違います。もちろん、条番号の修正や新旧対照表作成といった機械的な作業時間は大幅に減りました。しかし、それによって、「精度の高いオリジナルの就業規則を作る」ために、より多くの時間を割けるようになったことが何よりのメリットだと考えています。
形式的な作業に煩わされることなく、「この会社にはどのような条文が必要か」「このリスクをどう回避するか」といった、専門家として本来行うべき検討に集中できるようになったのです。結果として、納品物の品質向上につながっていると感じます。
また、当事務所では、お客さまとの対話を重視しています。そのため、完成した規程をただ渡すのではなく、ドラフト版を用いて、なぜこの条文が必要なのかをオンライン会議ツールで画面共有しながらじっくり解説します。スマキテ上で編集箇所を視覚的に整理できるため、こうした説明の準備もスムーズになりました。
AIやITが進化する時代だからこそ、「人」にしかできない付加価値を
スマキテはどのような事務所におすすめでしょうか?
2つのタイプの方におすすめしたいですね。
1つは、就業規則作成の経験がまだ浅い方。スマキテには新日本法規出版の信頼できるモデル規程や解説が実装されているため、法的に抜け漏れのない規程をスムーズに作成する大きな助けになるはずです。
もう1つは、AIの力も借りながら、よりレベルの高い、オリジナルの規程を作り込んでいきたい方。自身の持つノウハウや条文データとモデル規程を対比させながら、より時代に即した顧客のリスクを守れる規程へと昇華させる作業において、スマキテは非常に強力なツールになります。我々のように、お客さまへのレクチャーに時間をかけるスタイルの事務所にも向いていると思います。
最後に、今後の展望をお聞かせください。
AI技術の進化により、一般的な就業規則であれば誰でも簡単に作れる時代が来るでしょう。だからこそ、私たち専門家には、AIには代替できないその企業らしさや、法廷闘争にも耐えうる高度なリスク管理、そして経営者の想いを反映した規程作りが求められます。
たとえば、最近ではSNSの風評被害対策やカスタマーハラスメント(カスハラ)への対応、自然災害など、従来の雛形にはない新しい課題への対応が急務です。こうした鮮度の高い情報をいち早くキャッチアップし、規程に落とし込んでいく。それが私の言う「半歩先」のサービスです。
スマキテのようなツールで効率化できる部分は徹底して効率化し、そこで生まれた余力を、新しい課題への対応や、お客さまとの対話といった「人」にしかできない価値提供に注いでいきたいと考えています。
スマート規程管理
企業の規程作成・更新業務でお悩みを抱える社会保険労務士の方へのソリューション。条項の解説や、AIによるレビューアシスト機能で規程の作成・管理・編集業務を一元化するクラウド型規程管理サービスです。
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