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2026年01月16日 更新
裁判官の異動履歴(官報から参照)は、弊社掲載ルールに基づき記載しています。また、その裁判官が扱った主な判決(裁判所ウェブサイトから引用)なども、随時更新しています。
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判決日 2025年11月07日令和5(ワ)3112
共通義務確認請求事件
大阪地方裁判所 第3民事部
判示事項 【判示事項】 特定適格消費者団体である原告が、被告が開催予定であったイベントを中止したことにより、同イベントのチケットを購入した各対象消費者に対する被告の債務が履行不能となったと主張し、被告に対してチケット代金相当額等の支払義務を負うことの確認を求める内容の共通義務確認の訴えに係る請求をしたところ、消費者の財産的被害等の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律3条1項2号に基づき、原状回復義務として、被告が本件各対象消費者に対してチケット代金相当額の支払義務等を負うことの確認を求める予備的請求が認容された事案 【裁判要旨】 1 特例法2条4号が定める「消費者契約に関して相当多数の消費者に生じた財産的被害等」というためには、消費者個々が訴訟を提起する場合よりも消費者団体訴訟制度を利用した方が審理の効率化が図られる程度の人数規模である必要があり、消費者数名という規模であれば不十分というべきであるが、数十名程度の消費者に被害が生じた場合であれば、先の趣旨・目的に十分適う。 2 本件イベントは、特定の日に、特定の会場で、開催予定であったイベントであるところ、本件イベントへの参加に当たっては、開催が予定された3日間のうち特定の1日を対象とするチケットを購入する必要があったこと、本件イベントには「空飛ぶクリスマスツリー」というイベント名が冠された上、その企画内容も、会場でクリスマスマーケット等を行いつつ、参加者がランタン・リリースを行うものであったことに照らし、本件イベントについては、クリスマスを間近に控えた前記3日間という特定の日にイベントを開催することを本質的要素とするもので、前記3日間での開催それ自体が被告の債務となっていたというべきであるから、被告が本件イベントを中止した以上、本件イベント開催に関する被告の債務は、いずれも社会通念上履行不能になったと認められる。 3 チケット規約2条には、強風によるイベント中止の場合にチケット代金の返還を要しないことを直接規定する条項はなく、強風が不返金の対象事由となることを推知させるような文言等も存しない。同条には、「その他の非常事態により、本サービスの提供が通常どおりできなくなった場合」を不返金の対象事由とする規定が設けられているが、規約の文言や本件イベントの性質等からすれば、強風注意報が発表され、一定の強風が吹いていたからといって、それが直ちに非常事態に該当するとは認められない。本件イベントは、強風による影響を大きく受ける内容の企画であり、あえて強風下で開催することで、近隣の人や施設等に一定の被害を与える可能性があったことは認められ、チケット規約2条が定める「本サービスの提供が通常どおりできなくなった場合」に該当する余地があるとはいい得るが、それが「非常事態」によるサービス提供の不能に当たるとは認められない。
結果
裁判長裁判官 高島 義行 裁判官 神田 温子 裁判官 南 夢衣子
判決文判決文は裁判所ウェブサイトへのリンクです。


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