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元裁判官が語る 判決書からみた民事裁判-裁判官の思考と弁護士の訴訟活動-

著/中本敏嗣(元大阪地裁所長・弁護士)

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価格
5,170 (税込)
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概要


「良い判決書の在り方」から民事裁判実務の要点を導く!

◆新様式判決の記載に従って、争点整理や争点に対する当事者の主張、書証、人証、事実認定、心証形成等における要点や実務上の問題点等を弁護士の視点も交えて解説しています。
◆地裁部総括、高裁部総括の経歴を持つ著者が、裁判官としての経験をもとに裁判実務における悩みごとの解消法や実践的なヒント・工夫を豊富に提示しています。

商品情報

商品コード
81260495
ISBN
978-4-7882-9292-5
ページ数
400
発行年月
2024年2月

目次

第1章 総 論

第1 民事裁判の目的
第2 民事裁判の特徴
1 私的自治、当事者主義等
2 証拠の薄さ
3 事件の種類の多様性
第3 判決とは何か
1 判決の役割
2 判決書に関する民事訴訟法の規定
3 判決の名宛人
4 判決の効力
(1) 既判力
(2) 執行力
(3) 形成力
第4 裁判と裁判官
1 裁判官の役割
2 裁判の怖さ
3 裁判とブラックボックス
4 裁判が目指すもの
第5 民事裁判で求められるもの
1 適正・迅速な裁判
2 事実認定と判断の適正
(1) 事実認定
(2) 判 断
(3) 経験則
3 争点整理の重要性
(1) 争点整理と判決書との関係
(2) 争点整理の在り方
(3) 釈明権の行使
4 質の高い裁判の実現
5 訴訟代理人の役割
第6 民事判決書改善の動き
1 在来様式判決から新様式判決へ
2 新様式判決の導入により変わった点
3 問題点と留意点
(1) 裁判官による新様式判決に関する問題意識の共有と承継
(2) 新様式判決と要件事実との関係
(3) その他
第7 民事訴訟手続のIT化と判決

第2章 各 論

第1 事件・当事者の表示等
第2 主 文
1 主文の意義と機能
2 主文例
3 主文記載の留意点
4 附帯請求
5 訴訟費用
6 仮執行の宣言、仮執行の免脱宣言
第3 事実及び理由の位置付け
第4 請 求
第5 事案の概要
1 事案の概要
(1) 事案の概要の位置付け
(2) 事案の要旨
(3) 訴訟物の表示
(4) 併合事件
(5) 留意点
2 前提事実
(1) 意 義
(2) 前提事実として記載すべき事実
(3) 前提事実と認定事実の振り分け
(4) 留意点
3 争点整理の在り方
(1) 争点の意義
(2) 争点整理の在り方
(3) 裁判官の在るべき姿勢
(4) 訴状受理から序盤での争点整理
(5) 中盤から終盤での争点整理
(6) 争点整理の結果
(7) 訴訟代理人の在るべき姿勢
(8) 釈明権の行使
4 争 点
(1) 争点として記載すべきもの
(2) 具体的な争点の記載
(3) 争点の記載の順序と争点の位置付けの記載の工夫
(4) 争点の摘示と争点に対する当事者の主張の摘示の関係
(5) 留意点
5 争点に対する当事者の主張
(1) 争点に対する当事者の主張として摘示すべき当事者の主張の程度
(2) 争点に対する当事者の主張における主張摘示と争点に対する判断における主張摘示及び理由説示の関係
(3) 主張摘示の順序と方法
(4) 各種記載例と留意点
6 証拠関係
第6 当裁判所の判断の位置付け
第7 事実認定
1 事実認定の位置付け
2 「事実認定」欄の要否と事実認定の記載個所・記載方式
(1) 記載方式
(2) 各方式の長所と短所
(3) 留意点
3 事実認定の記載順序
4 証拠の挙示の仕方
(1) 事実認定の資料となる証拠
(2) 証拠の挙示の仕方・順序
(3) 証拠を挙示する位置
5 事実認定の多義性
6 証明を要しない事実
(1) 自白した事実
(2) 顕著な事実
7 証明の対象となる事実
(1) 証明の対象となる事実
(2) 証拠制限
8 事実認定の方法
(1) 事実認定に当たり心掛けること
(2) 書証について
(3) 人証について
(4) 「動かし難い事実」からのアプローチ
(5) 事実認定が困難な理由と方策
(6) 証拠提出についての訴訟代理人の役割
9 事実認定に供する証拠の種類
10 書 証
(1) 文書と書証の関係
(2) 文書(書証)の種類
11 書証-書証の申出等
12 書証-文書の証拠能力と証拠力
(1) 文書の証拠能力
(2) 文書の証拠力
13 書証-書証の形式的証拠力
(1) 文書の真正(形式的証拠力)
(2) 私文書の真正の推定
14 書証-書証の実質的証拠力
(1) はじめに
(2) 処分証書
(3) 報告文書
15 人証-人証調べ
(1) 人証調べの意義
(2) 人証調べの持つ機能
(3) 人証調べの課題
16 人証-人証による事実認定(人証の信用性の評価)
(1) 人証の信用性の評価の着眼点
(2) 人証の信用性の評価に当たり在るべき姿勢
17 人証-陳述書
(1) 陳述書の意義
(2) 陳述書の役割・機能
(3) 陳述書の証拠能力と証拠価値
(4) 反対尋問との関係
(5) 陳述書と記載例
18 自由心証主義
19 証明度
20 経験則
21 証拠構造と事実認定
(1) 証拠構造の重要性
(2) 証拠(直接証拠と間接証拠)
(3) 証拠構造と判断枠組、判断構造
(4) 本証と反証
22 事実認定の具体的説示の方法
(1) 事実認定の構造
(2) 主要事実(要証事実)を認定する場合の具体的な説示の方法
(3) 具体的説示の留意点
(4) 二段の推定が問題となる事案での具体的説示の方法
23 証拠評価の説示
(1) はじめに
(2) 当事者の主張や証拠の排斥方法
(3) 当事者の主張や証拠の排斥の留意点
24 事実認定に関するその他の留意点
(1) 事実認定の過不足等
(2) 証拠による法的評価の直接の説示
(3) 証拠の引用や指摘と事実認定
(4) 事実認定は証拠に基づくこと
(5) 事実認定欄における要証事実の認定
(6) 気になる事実認定
(7) 事実認定の不足
(8) 他の事件の記録(特に、判決書等)による事実認定
25 弁論の全趣旨による事実認定
第8 事実認定の補足説明
第9 争点に対する判断
1 位置付け
2 民事訴訟法の原則と判断の関係
(1) 自白法則
(2) 弁論主義
(3) 証明責任
3 争点の判断順序と判断の要否、記載順序
(1) 原則的判断順序
(2) 争点の判断順序と判断の要否の関係
4 心証形成過程(推論過程)の判断と表示
5 損害の認定判断
6 その他の留意点
第10 結論及び法律の適用
第11 裁判所の表示及び裁判官の署名・押印

第3章 資料編

第1 事実摘示記載例
第2 判決記載例
1 建物収去土地明渡等請求訴訟(在来様式判決と新様式判決)
2 貸金返還請求訴訟等(検討判決例と修正判決例)
3 登記請求訴訟(新様式判決)

コラム
▶裁判所に行けば真相が分かる?
▶上級審から見た判決書
▶医師の心と裁判の心
▶明かり障子
▶民事裁判と誤判
▶コピー・アンド・ペーストと裁判官の矜持
▶阿仏尼や小泉首相が見た裁判
▶裁判官の食あたり
▶事件のスジとスワリ
▶新様式判決は手抜き判決か?
▶共通言語としての要件事実
▶IT化と判決書の起案
▶正月に「起案の手引」を読み直す裁判官
▶前提事実が長文の起案
▶高裁勤務から分かるもの
▶IT化と争点整理のイメージ
▶弁護士の評判
▶水掛け論と裁判
▶閻魔大王と裁判官
▶陳述書は代理人の作文?
▶主尋問で崩れる陳述書
▶起案の添削
▶「勝ってびっくりした」の弁
▶弁論主義の捉え方と判決
▶簡単過ぎる判決
▶勝って気持ちが悪い判決?
▶判決書は毛筆墨書がいい?
▶判決はお供えか
▶判決についての雑感

著者

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