コラム2009年04月06日 【SCOPE】 ゴーイング・コンサーン注記企業は倒産等の可能性が高い!?(2009年4月6日号・№301)
「継続企業の前提に関する注記」を今3月期から緩和へ
ゴーイング・コンサーン注記企業は倒産等の可能性が高い!?
金融庁は平成21年3月期から「継続企業の前提に関する注記」(ゴーイング・コンサーン注記)の判断要件を緩和する(本誌300号参照)。金融庁は3月26日、「監査基準の改訂について」(公開草案)を公表するとともに、3月27日には「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等を公表した。注記の判断要件を緩和することにより、今後、同注記が付されないこととなる企業は多くなると予想されるが、逆に「継続企業の前提に関する注記」を付された企業=倒産等する可能性が高い企業になるのではないかとの懸念も指摘されている。
このままでは平成21年3月期にはGC注記があふれる!? 企業の財務諸表等は、簡単にいえば企業が未来永劫続くことを前提に作成されている。しかし、公認会計士等の監査報告書が適正意見であったにもかかわらず、企業が倒産する例は後を絶たないといった状況を鑑みて導入されたのが「継続企業の前提に関する注記」である。
たとえば、東京証券取引所に上場している3月期決算会社の場合、継続企業の前提に関する注記を行った企業は、平成18年3月期は20社、平成19年3月期は35社、平成20年3月期は45社と年々増加している状況だ。直近の平成21年3月期の第3四半期では59社に注記が付されている。全上場企業でみれば100社超となる見込みである。
昨今の世界的な経済不況のなか、平成21年3月期では、財務制限条項への接触など、多くの企業に「継続企業の前提に関する注記」が付される状況等が多くなるとの懸念がある。
そもそも、国際監査基準では、継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象または状況が存在するだけで注記が求められるわけではなく、経営者の対応策を検討したうえで判断することとされている。
このため、今回の改正案では、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在する場合であって、当該事象または状況を解消し、または改善するための対応をしてもなお継続企業の前提に重要な不確実性が認められるときなどに、財務諸表等において「継続企業の前提に関する注記」を行うこととされている(図1・2参照)。
注記は減少することが予想されるが…… 今回の「継続企業の前提に関する注記」の判断要件の緩和により、平成21年3月期以降については、同注記の減少が見込まれる。ただし、「継続企業の前提に関する注記」が付された企業については、これまで以上に重みのあるものになり、倒産等の可能性が高いといったお墨付きの注記になるとも限らないとの懸念も指摘されている。
たとえば、最近では、パシフィックホールディングス(東証1部)が継続企業の前提に重要な疑義が存在している旨の注記を付したが、これらの状況を解消するための会社の対応が実現されていないとして、監査法人トーマツから監査意見不表明を出された。その後、同社は会社更生法の適用を申請している(本誌299号参照)。
今後の実務の運用が注目されるところである。
ゴーイング・コンサーン注記企業は倒産等の可能性が高い!?
金融庁は平成21年3月期から「継続企業の前提に関する注記」(ゴーイング・コンサーン注記)の判断要件を緩和する(本誌300号参照)。金融庁は3月26日、「監査基準の改訂について」(公開草案)を公表するとともに、3月27日には「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等を公表した。注記の判断要件を緩和することにより、今後、同注記が付されないこととなる企業は多くなると予想されるが、逆に「継続企業の前提に関する注記」を付された企業=倒産等する可能性が高い企業になるのではないかとの懸念も指摘されている。
このままでは平成21年3月期にはGC注記があふれる!? 企業の財務諸表等は、簡単にいえば企業が未来永劫続くことを前提に作成されている。しかし、公認会計士等の監査報告書が適正意見であったにもかかわらず、企業が倒産する例は後を絶たないといった状況を鑑みて導入されたのが「継続企業の前提に関する注記」である。
たとえば、東京証券取引所に上場している3月期決算会社の場合、継続企業の前提に関する注記を行った企業は、平成18年3月期は20社、平成19年3月期は35社、平成20年3月期は45社と年々増加している状況だ。直近の平成21年3月期の第3四半期では59社に注記が付されている。全上場企業でみれば100社超となる見込みである。
昨今の世界的な経済不況のなか、平成21年3月期では、財務制限条項への接触など、多くの企業に「継続企業の前提に関する注記」が付される状況等が多くなるとの懸念がある。
そもそも、国際監査基準では、継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象または状況が存在するだけで注記が求められるわけではなく、経営者の対応策を検討したうえで判断することとされている。
このため、今回の改正案では、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在する場合であって、当該事象または状況を解消し、または改善するための対応をしてもなお継続企業の前提に重要な不確実性が認められるときなどに、財務諸表等において「継続企業の前提に関する注記」を行うこととされている(図1・2参照)。
注記は減少することが予想されるが…… 今回の「継続企業の前提に関する注記」の判断要件の緩和により、平成21年3月期以降については、同注記の減少が見込まれる。ただし、「継続企業の前提に関する注記」が付された企業については、これまで以上に重みのあるものになり、倒産等の可能性が高いといったお墨付きの注記になるとも限らないとの懸念も指摘されている。
たとえば、最近では、パシフィックホールディングス(東証1部)が継続企業の前提に重要な疑義が存在している旨の注記を付したが、これらの状況を解消するための会社の対応が実現されていないとして、監査法人トーマツから監査意見不表明を出された。その後、同社は会社更生法の適用を申請している(本誌299号参照)。
今後の実務の運用が注目されるところである。
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