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税務ニュース2026年01月23日 空室は相続税評価の減額対象から除外(2026年1月26日号・№1108) 地裁、相続開始日に一時的に賃貸されていなかった場合にも該当せず

  • 東京地裁、マンション及び敷地の相続税評価額について、空室部分を減額対象から除外する評価通達26及び93を適用した更正処分等を適法と判断(令和8年1月15日判決)。

 本件は、原告らが亡父から相続したマンション及びその敷地の相続税評価額が争われた事案である。
 東京地裁は、貸家及び貸家建付地の評価額に減額を認めている評価通達26及び93の趣旨について、貸家及び貸家建付地は建物及びその敷地の利用が法令上の制約を受けることなどにより経済的価値が低くなることを考慮したものとの考えを示した。その上で、構造上区分された複数の独立部分から成る家屋の一部が課税時期(相続開始日)に賃貸されていない場合に、現実に貸し付けられている独立部分の割合(賃貸割合)に応じた評価額の減額のみを認めることには、一般的な合理性があると評価した。
 一方、原告らは、空室が増えるごとに建物全体としての評価額が上がるという算定方法を採用する評価通達26及び93は、不動産賃貸業の実態を反映しないものであって、適正な時価を適切に算定することができない特別の事情があると主張。相続税法22条にいう「時価」とは、不動産鑑定評価基準に定められた収益還元法で求められる金額と解すべきとした。
 これに対し東京地裁は、賃貸用物件の不動産鑑定をする場面において、収益還元法を採用するか、取り壊して更地として取引をすることを前提とするかは事案に応じて様々であり、空室が多いほど賃貸用不動産の評価額が低下するのが通常であるということはできないなどとして、原告らの主張を排斥した。
 また東京地裁は、継続的に賃貸の用に供されている独立部分がたまたま一時的に賃貸されていなかったような「一時的空室部分」は、賃貸されている独立部分と同様に取り扱うこととした評価通達26(2)(注)2の取扱いを、本件各空室に適用するべきか否かを検討した。
 東京地裁は、本件各空室の空室期間は、最も短い場合でも3か月24日に及ぶものであり、仮に亡父が継続的に賃借人を募集していた事実があったとしても、課税時期に具体的な特定人と契約締結に向けた交渉をしていたなどの事情を認めることはできないなどと指摘。本件各空室が実質的にみて本件相続開始日に賃貸されていたと評価すべき合理的な理由はないから、本件各空室が一時的空室部分に該当するということはできないとして、本件各更正処分等を適法と判断した。

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