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税務ニュース2026年01月30日 R8年改正で変わる個人向け暗号資産課税(2026年2月2日号・№1109) CARFも別途開始で課税当局は海外暗号資産口座の把握が可能に

  • 令和8年度税制改正により、「暗号資産取引業」者に対する個人の暗号資産の譲渡に係る所得が分離課税の対象に。従来の「雑所得」という区分も変わる可能性。
  • 「暗号資産等報告枠組み(CARF)」が令和8年1月1日より施行。今後課税当局は、居住者の海外口座情報を自動的情報交換制度を通じて入手可能に。

 令和8年度税制改正大綱には、個人の暗号資産取引に係る所得を分離課税の対象とし、損失の3年間の繰越控除を可能とする旨が盛り込まれているが、「国民の資産形成に資する暗号資産に限って」の適用を予定しており、必ずしも全ての暗号資産取引が対象となるわけではない。分離課税の対象となるのは、「暗号資産取引業(仮称)」を行う者に対して、「特定暗号資産」として金融商品取引業者登録簿に登録されている暗号資産等の譲渡等をした場合に限られる(金融商品取引法等の改正を前提とする)。また、3年間の繰越控除も、特定暗号資産を「暗号資産取引業を行う者」に対して譲渡等したことにより生じた損失に限定される見込みだ。このような限定は、上場株式等の譲渡損失の繰越控除等(措置法37条の12の2)の適用対象が、第一種金融商品取引業者への売委託等、一定の相手先に対する譲渡等により発生した損失に限定されるのと類似しており、施行後、税理士等は注意が必要となる。また、大綱における「総合課税の譲渡所得の基因となる暗号資産」という表現も注目される。従来、国税当局は、「暗号資産は、資産ではあるものの、譲渡所得の起因となる資産には該当せず、その譲渡所得による所得は一般的に譲渡所得には該当しないものとして取り扱っている」との見解に基づき雑所得と区分してきたが、解釈が変わる可能性がある。ただし、総合課税の譲渡所得の基因となる暗号資産については、譲渡所得の特別控除、長期譲渡に該当する場合の2分の1課税、損失発生時の他の総合課税対象所得との損益通算という、譲渡所得としての税制上の恩典はいずれも適用しないとされているため、分離課税の対象とされない場合には実質的に従来の雑所得課税と大差ないのではないか、との指摘もある。
 また、令和6年度税制改正で導入された「暗号資産等報告枠組み(CARF)」が、令和8年1月1日より施行されている。この制度を通じ、課税当局は今後、日本の居住者がCARF参加国に有する海外の暗号資産口座で行った取引の把握が可能となるため、海外口座での申告漏れに対する指摘が増加することも予想される。

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