税務ニュース2026年04月10日 配当権者に該当しなくても審査請求は可(2026年4月13号・№1118) 審判所、配当処分財産が第三者に帰属していた場合は財産権を侵害
本事案は、原処分庁が滞納法人のものとして差し押さえた、第三債務者に対する医薬品の支払請求権(本件債権)について、配当権者ではない請求人が当該債権は自らに帰属すると主張したことで、本件債権は誰に帰属するかが争われたものである。
請求人は薬局の経営、医薬品の販売等を行う法人であり、滞納法人はその同業者であったところ、原処分庁から滞納法人のみに対して配当計算書の謄本が発送されたため、請求人が当該債権は滞納法人から業務の移管を受けた自らに帰属するものであるから、差押え並びに配当処分は違法であるとして原処分の全部の取り消しを求めたもの。原処分庁は、本件債権は滞納法人に帰属するものであり、請求人は配当処分の取消しを求める法律上の利益を有していないことから、審査請求そのものが不適法であるとしていた。
審判所は、仮に配当処分において本件債権が請求人に帰属していたとすると、原処分庁は滞納法人に帰属しない財産を換価して配当処分を行ったことになるから、請求人は自己の財産権を侵害され、又は必然的に侵害されるおそれがある者に当たると認定。また、この場合、帰属を誤った差押えによって原処分庁に生じた利得を保持すること自体が請求人の権利を侵害している状態を継続することにほかならず、原処分庁は当該利得を請求人に交付する必要があるほか、請求人は国に対する不当利得返還請求の前提として、配当処分の公定力を排除する必要があると解すべきであるとした。したがって、請求人は、配当処分の効力が消滅した場合であっても、配当処分の取消しによって回復すべき法律上の利益を有するから、請求人は「不服がある者」(通則法75条1項)に該当し、審査請求が可能であるとの判断を示した。
その上で審判所は、商品の売買契約は第三債務者と請求人の間で成立していたことが認められ、それに基づいて発生した本件債権は請求人に帰属するから、配当処分は滞納者に帰属しない財産を換価した代金等を配当した違法なものであると指摘。本件債権が滞納法人に帰属するとして取り立てた金銭を原処分庁に配当した処分は違法であるとし、原処分の全部を取り消した。
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