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認容事例にみる 後遺障害等級判断の境界-自賠責保険の認定と裁判例-

共編/九石拓也(弁護士)、楠慶(弁護士)

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概要


自賠責保険と裁判所の判断が分かれた事例71件を掲載!

◆交通事故訴訟において、自賠責保険の認定より高い後遺障害等級・労働能力喪失率が認められた事例を取り上げ、上肢・下肢・眼・耳・鼻・口の身体部位、高次脳機能障害やPTSDなどの神経・精神症状ごとに分類・整理して登載しています。
◆各事例では、自賠責保険の認定理由、当事者双方の主張、裁判所の後遺障害等級の判断理由、証拠資料として用いられた医学的検査の結果などを掲げていますので、交通事故訴訟の主張・立証の参考にしていただけます。

商品情報

商品コード
50899
ISBN
978-4-7882-8031-1
JAN
9784788280311/1923032041003
サイズ
A5判
巻数
1
ページ数
364
発行年月
2015年6月

目次

第1章 上肢・下肢
概説
 1 上肢
〔1〕後遺障害別等級表の類型(欠損・機能障害)には該当しない爪の変形・循環障害につき非該当とされた被害者(症状固定時中学生)について,年齢及び将来発展するであろうOA機器の効率的利用のためには十指の十分な機能が望ましいこと等を斟酌して,2%の労働能力喪失率を認めた事例
〔2〕右手可動域が健側の4分の3以下に制限されていない被害者(症状固定後に鍼灸院経営)につき,職業の特殊性からかかる軽度の可動域制限であっても労働能力に影響を及ぼすとして,12級に相当するとし,14%の労働能力喪失率を認めた事例
〔3〕腕関節に主要運動制限がなく参考運動(回内・回外運動)が健側の2分の1以下に制限されている被害者(造園設計)につき,政府保障事業認定では機能障害が非該当とされたが,判決で神経障害と腕関節可動域制限による併合11級相当の労働能力喪失率が認められた事例
〔4〕手関節可動域が健側の2分の1にわずかに足りない運動機能障害(自賠責12級6号)につき,症状固定当時から障害の経年的増悪が見込まれていて,その予測された経過としてその1年後に健側の2分の1以下の運動制限に至ったことから,10級10号相当と認め,等級相当の労働能力喪失率を認めた事例
〔5〕事故前から既往症のあった女性が事故直後に痛みを訴えていたが医師の検査も診断もなされず,その後別事故により通院した別病院の検査により,当初の事故後半年以上経過後に他覚所見が発見された左肩痛及び左肩関節の機能障害について,自賠責では相当因果関係が否定され非該当とされたが,判決では相当因果関係が認められ労働能力喪失を認めた事例
 2 下肢
〔6〕13級以上の障害が5以上残存し,一下肢の三大関節のうち二関節に機能障害を残し神経障害もある被害者(自賠責併合10級,症状固定時13歳男児)について,年齢等も考慮した上,8級と9級の各労働能力喪失率の中間に当たる40%の労働能力喪失率を認めた事例
〔7〕膝関節の痛み,軽度の可動域制限及び側方動揺性等の後遺障害について症状固定の診断がなされ12級7号の自賠責等級認定後,経過が思わしくなく動揺性が増悪したと主張する被害者について,症状固定時期については自賠責の判断を維持しながら,後遺障害の評価を見直し10級を認めた事例
〔8〕事故後の既往症(弾発股)再発により症状が残ったことについて,自賠責では非該当とされたが,事故から直接に生じたものではないものの,事故の外傷治療の必要上行った固定具使用を機縁としたものとして相当因果関係を認め,9級に該当するとした事例
〔9〕被害者(自賠責12級5号)の左膝関節について屈曲度・伸展度の制限は認められないが,日常生活に極めて困難を来している面がある等として,12級7号の関節機能障害(併合11級)を認めた事例
〔10〕自賠責では後遺障害として認定されなかったMRSA感染による右下腿骨の慢性骨髄炎に伴う膿の排出について,事故との因果関係を認め,これを前提に35%の労働能力喪失率を認めた事例
〔11〕12級を超える上位等級に該当するとは直ちに認め難いとしつつ,肉体的労働に従事してきた被害者が長時間歩行に支障を来していること等から,62歳までの10年間,25%の労働能力喪失率を認めた事例
〔12〕右膝関節の機能障害について12級7号に該当する被害者の右足関節機能障害(自賠責非該当)について,健側の4分の3以下の可動域制限に至っていないものの背屈制限から歩行に支障があり,12級7号に準じて労働能力に影響を与えるとして,総合して12級相当の14%と11級相当の20%の中間である17%の労働能力喪失率を認めた事例
〔13〕医師診断等の医学的見地から自賠責の等級判断(12級7号)は肯認しつつ,下肢関節機能障害が立位職業(板前)に与える影響と,それによる転職可能性,並びに年齢・職歴からの転職困難性を考慮し,20%の労働能力喪失率を認めた事例
〔14〕右足挫滅創等を負った被害者(自賠責14級10号(右拇趾基部底側痛))が事故後に発症した右膝半月板損傷について,右足をかばって歩くなどしたことから負担がかかって生じたとして,右膝関節外側痛を認め,関節機能障害も総合し14%の労働能力喪失率を認めた事例

第2章 眼・耳・鼻・口
概説
 1 眼
〔15〕事故後1か月以上経過してから発症した両眼の調節障害(自賠責非該当)と本件事故との間に相当因果関係があると認めた事例
〔16〕深視力の喪失等の後遺障害について等級非該当としつつも,事故当時被害者が消防士であったことを考慮して,15%の労働能力喪失率を認めた事例
〔17〕自賠責非該当の両滑車神経麻痺による複視について,事故当時被害者が従事していた看護師という職業に鑑みると,眼の異常がその業務遂行に及ぼす影響は多大であるとして,40%の労働能力喪失率を認めた事例
〔18〕自賠責により併合12級と認定された左足及び左眼の後遺障害について,日常生活や就労に支障が生じていること,事故後の給与が半減していることを考慮して,11級に相当する20%の労働能力喪失率を認めた事例
 2 耳
〔19〕本件事故による後遺障害(自賠責14級)のために,タクシー運転手である被害者の業務に支障が生じたことを考慮して,14%,8年間の労働能力喪失を認めた事例
〔20〕事故の状況,症状を自覚するに至った経緯及び症状出現時期等に着目し,事故後1週間ほど経過して被害者が気付いた左耳難聴,左耳鳴症について,本件事故との間に相当因果関係を認めた事例
 3 鼻
〔21〕嗅覚脱失の後遺障害(自賠責12級)が調理師である被害者の業務に重大な影響を与えるとして,20%,10年間の労働能力喪失が認められた事例
 4 口
〔22〕自賠責12級と認定された定時制高校生につき,会話機能が不十分等として25%の労働能力喪失率を認めた事例

第3章 神経・精神
第1 高次脳機能障害
概説
〔23〕自賠責の脳損傷認定の補助的な基準を採用した上で,高次脳機能障害の認定が行われた事例
〔24〕自賠責3級3号の脳外傷後の後遺障害について,生命維持に必要な身辺動作についてはほぼ自立しており,自宅内において常に家族等の声掛けや看視を欠かすことはできないとまではいえないものの,日常の生活範囲は自宅内にほぼ限定されており,外出に際しては看視が必要であるとして,2級1号を認定した事例
〔25〕高次脳機能障害につき自賠責の7級4号(併合6級)との判断を維持しつつ,労働能力喪失率につき6級と5級のほぼ中間値の75%とした事例
〔26〕自賠責で高次脳機能障害につき5級2号とされた被害者について,自賠責の脳損傷認定の補助的な基準のほか,労災保険における認定基準にも当てはめた上,3級に該当するとされた事例
〔27〕高次脳機能障害につき自賠責の7級4号(併合6級)との判断を維持しつつ,労働能力喪失率につき6級と5級の中間値の73%とした事例
〔28〕CT,MRI,PET検査によって器質性損傷のデータが得られない場合でも脳外傷と診断すべき少数の事例があるとする医学的所見もあることに照らせば,総合的な判断により高次脳機能障害を認定できる本件で,現在の医療検査技術のもとで被害者に脳の器質性損傷を示す異常所見が認められないからといって,これを否定することは相当でないとして,9級を認めた事例
〔29〕自賠責では非該当とされたが,事故により高次脳機能障害の症状と共に,ジストニアの症状が生じたとして,併合2級の認定がなされた事例
〔30〕昭和61年の事故による高次脳機能障害と平成16年11月症状固定時の症状との間の相当因果関係を肯定した上で,50%の素因減額を認めた事例
〔31〕ロボット研究者である中国人大学教授について,高次脳機能障害につき自賠責の7級4号(併合6級)との判断を維持しつつ,労働能力喪失率を90%とした事例
〔32〕MRI等の画像について脳挫傷を疑う所見が示されていること等を理由に高次脳機能障害(自賠責非該当)を認める一方,その程度について被害者が1人暮らしをし,尋問で質問の趣旨を正確に把握して回答をしていること等を理由に7級と認定した事例
〔33〕WHOが定めた軽度外傷性脳損傷に関する平成16年の定義に該当するか否かを訴訟で確定することは必要なく,重要なことは事故により被害者が頭部に衝撃を受け脳幹部に損傷を来してこれを原因として後遺障害を残存させたか否かであるとした上で,これを認め,9級10号を認定した事例
〔34〕画像所見は認められないが,頭部に衝撃を受け,事故直後に意識消失,入院中に一時的な意識障害が生じ,事故後に精神症状により精神科受診,措置入院等をしたとして,高次脳機能障害(自賠責非該当)を認めた事例
〔35〕受傷後の意識障害の程度は軽微であったが,画像所見,医師の所見,神経心理学的検査の結果,被害者本人の法廷での供述状況等を考慮し,5級の高次脳機能障害を認めた事例
〔36〕高次脳機能障害について,自賠責での7級4号との判断を基本的に維持しつつ,労働能力喪失率につき60%とした事例
第2 局部の神経症状
概説
〔37〕頭痛,ふらつき,手足のしびれにより自賠責12級12号認定の被害者につき,裁判所としていかなる等級に該当するかを直接判断することは必ずしも必要がないとしつつ,症状には,相応の医学的裏付けが存在するとみる余地もある等として,労働能力喪失率を35%と認定した事例
〔38〕自賠責非該当とされた左下肢の神経症状につき,12級12号に該当するとされた事例
〔39〕自賠責で頸椎捻挫につき14級10号の認定を受けた被害者に,頸部捻挫,頸椎不安定症,右尺骨神経麻痺,顎関節症,月経異常及び無排卵症の後遺障害を認めながらも,後遺障害等級は変更せずに,労働能力喪失率を10%と認定した事例
〔40〕自賠責では左坐骨神経痛等の症状につき14級10号のみが認定された被害者につき,腰部から臀部,大腿部付近までの痛み等については局部の頑固な神経症状として12級12号,頸部に関する痛み等については局部の神経症状として14級10号に該当し,併合12級だが,労働能力喪失率については20%と認定された事例
〔41〕腰椎捻挫,外傷性坐骨神経障害により自賠責で12級と認定された被害者につき,労働能力喪失率を20%と認め,先天性の神経根周囲のう胞による素因減額を否定した事例
〔42〕事故と相当因果関係のある目に見える客観的,身体的な損傷は見つからない頸部,腰部等の自覚症状につき,「14級に至らない後遺障害」あるいは「14級に準ずる後遺障害」と認め,労働能力喪失率については,14級の場合の標準的な労働能力喪失率である5%をやや下回る4%とするのが相当であるとした事例
〔43〕後遺障害等級を14級と認定しつつも,後遺症である左手の振戦により手術ができなくなった眼科医の労働能力喪失率を12%と判断した事例
〔44〕自賠責の認定では事故との因果関係に疑問があるとして非該当とされた両膝の症状について,事故との因果関係のある器質的な傷害による後遺障害と認められた事例
〔45〕自賠責併合11級認定の被害者につき,等級認定は併合12級としつつも,画家という職業に与える影響等を考慮し,労働能力喪失率を50%とした事例
〔46〕左膝関節痛及び外貌醜状により自賠責で併合11級を認定された被害者につき,左膝関節痛に関して12級12号相当であるとしつつ労働能力喪失率を症状固定後10年につき17%,その後67歳まで14%とし,外貌醜状に関しては労働能力喪失の検討に際して斟酌すべきものでないとした事例
〔47〕自賠責の認定では非該当とされた胸郭出口症候群の症状について,12級12号に該当するとした上で,看護師としての就労状況を勘案して労働能力喪失率20%を認定した事例
〔48〕自賠責の認定では非該当とされた左膝の症状について,「『局部に神経症状を残すもの』にまで該当しないとしても,これに準じるもの」とされた上で,労働能力喪失率につき4%とされた事例
〔49〕自賠責において併合11級と認定された被害者につき,11級に相当する第十二胸椎圧迫骨折,12級に相当する外傷性頸部症候群,14級に相当する外傷性神経症,14級に相当する頭痛,頭部痛,肩背部痛,右手しびれの後遺障害が認められ,併合10級と認定された事例
〔50〕自賠責14級10号認定の被害者につき,等級認定は14級相当としつつ,調理師としての稼働状況に支障が生じていることから8%,15年の労働能力喪失を認めたとした事例
〔51〕自賠責併合9級認定の被害者につき,左手のしびれ等により,被害者が今後,歯科医として稼働する可能性を閉ざされたとして,労働能力喪失率を70%と認めた事例
第3 その他(PTSD・RSD他)
概説
〔52〕自賠責14級のPTSDにつき,不法行為の損害認定において裁判所は認定基準に拘束されないとして9級に相当するとした事例
〔53〕自賠責では非該当とされたPTSDにつき,フラッシュバックの頻発等から11級相当と判断した事例
〔54〕自賠責12級のRSDにつき,軽易な労務以外の労働に常に差し支える程度の疼痛と認められるとして労働能力喪失率56%を認めた事例
〔55〕自賠責12級13号の被害者につき,左肩・左手関節の拘縮などのRSDによる後遺障害が残存し,疼痛等も影響して,左肩関節及び左手関節の可動域制限により10級10号に該当する程度の後遺障害を負ったと認めた事例
〔56〕自賠責で骨萎縮が判然としない等として12級13号とされたが,CRPS(RSD)の診断基準を満たしていることは否定できない等として10級相当とした事例
〔57〕自賠責では併合12級とされた被害者につき,事故による受傷から線維筋痛症を発症したと認め,7級4号相当と判断した事例
〔58〕自賠責非該当の左肩腕の不随意運動につき,事故による頸髄損傷が原因とし,その他の障害と併せ労働能力喪失率を75%と認めた事例
〔59〕自賠責非該当の上肢の不随意運動につき,事故との因果関係を認め,5級相当とした事例
〔60〕自賠責で14級とされた左手指巧緻性障害等につき,頸髄損傷に由来する症状として9級10号相当とした事例
〔61〕自賠責非該当の被害者につき,継続的な嘔吐症が事故に起因するものと認め,労働能力喪失率を35%とした事例
〔62〕自賠責で非該当とされた外傷性てんかんにつき,事故との因果関係を認め,9級該当と判断した事例

第4章 その他
概説
〔63〕事故で負った傷害の治療のために輸血を受けた結果,C型肝炎ウイルス(HCV)のキャリアとなった被害者について,治療の継続,過労の回避及び食事の制限という症状が将来的に残存する蓋然性が認められるとして,上記症状が12級に該当すると認めた事例
〔64〕等級非該当とした自賠責の認定を維持しつつも,被害者が事故により膵臓,肝臓破裂等の重大な傷害を負ったこと,現在でも立ちくらみ等の自覚症状が継続していることを考慮して,4%の労働能力喪失率を認めた事例
〔65〕ダイビングインストラクターになる可能性を相当程度有していた被害者にとって,両下肢の醜状障害等がその労働能力に支障をもたらすものとした上で,就労可能期間に応じた労働能力の喪失を逓減的に認めた事例
〔66〕自賠責で非該当とされた後遺障害について等級認定をした上で,事故当時被害者が女優及びホステスであったことを考慮して,被害者に残存した頸部痛,眼瞼下垂,右上肢知覚障害の各後遺障害について,就労可能期間に応じた労働能力喪失率の逓減を認めた事例
〔67〕自賠責により非該当とされた頸椎の可動域制限について,産婦人科医である被害者の外科的業務に支障を来すものとして,頸部痛(14級10号該当)と併せて,15%の労働能力喪失率を認めた事例
〔68〕自賠責により11級7号と判断された脊柱障害等について,被害者に残存した腰背部痛や事故後被害者が稼働していないことを考慮して,8級に相当する45%の労働能力喪失率を認めた事例
〔69〕手・肩に後遺障害が残存した聴覚障害者について,手話に影響が及んだとして,12級相当の言語障害を認めた事例
〔70〕自賠責で,高次脳機能障害5級2号と嗅覚障害12級を併合して4級,既存障害(うつ病,抑うつ状態)9級10号の加重障害に該当するとされていたところ,既存障害につき事故前かなり改善していたとして12級相当とし,かつ当該既存障害は回復可能で完治までは長くても3年間と解するのが相当として,労働能力喪失率を92%としつつ,67歳までの35年間のうち当初の3年間について12級の既存障害分(労働能力喪失率14%)を差し引いて逸失利益を算定した事例
〔71〕両下肢運動不能等1級1号の被害者につき,脳性麻痺による両下肢機能障害の既存障害(12級13号)を斟酌せずに逸失利益を算定した事例

判例年次索引

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