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解説記事2015年04月27日 【実務解説】 有価証券報告書作成にあたっての留意点(平成27年3月期提出用)(2015年4月27日号・№592)

実務解説
有価証券報告書作成にあたっての留意点(平成27年3月期提出用)
 公益財団法人 財務会計基準機構 企画・開示室長 渡部 類

Ⅰ はじめに

 財務会計基準機構では、FASFセミナー「有価証券報告書作成上の留意点」を4月1日から14日にかけて全国9か所11回にわたり開催した。本稿は、主に同セミナーで説明した内容をもとに、平成27年3月期有価証券報告書の作成上の留意点についてまとめたものであり、「退職給付に関する会計基準」(以下「退職給付会計基準」という)等の適用に関する留意点や「企業結合に関する会計基準」(以下「企業結合会計基準」という)等を早期適用した場合の留意点を中心に解説する。
 なお、文中意見にわたる部分は私見であることをあらかじめお断りしておく。

Ⅱ 退職給付会計基準等に関する留意点

1 退職給付会計基準等の適用
 平成24年5月17日に企業会計基準委員会(以下「ASBJ」という)から公表された退職給付会計基準では、①未認識項目の処理方法の見直し、②退職給付債務及び勤務費用の計算方法の見直し及び③開示の拡充を中心とした改正が行われており、適用時期は、①未認識項目の処理方法の見直し及び③開示の拡充については、既に平成26年3月期の有価証券報告書から適用されている。②退職給付債務及び勤務費用の計算方法の見直しについては、平成26年4月1日以後開始する年度の期首から原則適用することとなる。
 したがって、本稿においては退職給付債務及び勤務費用の計算方法の見直しに関する留意点を中心に解説していく。
(1)連結包括利益計算書  連結包括利益計算書においては、当期に発生した未認識項目のうち、当期に費用処理されない部分については「退職給付に係る調整額」として区分表示することが規定されている(連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「連結財規」という)第69条の5)。
 「退職給付に係る調整額」については、比較情報に留意する必要がある。未認識項目の処理方法の見直しは、平成25年4月1日以後開始する連結会計年度の期末から原則適用とされ、また、遡及適用しないとされている。そのため、原則適用の場合は、比較情報である前連結会計年度については原則数値が存在せず、「-」を記載することとなる。
 ただし、原則適用の場合であっても、在外子会社がIFRS等を採用している場合で、従来から「退職給付に係る調整額」と同じ内容の科目を表示しており、当科目を「退職給付に係る調整額」に組替えて表示した場合は、前連結会計年度においても、数値が存在することが考えられる。
(2)連結株主資本等変動計算書
 記載事例1
は、連結株主資本等変動計算書の記載事例である。
 連結株主資本等変動計算書においては、退職給付会計基準等の適用により、退職給付債務及び勤務費用の計算方法の見直しに伴う影響額が発生することとなる。
 この場合、当該影響額については、記載事例のように「会計方針の変更による累積的影響額」等の科目で区分表示するとともに、当該影響額の反映後の期首残高を記載することが考えられる。

(3)会計方針の変更
 記載事例2
は、退職給付会計基準等を適用した場合の会計方針の変更に関する注記の記載事例である。

 退職給付会計基準等の改正点のうち、未認識項目の処理方法の見直しは既に原則適用されているため、当連結会計年度においては、退職給付債務及び勤務費用の計算方法を変更した場合の会計方針の変更に関する注記を記載することとなる。
 この記載事例では、退職給付債務及び勤務費用の計算方法の見直しの内容として、「退職給付見込額の期間帰属方法」及び「割引率の決定方法」を挙げている。
 なお、退職給付会計基準等の適用に伴って生じる数理計算に用いる計算基礎の設定方法の変更、例えば割引率の決定方法や予想昇給率の算定方法の変更は、会計方針の変更に該当するものと考えられる。
 また、退職給付債務及び勤務費用の定め(退職給付会計基準第16項から第21項)の適用初年度に限っては、期間定額基準を従来採用していた場合であっても、適用初年度において給付算定式基準を選択することができる。このように、従来の方法から今回選択適用が認められた給付算定式基準へ適用初年度に変更する場合は、会計基準等の改正に伴う会計方針の変更に該当するものと考えられる。
(4)退職給付に関する注記  平成26年3月期においては、退職給付に関する注記の当連結会計年度に係る内容は改正後の連結財規に基づいた記載を行ったものの、比較情報、つまり前連結会計年度については遡及適用されなかったため、改正前の連結財規に基づいた記載を行っていた。平成27年3月期においては、当連結会計年度だけでなく、比較情報についても改正後の連結財規に基づいて作成することになる。
 したがって、平成27年3月期の退職給付に関する注記より、記載事例3のように、一つの表に前連結会計年度と当連結会計年度の各数値を並べて記載することが考えられる。

 なお、記載事例の(1)退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表においては、内訳項目が記載されているが、記載事例に掲げている内訳項目はあくまで例示であり、限定列挙ではない点に留意する必要がある。例えば、当連結会計年度において退職給付会計基準等を適用した場合は、退職給付債務の金額に会計方針の変更による影響額が発生することが想定されるが、この影響額は、(1)において「会計方針の変更による影響額」等の名称により項目を別掲することが考えられる。

2 「退職給付に関する会計基準の適用指針」の改正  平成24年1月31日付で厚生労働省から、厚生労働省通知が発出され、厚生年金基金及び確定給付企業年金の財務諸表の表示方法の変更が行われた。また、厚生年金基金における財務諸表の表示方法については、平成26年3月24日付で発出された厚生労働省通知による変更も行われた。
 これらの変更に伴い、複数事業主制度に基づく退職給付に関する注記において、複数事業主制度の直近の積立状況を記載している場合の取扱いを明らかにすること等を目的に、平成27年3月26日にASBJから「退職給付に関する会計基準の適用指針」の改正が公表されている。
 改正された本適用指針は、公表日以後最初に終了する連結会計年度の年度末に係る連結財務諸表から適用するとされている。また、適用にあたっては、表示方法の変更として取り扱い、表示する過去の期間における注記についても新たな表示方法を適用するとされている。
 記載事例4は、本適用指針の改正に伴う表示方法の変更に関する注記及び複数事業主制度に関する注記の記載事例である。
 表示方法の変更を行った場合には、連結財務諸表の組替えの内容及び主な項目に係る前連結会計年度の金額の記載が求められている(連結財規第14の5において準用する財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「財規」という)第8条の3の4第1項第1号及び第3号)。しかし、当表示方法の変更の記載事例においては、組替の内容等については、第2段落で「当該箇所に記載している」と記載するにとどめ、具体的な内容を複数事業主制度に関する注記の箇所に記載している。(1)複数事業主制度の直近の積立状況で、「年金財政計算上の給付債務の額」から「年金財政計算上の数理債務の額と最低責任準備金の額との合計額」へと組替えた旨及び前連結会計年度の金額を記載している。

Ⅲ 企業結合会計基準等を早期適用する場合の留意点
 平成25年9月13日にASBJから企業結合会計基準及び関連する他の会計基準の改正が公表されており、主に次の項目が改正されている。
① 非支配株主持分の取扱い
 (1)支配が継続している場合の子会社に対する親会社の持分変動に関する会計処理の見直し
 (2)当期純利益の表示等の表示科目の変更
② 取得関連費用の取扱い
③ 暫定的な会計処理の確定の取扱い
 適用時期については、①非支配株主持分の取扱い及び②取得関連費用の取扱いについては平成27年4月1日以後開始する年度の期首から原則適用され、③暫定的な会計処理の確定の取扱いは平成27年4月1日以後開始する年度の期首以後実施される企業結合から原則適用される。
 ただし、①(1)支配が継続している場合の子会社に対する親会社の持分変動に関する会計処理の見直し、②取得関連費用の取扱い及び③暫定的な会計処理の確定の取扱いについては、すべてを同時に適用する場合に限り、平成27年3月期、つまり当連結会計年度から早期適用することができるとされている。なお、①(2)当期純利益の表示等の表示科目の変更については、早期適用は認められていない。
 したがって、本稿においては、①(2)当期純利益の表示等の表示科目の変更を除く項目を同時に早期適用する場合の記載について解説していく。

1 会計方針の変更
 記載事例5
は、企業結合会計基準等を早期適用した場合の会計方針の変更に関する注記の記載事例である。

 適用にあたっては、少数株主との取引(脚注1)及び取得関連費用に関する定めについて、過去の期間のすべてに新たな会計方針を遡及適用した場合の、適用初年度の期首時点の累積的影響額を適用初年度の期首の資本剰余金及び利益剰余金に加減し、期首残高から新たな会計方針を適用する。ただし、新たな会計方針を、適用初年度の期首から将来にわたって適用することができるとされている。
 したがって、記載事例5においては、過去の期間のすべてに新たな会計方針を適用した場合と当連結会計年度から将来にわたって適用する場合の2通りを掲げている。
 過去の期間のすべてに新たな会計方針を適用した場合の記載事例については、第1段落冒頭では会計基準等の名称を記載しており、続いて、会計方針の変更の内容を記載しているが、今般の改正では「当期純利益」等の表示方法に係る事項は早期適用が認められていないことから、その点を括弧書きにおいて示している。
 また、第4段落では、連結キャッシュ・フロー計算書における表示の変更の内容を記載している。当該表示の変更は表示方法の変更に該当するものと考えられるが、会計方針の変更に伴う表示方法の変更であり、変更内容の理解が容易になるという観点から、会計方針の変更において記載している。
 点線枠内の記載事例は、当連結会計年度から将来にわたって適用する場合の記載事例である。
 「(略)」としている箇所は、上記の記載事例の第1段落を参考に記載することを想定している。
 なお、会計方針の変更による影響額については、将来にわたって適用することになるため、当期において、従来の会計方針を適用した場合と新たな会計方針を適用した場合の差額を記載している。

2 企業結合に関する注記
(1)取得による企業結合が行われた場合の注記
 連結財規第15条の12第1項第3号において、当連結会計年度において他の企業又は企業を構成する事業の取得による企業結合が行われた場合には、被取得企業又は取得した事業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳の記載が求められている。
 記載事例6は、取得による企業結合が行われた場合の注記における、被取得企業又は取得した事業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳の記載事例である。改正前は、取得とされた企業結合における取得関連費用のうち一部については、取得原価に含めることとされていたが、企業結合会計基準等の改正により、取得関連費用は発生した連結会計年度の費用として取扱われるため、企業結合会計基準等を早期適用する場合は、当該内訳の記載にアドバイザリー費用等取得に直接要した費用の記載は行わないものと考えられる。

 なお、取得関連費用については、連結財規第15条の12第1項第5号において、主要な取得関連費用の内容及び金額の記載が求められているので留意する必要がある。
(2)共通支配下の取引等の注記  共通支配下の取引等の注記については、連結財規第15条の14が改正され、連結財規第15条の14第1項第4号において、少数株主との取引に係る連結財務諸表提出会社の持分変動に関する事項の記載が求められることとなった。
 これは、少数株主との取引により資本剰余金が計上される場合、連結株主資本等変動計算書においては「少数株主との取引に係る親会社の持分変動」として資本剰余金の変動額が純額で表示されることとなったが、主な要因(追加取得、一部売却等)ごとに資本剰余金の増加した額又は減少した額を開示することは親会社株主に係る成果に関する情報として有用であり、また、国際的な会計基準も参考にしたとされている。
 記載事例7は、当連結会計年度において企業結合会計基準等を早期適用し、子会社株式を追加取得した場合の記載事例である。少数株主との取引に係る連結財務諸表提出会社の持分変動に関する事項の記載として、(4)少数株主との取引に係る当社の持分変動に関する事項とし、資本剰余金の主な変動要因を①において、増加又は減少した資本剰余金の金額を②において記載している。


Ⅳ その他の連結財務諸表における留意点

1 実務対応報告第30号「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」に関する留意点
 平成25年12月25日にASBJより実務対応報告第30号「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」が公表され、平成26年4月1日以後開始する事業年度の期首から適用するとされている。
 本実務対応報告は、従業員への福利厚生を目的として、従業員又は従業員持株会に信託を通じて自社の株式を交付する取引について、当面必要と考えられる実務上の取扱いを明らかにすることを目的に公表され、従業員持株会に信託を通じて自社の株式を交付する取引と自社の株式を受け取ることができる権利を付与された従業員に信託を通じて自社の株式を交付する取引を対象としている。
 記載事例8は、本実務対応報告を原則適用した場合の会計方針の変更の記載事例である。

 この記載事例においては会計方針の変更の内容を第1段落に記載しているが、この記載事例は従業員持株会を通じて取引した場合を想定しているため、提出会社においては実情に応じた内容を記載することとなる。
 なお、本実務対応報告においては、経過措置が定められており、適用初年度の期首(四半期連結会計期間の期首から適用した場合は当該四半期連結会計期間の期首)より前に締結された信託契約に係る会計処理について、従来採用していた方法を継続することができるとされている。ただし、継続した場合でも会計方針の変更に該当するものと考えられるので、留意する必要がある。

2 未適用の会計基準等に関する注記  既に公表されている会計基準等のうち、適用していないものがある場合には一定の注記が求められている(連結財規第14条の4が準用する財規第8条の3の3第1項)。この対象となる会計基準等は、企業結合会計基準等の他、平成27年3月26日に公表された実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社の会計処理に関する当面の取扱い」についても含まれるものと考えられる。

3 リース取引に関する注記  実務対応報告第31号「リース手法を活用した先端設備等投資支援スキームにおける借手の会計処理等に関する実務上の取扱い」が、平成26年6月30日に公表され、平成27年3月11日に改正されている。
 本実務対応報告の公表に伴い、リース取引に関する注記に関して、本実務対報告の対象となるリース取引が、変動型又はハイブリッド型のオペレーティング・リース取引と判定された場合、解約不能のものに係る未経過リース料の注記に、連結貸借対照表日における借手による合理的な見積額に基づく変動リース料の未経過分を含めることとされているので、その点に留意する必要がある。

4 税効果会計に関する注記  平成26年3月31日に所得税法等の一部を改正する法律が公布されたことにより復興特別法人税が前倒しで廃止された。また、平成27年3月31日に公布された所得税法等の一部を改正する法律により、法人税率が25.5%から23.9%に引き下げられる等の改正が行われている。
 税効果会計に関する注記において、法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に差異があるときの当該差異の原因となった主な項目別の内訳の記載が求められている(連結財規第15条の5第1項第2号)。法人税等の改正に伴い繰延税金資産の減額修正が行われた場合は、「税率変更による期末繰延税金資産の減額修正」等の名称により内訳を別掲することが考えられる。
 また、法人税等の税率の変更により繰延税金資産及び繰延税金負債の金額が修正されたときは、その旨及び修正額の記載が求められている(連結財規15条の5第1項第3号)ので、この点にも留意する必要がある。

Ⅴ 単体財務諸表における留意点

1 会計方針の変更
 平成26年3月26日に単体開示の簡素化を目的として財規等が改正され、1株当たり情報の注記(財規第68条の4、財規第95条の5の2、財規第95条の5の3)は、連結財務諸表において記載している場合は単体財務諸表において記載することを要しないとされた。
 一方、会計方針の変更に伴う1株当たり情報に対する影響額については、引き続き注記が求められている(財規第8条の3第1項第4号)。したがって、単体簡素化に伴い1株当たり情報の注記を記載しない場合は、会計方針の変更に伴う1株当たり情報に対する影響額を1株当たり情報の注記に記載することはできないため、会計方針の変更の箇所で記載することになる。その点に留意する必要がある。

2 特例財務諸表提出会社における留意点
(1)冒頭記載(記載事例9)
 財規第127条の規定により財務諸表を作成している場合には、特例財務諸表提出会社に該当する旨及び財規第127条の規定により財務諸表を作成している旨を記載することが求められている。
 なお、当該記載については、昨年から既に記載を行っている場合でも、今回から新たに記載を行う場合でも、同じ表現による記載で足りるものと考えられる。
(2)表示方法の変更
 記載事例10
は、当事業年度から特例財務諸表提出会社として、財規第127条の様式及び注記に基づいて財務諸表を作成した場合の表示方法の変更に関する注記の記載事例である。

 当該記載事例においては財務諸表の主な項目に係る前事業年度における金額(財規第8条の3の4第1項第3号)は記載していない。これは、単体開示の簡素化を目的とした財規の改正を行う内閣府令(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(内閣府令第19号。平成26年3月26日)附則第2条第2項)において、初めて新財規を適用する場合には、財務諸表の主な項目に係る前事業年度における金額の記載について記載することを要しないとされているためである。
 なお、「初めて新財規を適用する場合」とは、次の条文に定められた規定のうち、一つでも初めて適用した場合を指すものと考えられる。
財規第8条の6、第8条の23、第8条の28、第20条、第26条、第26条の2、第42条、第54条の4、第56条、第68条の4、第75条、第76条の2、第80条、第86条、第95条の3の2、第95条の3の3、第95条の5の2、第95条の5の3、第107条、第121条及び第127条
 したがって、例えば、平成26年3月期において財規第8条の6に定められている注記(リース取引に関する注記)を省略し、平成27年3月期から本表を新たな様式に基づいて作成する場合は、「初めて新財規を適用する場合」には該当しないと考えられるため、表示方法の変更に関する注記においては、財務諸表の主な項目に係る前事業年度における金額の記載が求められると考えられる。
(3)単体開示の簡素化に関連する会計基準等の改正  単体開示の簡素化に関連し、平成27年3月26日にASBJから次の会計基準等の改正が公表されている。
・企業会計基準第1号「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準」
・企業会計基準適用指針第2号「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針」
・実務対応報告第30号「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」
 注記の作成にあたっては、これらの会計基準等の改正についても留意する必要がある。

Ⅵ 非財務情報に関する留意点

1 役員の状況(役員の男女別人数と女性比率の記載
 平成26年10月23日に企業内容等の開示に関する内閣府令(以下「開示府令」という)が改正され、役員の男女別人数を欄外に記載するとともに、役員のうち女性の比率を括弧内に記載することとされた(開示府令第三号様式記載上の注意(36)a)。
 記載事例11は、この改正を反映したものである。
 なお、委員会設置会社において役員の状況を取締役の状況と執行役の状況に項目を区分して記載する場合、役員の男女別人数及び女性の比率は、取締役と執行役の人数をまとめて記載することで足りるものと考えられる。また、取締役と執行役とを兼任している役員については、2名としてではなく1名の役員として数えることが適当と考えられる。


2 会社法の改正に伴う開示府令の改正(4月21日時点)  平成27年2月4日に金融庁から「会社法の一部を改正する法律及び会社法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の施行に伴う金融庁関係内閣府令の整備に関する内閣府令(案)」が公表されている。これは5月1日に施行が予定されている会社法の改正に伴う改正で、従来は「委員会設置会社」としていた箇所を「監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社」に変更する等の改正が予定されている。
 本改正案については、平成27年5月1日以降に提出する有価証券報告書に影響すると考えられるので、作成にあたっては、最終公表及びその適用時期に留意する必要がある。

脚注
1 「少数株主との取引」は、平成28年3月期以降においては「非支配株主との取引」となる。

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