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解説記事2017年05月29日 【資料解説】 新開示規制導入の金商法改正案が国会で成立(2017年5月29日号・№692)

資料解説:
衆参の委員会で附帯決議も
新開示規制導入の金商法改正案が国会で成立

 金融商品取引法の一部を改正する法律案が5月17日に参議院本会議で可決・成立。5月24日に公布された。今回の改正金商法は、上場会社に対する新たな開示規制であるフェア・ディスクロージャー・ルールの導入のほか、株式等の高速取引に関する法整備や金融商品取引所グループの業務範囲の柔軟化などが主な柱となっている。施行期日は法律の公布の日から起算して1年を超えない範囲内とされている。
 なお、衆議院の財務金融委員会及び参議院の財政金融委員会ではそれぞれ附帯決議も付されている(次頁参照)。
IR部門などが対象  フェア・ディスクロージャー・ルールとは、上場会社が公表されていない重要な情報について、その業務に関して証券会社、投資家等に伝達する場合、①意図的な伝達の場合は同時に、②意図的でない伝達の場合は速やかに、当該情報をホームページ等で公表することが求められるという新しい開示規制である。
 情報提供者については、上場会社等の役員や使用人などのうち、IR部門など、情報受領者への情報を伝達する業務上の役割が想定される者が対象となる。一方、情報受領者は、証券会社、投資運用業者、投資顧問業者、投資法人、信用格付業者などの有価証券に係る売買や財務内容等の分析結果を第三者へ提供することを業として行う者(証券アナリスト等)、その役員等が対象となる。加えて、投資ファンドや金融機関など、発行者から得られる情報に基づいて有価証券を売買することが想定される者も対象となる。ただし、報道機関や取引先など、情報受領者が上場会社等に対して守秘義務及び投資判断に利用しない義務を負う場合、当該情報の公表は不要とされている。
ガイドラインの策定も  また、フェア・ディスクロージャー・ルールの対象となる「重要な情報」とは、「上場会社等の運営、業務又は財産に関する公表されていない重要な情報であつて、投資者の投資判断に重要な影響を及ぼすもの」とされている。具体的には、現行のインサイダー取引規制の対象となる情報に加え、軽微基準に該当するものであっても、株価に影響を及ぼす決算情報については対象範囲に含まれる(本誌682号4頁参照)。
 一方、工場見学や事業別説明会で提供されるような情報など、直ちに投資判断に影響を及ぼすとはいえない情報(モザイク情報)は対象外となる。今後、金融庁ではガイドラインの策定も検討する。

重要資料

金融商品取引法の一部を改正する法律案に対する附帯決議

 衆議院財務金融委員会
 平成29年4月14日

 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
一 本法に基づく制度の運用に当たっては、情報通信技術の進展等の我が国の金融及び資本市場をめぐる環境変化を踏まえ、投資者保護の観点から、実効性のある検査及び監督体制を整備すること。
  その際、優秀な人材の確保と職員の専門性の向上を図るとともに、必要な定員の確保及び機構の整備に努めること。


金融商品取引法の一部を改正する法律案に対する附帯決議
 参議院財政金融委員会
 平成29年5月16日

 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
一 アルゴリズムを用いた高速取引の進展により、市場の安定性や効率性、システムの脆弱性等の観点から様々な懸念が指摘されていることを踏まえ、本法に基づき創設される高速取引行為者の登録制度の下で、当局による検査・監督及び金融商品取引所による調査を活用して高速取引の実態把握に努めるとともに、個人投資家等の保護に欠けることのないよう、国際的な連携も図りつつ今後の規制の在り方を適宜検討すること。
一 上場会社による公平な情報開示に係る規制の実効性を高めるため、規制内容の明確化や周知徹底などの環境整備に努めるとともに、金融商品取引業者等による情報の不適切な取扱いによって市場の透明性や公正性に対する信頼を損ねることのないよう、不公正取引規制の実効性確保を図ること。
一 証券・金融と商品を一体として取り扱う総合取引所の創設が、我が国市場の国際競争力の強化及び利用者利便の向上を図るために重要な取組であることに鑑み、総合取引所についての規制・監督を一元化する金融商品取引法の趣旨を踏まえ、その早期実現に向けて取引所等の関係者に対し更なる検討を促すなど、金融庁、農林水産省及び経済産業省が連携して対応を強化すること。
一 本法に基づく制度の運用に当たっては、情報通信技術の進展等の我が国の金融及び資本市場をめぐる環境変化を踏まえ、投資者保護の観点から、実効性のある検査及び監督体制を整備すること。
  その際、地域の金融商品取引業者等の検査及び監督を主に担当する財務局も含め、優秀な人材の確保と職員の専門性の向上を図るとともに、必要な定員の確保、高度な専門的知識を要する職務に従事する職員の処遇の改善、機構の充実及び職場環境の整備に努めること。

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