会計ニュース2025年11月06日 フロンティア監査法人に行政処分の勧告求める 品質管理レビューの指摘事項を改善せず

　公認会計士・監査審査会は10月30日、フロンティア監査法人（東京都品川区）に対し行政処分等の措置を講ずるよう金融庁へ勧告した。統括代表社員及び品質管理担当責任者は、他の社員の過半数による承認を受けることなく、統括代表社員及び品質管理担当責任者が代表を務める株式会社等との業務委託に関する契約の締結等を行うといった利益相反取引があるほか、同監査法人は品質管理レビューの指摘事項を踏まえた改善勧告事項チェックリストの作成や、専門要員の研修の理解度を確認すること等の再発防止に向けた実効性ある改善措置を講じていないため、今回の審査会検査においても、品質管理レビューの指摘事項と同様に不正リスク及び会計上の見積りの監査手続に係る複数の不備が検出されたとしている。なお、同監査法人は、令和7年7月時点で12社の上場会社の監査を行っている。