税務ニュース2025年11月21日 債務免除益の総収入金額不算入を認めず(2025年11月24日号・№1100) 審判所、資力喪失で債務弁済が著しく困難である場合に該当せず
本件は、請求人が元勤務先法人から受けた本件債務免除について所得税法44条の2第1項に規定する「資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難である場合にその有する債務の免除を受けたとき」に該当するか否かが争われた裁決事例である。
事実関係をみると、元勤務先法人への税務調査の際に請求人の不正行為(本来の仕入れに紛れ込ませて発注した高級腕時計等の売却等)が発覚。元勤務先法人と合意した不正行為に関する債務承認・債務返済契約書では、債務の一部を支払免除する旨が記載されていた。請求人は、本件債務免除に係る債務免除益が一時所得の総収入金額に算入される旨の申告書を提出したが、所得税法44条の2第1項の規定により総収入金額に算入すべきではないとして更正の請求を行った。これに対し更正をすべき理由がない旨の通知処分を受け取った請求人は、本件債務免除は所基通44の2−1(資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難である場合の意義)規定の「破産法の規定による破産手続開始の申立て又は民事再生法の規定による再生手続開始の申立てをしたならば、破産法の規定による免責許可の決定又は民事再生法の規定による再生計画認可の決定がされると認められるような場合」に該当するから、所得税法44条の2第1項の規定の適用があると主張した。
審判所は、請求人が浪費又は賭博その他の射幸行為のために不正行為を行ったことにより債務を負担するに至った可能性があることなどを指摘。裁判所の裁量で免責許可の決定がされる可能性はあるも可能性にすぎず、裁量による免責許可の決定がされると認められる証拠もないとした。また審判所は、請求人主張の再生計画案による支払いの継続は極めて困難であることなどを指摘。債権者の同意を得て可決されたとしても「再生計画が遂行される見込みがないとき」(民再法174②二)に該当するとして裁判所が再生計画不認可の決定をする可能性がある点などを指摘した。以上を踏まえ審判所は、本件債務免除が所基通44の2−1に定める場合に該当するとはいい難いことから、請求人に所得税法44条の2第1項の規定は適用されないと結論付けた。
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