会社法ニュース2025年12月18日 東証、オルツの会計不正を踏まえた上場審査で対応策 前任の監査人に交代の経緯を確認

　東京証券取引所は12月12日、上場廃止となったオルツの会計不正を踏まえ、「新規上場時の会計不正事例を踏まえた取引所の対応について」と題する再発防止策を公表した。上場審査においては、循環取引等の発生リスクを踏まえ、代理店の利⽤⽐率が⾼いビジネスモデルにおいては実質的な仕⼊先・販売先の状況等を確認するとし、上場申請時の提出書類において主要な実質的な仕⼊先・販売先の会社概要等の記載項目を追加する。また、上場準備期間に監査法人が交代している場合、前任者に対する交代経緯等を確認するとしている。
　そのほか、新規上場申請会社における内部通報体制の整備状況を確認するとともに、不正情報の早期受領に向け、IPO関係者と協⼒して取引所通報窓口の存在について上場準備会社の役職員等に対する周知活動を実施する。