税務ニュース2026年02月13日 控訴審も遺贈債権の貸付け実体を認める(2026年2月16号・№1111) 東京高裁、被相続人は土地建物を取得して贈与する意図は有しておらず
本件は、被相続人の納税者(原告・控訴人)に対する貸付金債権および被相続人が代表取締役を務める本件会社に対する貸付金債権の価額が争われていた税務訴訟である。納税者は、被相続人とは内縁に準ずる関係にあったとしているところ、被相続人は納税者に対する貸付金債権および本件会社に対する貸付金債権を納税者に遺贈するとの内容の遺言を残していた。一審において納税者は、金銭消費貸借契約に係る契約書は納税者が被相続人から土地及び建物の贈与を受けるに当たり納税者に贈与税が課税されることを懸念して後付けで作成したものであって貸付金債権は実体がないものであると主張したほか、本件会社は6か月以上休眠状態であるから評価通達205により減額評価されるべきと主張していた。
一審の東京地裁はまず、被相続人と納税者の間における金銭消費貸借契約成立の事実、契約書記載どおりの金銭の動き、双方に実際に金銭消費貸借契約を成立させる意思があったことなどを認定したうえで、貸付けの実体はないとした納税者の主張を斥けた。また、本件会社の純資産価額などを踏まえれば評価通達205の定めを適用すべきであるとはいえないと判断した(詳しくは本誌1081号9頁参照)。
一審敗訴判決を不服とした納税者は控訴を提起したものの、控訴審である東京高裁は一審判決の判断内容を支持する判決を下している。東京高裁は、取得資金の大半を出捐した被相続人が納税者に対して土地及び建物を贈与したものではないことを明確にするために金銭消費貸借契約の契約書を作成しているから、被相続人は土地及び建物を取得して納税者に贈与する意図は有していなかったと認められるとしたうえで、金銭消費貸借契約の成立による貸付けの実体はあったと認めた一審の判断内容を支持している。また、本件会社が令和3年11月に解散し、令和4年1月に清算結了登記を経たという事実のみでは本件相続時(令和元年11月)に本件会社に対する貸付金債権が回収不能又は著しく困難であったとは認められないと判断したうえで、評価通達205の定めによる減額評価は適用できないとした一審の判断内容を支持した。
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