解説記事2026年03月02日 第2特集 サステナビリティ開示等に関する開示府令等のポイント(2026年3月2日号・№1113)
第2特集
Q&Aで読み解く
サステナビリティ開示等に関する開示府令等のポイント
SSBJ基準が令和8年4月1日から適用されることを踏まえ、「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」等が令和8年2月20日に公布された。
具体的には、サステナビリティ開示基準として、企業会計基準と同様、SSBJ基準を告示指定したほか、適用開始時期が確定している平均時価総額が1兆円以上のプライム市場上場企業を対象にSSBJ基準を義務付けることとした(令和10年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等からとし、令和8年3月31日以後に終了する事業年度の末日を基準とした平均時価総額が3兆円以上である会社は、令和9年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等から適用)。平均時価総額については、有価証券報告書の対象事業年度の前事業年度の末日及びその前4事業年度の末日における時価総額の平均値により判定する。
SSBJ基準の適用開始年度及びその翌年度については、SSBJ基準に従ってサステナビリティ関連記載事項を記載しないことができ、その場合には、それぞれの翌期の半期報告書の提出期限までに、当該事項を記載した訂正報告書を提出すること(二段階開示)を可能とする。
開示については、SSBJ基準上開示が求められる事項の記載のほか、SSBJ基準に準拠している旨、二段階開示やSSBJ基準上の経過措置の適用状況について記載を求めることとするほか、将来情報やスコープ3温室効果ガス排出量に関する定量情報について、推論過程等に関する記載及びこれらの情報に係る社内の開示手続の記載を求める。加えて、前事業年度に係る有価証券報告書の「サステナビリティに関する考え方及び取組」その他の項目において記載した見積りの方法により算定した数値について、確定値が判明し、見積りによる数値と確定値との間に差異がある場合には、半期報告書において記載することができることとする。また、スコープ3温室効果ガス排出量の虚偽記載等に係るセーフハーバー・ルールも整備された。
そのほか、人的資本開示や総会前開示の対応も行われている(令和8年3月期から適用)。人的資本開示に関しては、「従業員の状況」の位置を「第1【企業の概況】」から「第4【提出会社の状況】」に移動した上で、新たに①連結ベースの企業戦略と関連付けた人材戦略、②①を踏まえた従業員給与等の決定方針、③提出会社の従業員の平均給与の対前年比増減率を開示する。また、有価証券報告書の総会前開示を行う場合、定時株主総会又は取締役会の決議事項に係る記載については、自己株式の取得及び剰余金の配当に関する事項のみを求めることとしている。
本特集では、企業内容等開示府令等の公開草案に寄せられた意見に対して金融庁が回答した項目や取材等で判明した事項をQ&A形式でお伝えする。
サステナビリティ関連開示
SSBJ基準のすべての定めに準拠
Q
SSBJ基準を適用するに当たって、環境省・経済産業省の作成する「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン」を参照して作成してよいか。
A
SSBJ基準を適用するに当たっては、同基準のすべての定めに準拠した開示を行う必要がある。
新規募集の株券には有価証券届出書に記載が必要
Q
有価証券届出書についても平均時価総額が1兆円以上の場合にサステナビリティ関連記載事項の記載が要求されているが、どうしてか。
A
平均時価総額1兆円以上のプライム市場上場会社が新規に株券や社債についての募集・売出しをする際に、開示府令第二号様式による有価証券届出書を提出する場合においては、SSBJ基準に従って「サステナビリティ関連記載事項」を記載する必要があるとされている。
有報提出事業年度の直前事業年度末の市場で判断
Q
プライム市場に上場しているという要件はいつの時点で判断するのか。
A
SSBJ基準の適用の要否については、有価証券報告書等を提出しようとする日の属する事業年度の直前事業年度(有価証券報告書等の記載対象となる事業年度)の末日時点で株券等が上場されている市場で判断することになるとされている。
取引所が算定する時価総額で判断
Q
平均時価総額の算定に用いる時価はどのように算定されるのか。自己株式は含めるのか。
A
SSBJ基準の適用要否の判断については、取引所において算定される時価総額を用いることになる。したがって、発行済株式数には自己株式も含まれることになる。
種類株式を上場している場合は時価総額に合算
Q
平均時価総額の算定方法に関し、普通株式とは別に種類株式を上場している場合は合算する必要があるか。
A
普通株式のほかに種類株式を上場している場合には、「平均時価総額」の算定に当たり、事業年度の末日における種類株式の時価総額を合算する必要がある。
時価総額の平均値も開示
Q
有価証券報告書等において、平均時価総額算定のベースとなる「当事業年度の前5事業年度」の末日での各時価総額の開示が求められているが、平均値の開示はしなくてもよいのか。
A
この点は、公開草案からの意見を踏まえ、「主要な経営指標等の推移」において、5事業年度の事業年度末の時価総額の平均値についても開示されることになった。
平均時価総額1兆円未満なら開示は求められないが
Q
平均時価総額が1兆円以上であるプライム市場上場会社が、これを下回った場合には、SSBJ基準による開示が求められなくなると考えてよいのか。
A
平均時価総額が1億円を下回った場合には、開示が求められなくなる。しかし、「サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するワーキング・グループ」報告では、時価総額5,000億円以上のプライム市場上場会社の適用開始時期は2029年3月期からとされており、それ未満の企業への適用については、「企業の開示状況や投資家のニーズ等を踏まえて引き続き検討していく」とされている。
このため、平均時価総額が大きく下がった場合であっても、プライム市場上場会社である限り、今後の議論の動向によっては、SSBJ基準の適用対象となる可能性があるので留意すべき点とされている。
過去5事業年度以内に市場を変更した場合は他の市場の時価総額を用いて算定
Q
過去5事業年度以内に、他の市場からプライム市場へ市場区分を変更した場合、平均時価総額の算定はどのようになるのか。
A
平均時価総額の算定に用いる時価総額については、特定の取引所金融商品市場における時価総額を指定していない。
このため、直前事業年度の前事業年度以前の5事業年度において、他の市場からプライム市場に市場区分を変更している場合には、他の市場における時価総額を用いて「平均時価総額」を算定することになる。
金融庁長官が定めるサステナビリティ開示
Q
金融庁がまだサステナビリティ開示基準と定めていないものであっても、「一般に公正妥当と認められるサステナビリティ情報の作成及び開示に関する基準」に該当することはあり得るのか。
A
金融庁長官が定めるサステナビリティ開示基準以外のものは、「一般に公正妥当と認められるサステナビリティ情報の作成及び開示に関する基準」に該当しない。
原則「サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載
Q
サステナビリティ開示基準に基づく開示は、すべて「サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載することになるのか。
A
SSBJ基準に基づき記載する事項は、基準への準拠が明確になることや比較可能性が高まることに加え、今後制度化が予定されている第三者保証の範囲を明確にする観点から、原則として、「サステナビリティに関する考え方及び取組」の項目に記載することが適当とされている。
ただし、SSBJ基準に基づく人的資本に関する事項と「従業員の状況等」の項目に記載すべき事項との間に重複が生じる場合には、参照文言を付した上で、「従業員の状況等」の項目においてその内容を記載することも認められている。
スコープ3定量情報が新たにセーフハーバーの対象
Q
セーフハーバーの対象として追加された情報とは何か。
A
開示ガイドライン5−16−2の改正により、新たにセーフハーバーの対象として追加された情報は、「スコープ3定量情報」となる。
そして、従前の将来情報に加え、スコープ3定量情報について、開示府令第二号様式記載上の注意(改正後の)(1)k(b)から(d)までに掲げる事項を一般的に合理的と認められる範囲で具体的に記載している場合には、セーフハーバーの適用がある。
事後的に異なる可能性がある場合にはその旨及び要因を開示
Q
将来情報等については、「サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するワーキング・グループ」で議論のあった「将来に関する事項を記載するに当たり前提とされた事実及び仮定並びに推論過程」等を開示することとされているが、公開草案からの変更点はあるか。
A
将来情報等については、「将来に関する事項を記載するに当たり前提とされた事実及び仮定並びに推論過程」及び「情報の入手経路の確認を含む将来に関する事項の適切性を検討し、評価するための社内の手続(将来に関する事項の開示に対し責任を有する機関又は個人について、その名称又は役職名及び役割を含む。)」に加え、公開草案に対する意見を踏まえ、「将来に関する事項に係る記載内容が事後的に異なるものとなる可能性がある場合には、その旨及びその要因」を開示することになった。
見積りと確定数値の差異の開示は義務にあらず
Q
見積りにより算定した数値の確定値が判明し、両者に差異がある場合には半期報告書においてその差異を記載できるとされているが、記載は義務になるのか。
A
前事業年度に係る有価証券報告書に記載した見積り値の確定値が判明した場合には、半期報告書において、その差異の状況等の開示を行うことができるとしたものであり(開示府令第四号の三様式記載上の注意(9−2))、義務とはされていない。
「その他の項目」とは人的資本情報
Q
開示府令第四号の三様式記載上の注意(9−2)に、「……の「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」その他の項目において……」とあるが、この「その他の項目」とは具体的にはどのような項目を指すのか。
A
比較可能性の確保の観点等から、SSBJ基準に基づく情報開示は、基本的に有価証券報告書の「サステナビリティに関する考え方及び取組」の項目において記載することになるが、「その他の項目」については、例えば、SSBJ基準に基づく人的資本情報の開示が「従業員の状況等」の項目に記載される場合を想定しているとされる。
新規上場した日の事業年度末に1兆円以上の場合は翌年からSSBJ基準を適用
Q
新規上場企業について、その上場日を含む事業年度の末日における時価総額が1兆円以上であった場合、その翌事業年度に係る有価証券報告書からSSBJ基準に従ったサステナビリティ関連財務開示が必要になるのか。
A
必要になる。
任意適用は施行日以後に可能
Q
任意でSSBJ基準を適用する場合、いつから適用できるか。
A
SSBJ基準を任意適用する場合の適用時期は定められていない。このため、SSBJ基準の任意適用を希望する場合には、施行日以後に提出する有価証券届出書等から適用することができる。
二段階開示の対象はサステナ関連の記載事項
Q
SSBJ基準を適用する最初の事業年度について、気候基準に基づく気候関連のリスク及び機会についての情報のみを開示するという経過措置を適用することとした場合、従来開示していた気候以外の情報については、引き続き「サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載し、第一段階の開示に含める必要があるとの理解でよいか。
また、適用2年目においては、SSBJ基準に基づくサステナビリティ関連財務開示に含めることになるため、第二段階の開示に含めることでよいか。
A
そのような理解となる。SSBJ基準の適用初年度において、気候関連のリスク及び機会のみについて開示を行う場合には、開示府令第二号様式記載上の注意(30)a⒟の規定に基づいてサステナビリティ開示基準に基づく経過措置の適用を受けている旨、その根拠となる規定及びその内容を記載する必要がある。その上で、サステナビリティ開示基準に従って記載すべきサステナビリティ関連記載事項については、その適用の最初の事業年度及びその翌事業年度については、有価証券報告書に記載せず、当該有価証券報告書の訂正報告書に記載して、それぞれの事業年度の翌事業年度の半期報告書の提出日までにこれを提出する方法(二段階開示)によることができるとされる。
二段階開示の対象は、「サステナビリティ開示基準に従って記載すべきサステナビリティ関連記載事項」であり、質問の「従前開示していた気候以外の情報」はサステナビリティ開示基準の適用を受けない情報となるため、同様式記載上の注意(30)bの規定に基づいて、第一段階目の有価証券報告書に記載する必要がある。
二段階開示には2つの方法
Q
二段階開示の訂正報告書の記載方法には、どのような方法があるか。
A
二段階開示を行う場合には、まず、一段階目の有価証券報告書に開示府令第二号様式記載上の注意(30)a(c)に掲げる事項を記載する必要がある。
その上で、二段階目の訂正報告書の記載方法としては、①有価証券報告書に記載した事項を含め、SSBJ基準により開示することとされているすべての事項を訂正報告書に記載する方法、②訂正報告書において、SSBJ基準に従って記載すべき事項の一部が有価証券報告書に記載されている旨とその具体的な記載箇所を明示する一方(適用基準第66項)、有価証券報告書に記載した事項そのものについては改めて記載しない方法(相互参照。ただし、この方法は、SSBJ基準に従って有価証券報告書に記載した事項に後発事象(後述)が生じていない場合に用いることができる)の二つが考えられる。
なお、一段階目の有価証券報告書においてSSBJ基準に従って記載した事項について、二段階目の訂正報告書の公表承認日までの間に後発事象が生じた場合には、SSBJ基準に従って、当該訂正報告書において、「記載内容の更新」又は「発生した事象及び状況に関する情報の開示」のいずれかを行う必要がある。
民事責任等の有無、最終的には裁判所の判断
Q
セーフハーバー・ルールは、課徴金等の行政的エンフォースメントだけでなく、発行会社や発行会社役員等の民事責任規定、開示規制違反に対する刑事罰も免責されるのか。
A
「一般的に合理的と考えられる範囲で具体的な説明が記載されている場合」については、虚偽記載等の責任を追うものではないと考えられるが、開示ガイドラインは、法令の適用に当たり、留意すべき事項(制定・発出時点において最適と考えられる法令等の解釈・運用の基準)を示すものであり、必ずしも裁判所の判断を拘束するものではない。このため、民事責任や刑事責任の有無は、最終的に裁判所において判断される。
事後的に誤りであっても開示を条件にセーフハーバーが適用
Q
スコープ3定量情報は、どのようなケースでセーフハーバーが適用されるのか。
A
セーフハーバーは、従前からの対象情報である将来情報に加え、今回の改正で追加されるスコープ3定量情報について、①将来情報と実際に生じた結果が異なるとき、②(第三者から取得する情報であるという点に鑑み)スコープ3定量情報が事後的に誤りであることが判明したとき、③見積りの方法によって算出されたスコープ3定量情報について確定値が判明したときにおいても虚偽記載等の責任を負うものではないとされている。
ただし、セーフハーバーの適用を受けるためには、開示府令第二号様式記載上の注意(1)k(a)から(d)までに掲げる事項が一般的に合理的と考えられる範囲で具体的に説明されていることが必要となる。
人的開示
人材戦略、連結会社全体の経営戦略等と関連付けて記載
Q
第二号様式の記載上の注意(58−2)aにおいて新たに記載が求められる「人材戦略」とは具体的にどのような内容か。例えば、人材を重視する理由、獲得目標となる人材の量・種類・獲得方法や、人材の育成方法、人材の定着のための施策などから提出会社が重要と考える事項を記載すればよいのか。
A
一般的には指摘された項目のほか、開示府令第二号様式の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の項目に記載した連結会社全体の経営方針・経営戦略等と関連付けて記載する必要がある。
給与の決定方針、「役員の報酬等」の項目を記載
Q
第二号様式記載上の注意(58−2)bにおける給与の決定に関する方針とは具体的にどのような内容か。例えば、基本給・賞与といった給与の構成、ジョブ型か職務能力型かといった給与の考え方、給与水準のベンチマーク、給与の決定プロセスなどを必要に応じて記載すればよいのか。
A
一般的には記載された項目のほか、「役員の報酬等」の項目の記載内容を参考にすることも考えられる。
給与の額と内容の決定方針を記載
Q
第二号様式の記載上の注意の(58ー2)bの「その他の給付の額及び内容」とは具体的にどのような内容か。例えば、特徴的な福利厚生制度、従業員持株制度、ストックオプション制度、従業員向けの株式報酬制度なども含まれるのか。
A
「給与その他の給付の額」と「給与その他の給付の内容」の「決定に関する方針」について記載することになる。
給与に加え、福利厚生等の目的でストックオプション等を付与する仕組があれば、その方針についても記載することが考えられるが、すべての「給与その他の給付」について網羅的に記載することまでは求められていない。
人材戦略、個々の連結子会社ごとの開示は不要
Q
人材戦略の開示は連結会社ベースでの記載となるが、個々の連結子会社における人材戦略をすべて開示する必要があるのか。
A
人材戦略は、連結会社を構成する個々の会社ごとの記載が必要になるということではなく、連結会社全体としての人材戦略を記載することになる。この点、「経営方針・経営戦略等」と同様となる。
「最大人員会社」は「従業員数」を基準に判定
Q
今回、開示府令第二号様式に新設された「従業員の状況等」の項目はどのように記載すればよいのか。
A
「従業員の状況等」は、各企業の実態に即して記載する必要がある。一般には、開示府令第二号様式記載上の注意(58−2)aの給与等の額及び内容の決定に関する方針について、企業の方針として対外的に説明可能な内容を記載すれば足り、社内外における検討の経緯やその結果を逐一記載する必要はない。
同様式記載上の注意(58−3)bの従業員の平均年間給与の対前事業年度増減率については、当事業年度と前事業年度の平均年間給与の差額を前事業年度の平均年間給与で除する方法により算出する必要があるが、投資情報として有益と考えられる場合には、年間給与の中央値とその対前事業年度増減率を注記することも否定されるわけではないとしている。また、従業員数や平均年間給与等は基本的な人的資本情報であるとも考えられるため、これらの情報の開示が求められる「最大人員会社」については「従業員数」を基準として判定することが適当としている。なお、「最大人員会社」の従業員数は、提出会社の従業員数のカウント方法の例によりカウントすれば足りるとしている。
「従業員の状況」、リストリクテッド・ストックは対象外
Q
「従業員の状況」では、従業員株式所有制度やストックオプション制度について記載するとされているが、リストリクテッド・ストックは対象外との理解でよいか。
A
一般的なリストリクテッド・ストックについては、「従業員の状況」への記載は求められていない。一方、福利厚生等の目的で従業員に対して交付するものがあれば、その方針について、開示府令第二号様式記載上の注意(58−2)bに基づき開示することになる。
総会前開示
自己株式も剰余金の配当と同様の事項を開示
Q
開示府令第三号様式の記載上の注意(1)gの改正について、改正案では、有価証券報告書を株主総会前に提出する場合において、剰余金の配当に関する事項を定時株主総会又は有価証券報告書の提出後定時総会の直後までに開催される取締役会の決議事項とするときは、関連する箇所での記載が必要とされているが、自己株式取得は対象外となるか。
A
株式還元という点では自己株式取得も同様であるため、公開草案への意見を踏まえ、自己株式取得に関する事項も、剰余金の配当と同様の事項の開示を求めることとなった。
訂正報告書は不要も総会決議の場合は臨時報告書
Q
総会前開示を行う場合で、その記載事項が定時株主総会又はその直後に開催される取締役会の決議事項となっている際、当該決議事項等の概要の記載は原則不要とのことだが、取締役会後、訂正報告書や臨時報告書も不要との理解でよいか。
A
総会前開示を行う場合であって、有価証券報告書の記載事項が定時株主総会又はその直後に開催される取締役会の決議事項になっている場合、決議後にその概要について訂正報告書を提出する必要はないが、株主総会で決議された事項は、これまでと同様に臨時報告書の提出が必要になる。
役員の異動があれば臨報の提出及び半報で開示
Q
有価証券報告書の総会前開示を行い、「役員の状況」に提出日現在の状況のみを記載した場合、定時株主総会又はその直後に開催される取締役会で役員選任議案等の決議事項が可決され、役員の異動が生じた場合にはどのような対応が必要か。
A
総会前開示を行った場合において定時株主総会又はその直後に開催される取締役会を経て役員の異動が生じた場合の手続は、 臨時報告書の提出(代表取締役の異動、株主総会における決議)及び半期報告書の「役員の状況」の開示が必要となる。なお、役員の異動について、総会前に開示する有価証券報告書に任意に記載した場合であって、その者が予定通り選任された場合には、臨時報告書の提出及び半期報告書の「役員の状況」の開示は不要とされる。
配当及び自己株式取得が否決等された場合は臨時報告書
Q
総会前開示を行う場合、剰余金の配当及び自己株式の取得に関する決議事項が修正又は否決された場合に限り、臨時報告書(開示府令第19条第2項第9号の3)を提出するという理解でよいか。
A
臨時報告書(開示府令第19条第2項第9号の3)は、定時株主総会前に開示する有価証券報告書に記載した剰余金の配当及び自己株式の取得に関する事項が定時株主総会において修正され、又は否決された場合に提出が必要となる。なお、定時株主総会で決議予定の事項を有価証券報告書に任意に記載した場合において、当該事項が定時株主総会で修正又は否決されたときは、臨時報告書の提出が必要となるので留意したい。
当ページの閲覧には、週刊T&Amasterの年間購読、
及び新日本法規WEB会員のご登録が必要です。
週刊T&Amaster 年間購読
新日本法規WEB会員
試読申し込みをいただくと、「【電子版】T&Amaster最新号1冊」と当データベースが2週間無料でお試しいただけます。
人気記事
人気商品
-

-

団体向け研修会開催を
ご検討の方へ弁護士会、税理士会、法人会ほか団体の研修会をご検討の際は、是非、新日本法規にご相談ください。講師をはじめ、事業に合わせて最適な研修会を企画・提案いたします。
研修会開催支援サービス -















