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税務ニュース2026年05月15日 営業循環における反復継続性は問わず(2026年5月18日号・№1122) 不動産賃貸業者保有の金地金、控訴審も棚卸資産該当性を肯定

  • 東京高裁(山田真紀裁判長)は令和8年4月27日、不動産賃貸業等を営む控訴人が消費税の課税事業者期間中に5億円超で購入した金地金を免税事業者となった直後に売却した事案について、本件金地金は消費税法36条5項の棚卸資産に該当するとして控訴を棄却、一審(東京地裁令和7年10月30日判決本誌1098号)の判断を維持。

 原審は、棚卸資産の意義について、営業活動として販売することを目的として取得・保有するものと解すべきとしつつ、販売を1回しか行わないことが想定される場合であっても、当該企業等の事業規模に占める当該取引の割合等から、当該取引がその事業全体に大きな影響を与える蓋然性が高い場合には販売目的を有するものと解すべきであるとした。その上で、①本件金地金の購入・売却金額が原告の賃貸業等の売上高の約18倍に達し、事業全体に大きく影響する蓋然性が高いこと、②取引の経緯から当初から速やかに売却する意図で取得したことが明らかであること、③過去の課税期間においても金地金の購入と売却を繰り返して当該課税期間の課税売上割合を高めて還付金額を増加させた経緯があることを指摘し、本件取引は消費税額の還付を受ける目的で行われたと認定。本件金地金の棚卸資産該当性を肯定した。
 控訴人は、棚卸資産とは「営業循環」の過程で売却等が行われる資産をいい、営業循環とは、通常の場合は、営業活動の反復継続的な循環を意味するのであって、営業循環の要素を捨象し、取引の規模を要素として棚卸資産該当性を判断すべきではないと主張した。これに対し東京高裁は、消費税法上、棚卸資産の定義は企業会計上の概念と同様に解されているところ、企業会計原則、同注解、連続意見書第四及び棚卸資産会計基準のいずれにおいても、営業循環の過程における反復継続性が棚卸資産該当性判断の要素となる旨の説明はされておらず、棚卸資産該当性は「営業目的を達成するための活動において販売するために保有する」ものか否かが問われるべきであるとした。その上で、営業目的を達成するためのものであるか否かの判断において、取引規模が大きい場合には当該企業等の事業に与える影響も大きく、営業目的性を肯定する方向に働くから、取引規模は一考慮要素であると判示した。東京高裁は、「このように解することが、取引の規模が大きいことのみをもって棚卸資産該当性を認めることになるわけでもない」と付言したものの、当てはめの段階では、主に取引金額を考慮要素とした原審判決を維持している。

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