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税務ニュース2026年05月29日 欠損金の連続申告、判断は申告書提出時(2026年6月1日号・№1124) 審判所、期限後申告書を提出しても繰越欠損金を損金算入できず

  • 法人税法57条10項に規定する「その後において連続して確定申告書を提出している場合」の判断時点が争われた裁決(東裁(法)令7第16号)。
  • 審判所、判断時点は繰越欠損金を損金の額に算入する確定申告書の提出時であるとの見解示す。確定申告書の提出後に期限後申告書を提出したとしても要件を満たさず。

 本件は、請求人が繰越欠損金を損金の額に算入して法人税等の確定申告書を提出したが、原処分庁が欠損金額の生じた事業年度後の各事業年度に係る確定申告書を連続して提出していないとして更正処分等を行ったというもの。請求人は、更正処分等の時点においては欠損金の生じた事業年度後の各事業年度に係る確定申告書を連続して提出していることから繰越欠損金は損金の額に算入されるとして、原処分の全部の取り消しを求めた。
 請求人は、租税法律主義の観点から条文の解釈は条文の規定に基づくべきであり、法人税法57条10項に規定する「その後において連続して確定申告書を提出している場合」の判断時点は確定申告書の提出時であるとは規定されておらず、また、立法府に確定申告書の連続提出の有無の判断時点を限定する意思はなかったと解されると主張。請求人は更正処分等の時点において連続して確定申告書を提出しているため、繰越欠損金は損金の額に算入されるとした。
 審判所は、各事業年度の所得の金額の計算上繰越欠損金を損金の額に算入するかどうかは、遅くとも内国法人が各事業年度に係る確定申告書を提出する時までに定まっていなければならないとし、「その後において連続して確定申告書を提出している場合」とは、繰越欠損金を損金の額に算入しようとする事業年度に係る確定申告書の提出時において、欠損金額が生じた事業年度後の各事業年度について確定申告書が提出済みである場合をいうものと解されるとした。その上で「その後において連続して確定申告書を提出している場合」の判断時点については、繰越欠損金を損金の額に算入する確定申告書の提出時として規定されているものと認められるとした。
 本件では、請求人は各確定申告書の提出時に各期限後申告書を提出していなかったのであるから、各確定申告書の提出時後に各期限後申告書を提出したとしても、各確定申告書における「その後において連続して確定申告書を提出している場合」の要件を満たしていたことにはならず、各控除額は、各事業年度の法人税の所得の金額の計算上損金の額には算入されないとした。

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