一般2026年02月08日 オンライン外部交通が拡大 全国22施設で利用可能に 被告と弁護士、迅速に連絡 提供:共同通信社

容疑者や被告と弁護人を遠隔で結ぶ「オンライン外部交通」が、2025年度末までに新たに全国12カ所の刑事施設で利用可能となることが7日、法務省への取材で分かった。すでに利用可能な施設と合わせ計22カ所となる。日弁連と法務省の申し合わせで試験運用され、日弁連は迅速な意思疎通に寄与すると評価。より会話の秘匿性が保たれるオンラインでの「接見交通」の制度化につなげたい考えだ。
オンライン外部交通は、弁護人が刑事施設のある都道府県の日本司法支援センター(法テラス)や検察庁などでテレビ電話を使い、決められた時間内で容疑者・被告とやりとりする。ただ刑事施設職員が立ち会うことができるため、事務的な内容にとどまるという。
必要経費を日弁連が負担する形で07年にスタートし、これまで札幌拘置支所や大阪拘置所など10施設で利用。法務省によると、実施件数は新型コロナウイルス禍前の19年が1950件で、20年は2577件に増加。以降は横ばいで、24年は2415件だった。
利用施設増は、映像や音声を通じた面会に関し、25年成立の改正刑事訴訟法の衆院審議で「政府は必要な取り組みを推進する」との付則が設けられたことも後押ししている。
法務省は環境整備費用として、25年度予算に約3900万円を計上。年度内に下関拘置支所(山口県下関市)や高知刑務所などで新たに利用可能になる。関係者によると、日弁連と法務省、警察庁の間でこうした外部交通のさらなる拡充に向けた協議が始まり、26年度以降も増やす方向で検討が進んでいる。
刑事手続きのIT化に詳しい久保有希子(くぼ・ゆきこ)弁護士は、逮捕直後に当番弁護士がすぐ駆けつけられず、容疑者らとの接見に時間がかかるケースがあると指摘。「対面が基本だが、補助手段としてオンラインを活用し、一秒でも早く弁護士の助言を受けられるようにするのが理想だ」と話した。
接見交通権と外部交通
接見交通権は刑事訴訟法39条が定める。身体を拘束されている容疑者や被告が、立会人なしに、弁護人や弁護人になろうとする者と面会して書類や物品の受け渡しができる。地方では弁護士不足や交通アクセスが限られるなどの事情で、迅速に面会できなかったり、回数が制限されたりするといった課題も指摘される。対面を伴わない外部交通は、日弁連と法務省の申し合わせで試験的に運用。弁護人が電話などで容疑者・被告と連絡を取る際は、収容施設の職員が立ち会うことができる。
(2026/02/08)
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