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一般2026年02月19日 憲法改正もSNS主戦場? 偽情報警戒か徹底議論か 識者「リテラシー向上を」 提供:共同通信社

 先の衆院選で憲法改正を党是とする自民党が単独で3分の2を超える議席を確保し、改憲の是非を問う初の国民投票が現実味を帯びる。議論の「主戦場」となりそうなのが、衆院選でも活用された交流サイト(SNS)だ。他国では偽情報が投票結果に影響を与えた例もあるが、SNSも含め徹底的に議論すべきだとの意見は根強く、識者は国民のリテラシー(知識や判断力)向上を求める。
 国民投票法は、国会が改憲案を発議して60~180日以内に国民投票を実施すると規定。国民が静かに賛否を検討する「冷却期間」となるよう、投票が始まる14日前からテレビやラジオ広告を規制するが、SNSは対象外だ。
 「投票を左右するうねりを起こすのはSNSだろう」。国民投票に詳しい桐蔭横浜大の福井康佐(ふくい・こうすけ)教授(憲法学)はこう予想する。2023年のオーストラリアの国民投票が先行例になるという。
 先住民の権利擁護のための機関設置という一見穏当な改憲案だったが「先住民に特権が与えられ、白人が差別される」といった偽情報がSNS上で拡散。反対票が約6割に上り、否決された。福井教授は「偽情報で混乱した人は賛成しにくくなり、そもそも投票に行こうという気持ちがそがれた。ネガティブキャンペーンに悪用されやすい」と分析する。
 衆院選では「高市早苗が首相で良いのか」「国論を二分する政策に挑戦するには国民の信任が必要だ」などと分かりやすい言葉で争点を設定した高市首相を「推す」動きがSNSを席巻した。
 国民投票でも似た現象が起きないか心配する声があるが、福井教授は「風頼みで成功するほど簡単ではない」とも指摘した。イタリアで16年、首相が進退を賭して政治改革を柱に据えた改憲に挑んだが、失敗している。
 SNSの在り方について表現の自由に詳しい武蔵野美術大の志田陽子(しだ・ようこ)教授(憲法学)は、投票までに「本当に憲法を変えなければ実現できない政策なのか徹底的な検討が求められる」として「言論を萎縮させず、多様な見解に公平に触れる機会を確保することが必要だ」と強調する。
 衆院選で首相を批判しにくい雰囲気が広がったように、健全な批判が許容されにくいSNS。志田教授は「中傷や差別は認められないが、批判は議論を深めるために欠かせないものだ」とした上で「偽情報を見分ける目に加え、適切に批判し、応答するリテラシーをユーザーの間に広めることが大切だ」と話した。

(2026/02/19)

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