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警察2026年02月21日 強い発言力にあらがえず 少人数チームで不正常態化 交通違反取り消し問題 提供:共同通信社

 速度違反などの取り締まりを巡り、神奈川県警第2交通機動隊(2交機)で虚偽の書面作成が繰り返されていた。交通部門の経験値が高く発言力が強かった40代男性巡査部長の影響を受け、少人数のチームで不正が常態化した。透けて見える誤った正義感。成績主義が一因となった可能性も。識者は「警察への不信感が高まる影響は甚大。交通法規順守という市民の意識を失わせかねない」と厳しく指摘する。

▽閉鎖的な環境

 「一件でも多く取り締まって悪質な違反を排除したかった」。交通畑が長かった巡査部長は、県警の調査にこう語ったという。不正の疑いがある取り締まりのほとんどは2交機の小隊に在籍した2022年3月から24年9月の間に行われた。09~14年にも2交機に所属したことがあって強い影響力を持ち、5人が一組となる小隊内には上司となる警部補もいたが、あらがえずに不正を黙認していたという。
 取り締まりの際、実際の追跡距離とは異なる数値を交通反則切符に記載。現場を訪れずに実況見分調書を作成…。取り消す「違反」は2700件を超え、これらの行為によって積み上げられた疑いは消えない。
 巡査部長は在隊中に「実況見分をしたことがなかった」と説明。立ち会いの協力を得られなかった他の隊員らは不適正な調書を作成し始めたという。回数を重ねても露見しなかったことから、インターネットの地図などを利用した虚偽の書面作成が常態化していった。
 小隊の拠点は同県茅ケ崎市の分駐所。警部以上の管理者がいない状況だった。他の隊員らは「巡査部長の無理のある取り締まりが嫌だった」と不満を持ちながらも相談する相手が周囲におらず、閉鎖的な環境で不正が横行した。

▽成績主義も

 県警では以前、事故防止に必要な取り締まり件数として過去の状況を踏まえた「目安」を示していた。他の都道府県警ではみられない独自の取り組みだったという。24年にあった市民からの相談を機に一連の不正の調査が進められる中、「誤解を生む」として25年4月に廃止された。
 交通部門では事故抑止にどれだけ貢献したかが評価基準となり、取り締まり件数も一つの要素になるとされる。「かつては成績主義が偏重される風潮があった」(県警幹部)といい、現場ではこうした目安が独り歩きしていた可能性もある。
 交通警察に詳しい高山俊吉(たかやま・しゅんきち)弁護士は「交通取り締まりは最も市民生活に身近な警察活動。前代未聞の規模の不正を受け、警察がルールを守っていないのにと反発され、取り締まり現場でトラブルが起こるかもしれない」と懸念を示す。
 不正が横行しているのにチェック体制が全く機能しなかったのは組織の上層部に問題があるとし「現場の暴走と捉えずに、現在の交通警察のあり方でいいのかという構造的な問題に光を当てるべきだ」とした。

(2026/02/21)

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