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刑法の一部改正(令和5年6月23日法律第66号〔第1条〕 令和5年7月13日から施行)
法律 新旧対照表
  • 公布日 令和5年06月23日
  • 施行日 令和5年07月13日

法務省

明治40年法律第45号

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新旧対照表ご利用に際して改正前(更新前)と改正後(更新後)の条文を対照表形式でご紹介しています。ご利用に際しては次の事項にご留意ください。

  • 《 》・【 】について
    対照表中には、《 》や【 】で囲まれている箇所(例:《合成》、《数式》、《横》、《振分》、【ブレス】、【体裁加工】など)があります。これは実際の法令条文には存在しないもので、本来の表示とは異なることを示しています。
  • 様式の改正について
    各種様式の改正は掲載を省略しています。様式に改正がある場合は、「様式〔省略〕」と表示されます。
  • 施行日について
    各条文の前に掲げた「施行日」について、「元号○年○月九十九日」とあるのは、施行日が正式に決定されていないもので、便宜的に「九十九日」と表示しています。
  • 弊社の編集担当者が独自に選んだ法改正情報をピックアップして掲載しています。
◇刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律(法律第六六号)(法務省)

一 刑法の一部改正関係
 1 強制わいせつ罪、強制性交等罪等の要件等の改正
  ㈠ 強制わいせつ罪及び準強制わいせつ罪の要件等の改正
   ⑴ 強制わいせつ罪及び準強制わいせつ罪を統合し、見出しを「不同意わいせつ」とすることとした。(第一七六条関係)
   ⑵ イからチまでに掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、六月以上一〇年以下の拘禁刑に処することとした。(第一七六条第一項関係)
    イ 暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
    ロ 心身の障害を生じさせること又はそれがあること。
    ハ アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること。
    ニ 睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること。
    ホ 同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと。
    ヘ 予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕がくさせること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕がくしていること。
    ト 虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること。
    チ 経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。
   ⑶ 行為がわいせつなものではないとの誤信をさせ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、わいせつな行為をした者も、⑵と同様とすることとした。(第一七六条第二項関係)
   ⑷ 一六歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者(当該一六歳未満の者が一三歳以上である場合については、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者に限る。)も、⑵と同様とすることとした。(第一七六条第三項関係)
  ㈡ 強制性交等罪及び準強制性交等罪の要件等の改正
   ⑴ 強制性交等罪及び準強制性交等罪を統合し、見出しを「不同意性交等」とすることとした。(第一七七条関係)
   ⑵ ㈠⑵イからチまでに掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛こう門性交、口腔くう性交又は膣ちつ若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(⑶及び⑷において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、五年以上の有期拘禁刑に処することとした。(第一七七条第一項関係)
   ⑶ 行為がわいせつなものではないとの誤信をさせ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、性交等をした者も、⑵と同様とすることとした。(第一七七条第二項関係)
   ⑷ 一六歳未満の者に対し、性交等をした者(当該一六歳未満の者が一三歳以上である場合については、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者に限る。)も、⑵と同様とすることとした。(第一七七条第三項関係)
 2 一六歳未満の者に対する面会要求等の罪の新設
  ㈠ わいせつの目的で、一六歳未満の者に対し、⑴から⑶までに掲げるいずれかの行為をした者(当該一六歳未満の者が一三歳以上である場合については、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者に限る。)は、一年以下の拘禁刑又は五〇万円以下の罰金に処することとした。(第一八二条第一項関係)
   ⑴ 威迫し、偽計を用い又は誘惑して面会を要求すること。
   ⑵ 拒まれたにもかかわらず、反復して面会を要求すること。
   ⑶ 金銭その他の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をして面会を要求すること。
  ㈡ ㈠の罪を犯し、よってわいせつの目的で当該一六歳未満の者と面会をした者は、二年以下の拘禁刑又は一〇〇万円以下の罰金に処することとした。(第一八二条第二項関係)
  ㈢ 一六歳未満の者に対し、⑴又は⑵に掲げるいずれかの行為(⑵に掲げる行為については、当該行為をさせることがわいせつなものであるものに限る。)を要求した者(当該一六歳未満の者が一三歳以上である場合については、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者に限る。)は、一年以下の拘禁刑又は五〇万円以下の罰金に処することとした。(第一八二条第三項関係)
   ⑴ 性交、肛門性交又は口腔性交をする姿態をとってその映像を送信すること。
   ⑵ ⑴に掲げるもののほか、膣又は肛門に身体の一部(陰茎を除く。)又は物を挿入し又は挿入される姿態、性的な部位(性器若しくは肛門若しくはこれらの周辺部、臀でん部又は胸部をいう。以下この⑵において同じ。)を触り又は触られる姿態、性的な部位を露出した姿態その他の姿態をとってその映像を送信すること。

二 刑事訴訟法の一部改正関係
 1 性犯罪についての公訴時効期間の延長
  ㈠ ⑴から⑶までに掲げる罪についての時効は、当該⑴から⑶までに定める期間を経過することによって完成することとした。(第二五〇条第三項関係)
   ⑴ 刑法第一八一条の罪(人を負傷させたときに限る。)又は同法第二四一条第一項の罪等 二〇年
   ⑵ 刑法第一七七条又は第一七九条第二項の罪等 一五年
   ⑶ 刑法第一七六条又は第一七九条第一項の罪等 一二年
  ㈡ ㈠⑴から⑶までに掲げる罪について、その被害者が犯罪行為が終わった時に一八歳未満である場合における時効は、当該㈠⑴から⑶までに定める期間に当該犯罪行為が終わった時から当該被害者が一八歳に達する日までの期間に相当する期間を加算した期間を経過することによって完成することとした。(第二五〇条第四項関係)
 2 被害者等の聴取結果を記録した録音・録画記録媒体に係る証拠能力の特則の新設
 刑法第一七六条、第一七七条又は第一七九条の罪の被害者等の供述及びその状況を録音及び録画を同時に行う方法により記録した記録媒体は、その供述が、供述者の特性に応じ、供述者が十分な供述をするために必要な措置等が特に採られた情況の下にされたものであると認める場合であって、聴取に至るまでの情況その他の事情を考慮し相当と認めるときは、証拠とすることができることとし、この場合において、裁判所は、その記録媒体を取り調べた後、訴訟関係人に対し、その供述者を証人として尋問する機会を与えなければならないこととした。(第三二一条の三第一項関係)

三 附則
 1 この法律の施行に関し必要な経過措置を定めるとともに、関係法律について所要の規定の整備を行うこととした。(附則第二条~第一九条関係)
 2 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定等の施行の状況を勘案し、速やかに性犯罪に係る事案の実態に即した対処を行うための施策の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずることとし、その検討がより実証的なものとなるよう、性的な被害の実態について、必要な調査を行うこととした。(附則第二〇条関係)
 3 政府は、この法律による改正後の規定等の趣旨及び内容について、国民に周知を図ることとした。(附則第二一条関係)
 4 この法律の施行期日について定めることとした。
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