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解説記事2004年07月19日 【ニュース特集】 税務代理としてe-Taxの活用を目指す!(2004年7月19日号・№075)

ニュース特集
「電子申告控除」の可能性は!?
税務代理としてe-Taxの活用を目指す!


 今年の6月から全国で利用できるようなった「国税電子申告・納税システム(e-Tax)」。4月1日(名古屋国税局管内は、平成15年11月4日)から受付が始まっていた開始届出書の提出件数は、6月8日現在、全国で合計20,520件となっています。しかし、開始届出書を提出しても、e-Taxの事前手続やe-Taxソフトの操作などが複雑なため、利用を見合わせている方が多いのも現状です。今回は、税理士が業務としてe-Taxを活用する場合の手続などを中心に解説します。

e-Tax事前手続の流れ
 e-Taxを利用するためには、事前にインターネット環境に接続可能なパソコン等の準備を行った上、Step1電子証明書の取得、Step2開始届出書の提出、e-Taxソフトの取得、Step3初期登録を行う必要があります(右表参照)。
 まず、インターネット上で本人であることを証明する電子証明書を取得します(Step1)。そして、電子証明書がICカードに格納されている場合には、ICカードリーダを購入します。次に、開始届出書の提出です(Step2)。開始届出書は、自己の納税地を所轄する税務署に提出します。本人確認書類とは、「住民票の写し」や「商業登記簿謄本」などのことです。税務代理による利用の可能性がある場合、「届出の内容」の「税務代理による利用」欄にチェックするのを忘れないようにしましょう。これらを提出した月の翌月末頃、税務署から、利用者識別番号(※1)、暗証番号(※2)、通知書、e-Taxソフトが送付されることになります。送付されるまでに時間を要しますので、開始届出書の提出は早めに済ませましょう。
 最後に初期登録です(Step3)。初期登録には、通知書に記載された期限があるので要注意です。6月中にe-Taxソフト等を受け取った場合、おおむねその2か月後の月末に当たる8月31日が期限となっているようです。期限を過ぎると暗証番号が失効し、開始届出書を再提出しなければなりません。
 ここまでくれば、自身の事前手続は完了です。顧問先から電子申告の要望があってもあわてる必要はありません。


税務代理としての利用にチャレンジ!
納税者と税理士いずれも事前手続が必要
 税理士や税理士法人(以下、税理士等)が、税務代理として関与先の納税者の申告等を行なうためにe-Taxを利用する場合、納税者と税理士等は、それぞれが自己の納税地を所轄する税務署へ開始届出書を提出し、それぞれの利用者識別番号(※1)及び暗証番号(※2)を取得する必要があります。納税者にお願いすべき事前手続は、基本的に左頁の流れと同じです。住民基本台帳カード(ICカード)の取得や、電子証明書の登録には費用がかかりますので、今後のICカード取得のメリット等をいかに伝えていくかが、e-Taxに協力いただけるかいなかの分かれ目になるかもしれません。

電子証明書
 e-Taxで使用できる電子証明書には、①商業登記認証局が発行する電子証明書、②地方公共団体の公的個人認証局が発行する電子証明書、③国税庁長官が定める民間認証局(日税連、帝国データバンク、日本商工会議所、ミロク情報サービス、日本認証サービス)が発行する電子証明書があります。

住民基本台帳カード(ICカード)とは…
 顔写真なしと顔写真入りの2種類があり、ほとんどの自治体が手数料500円で希望者に発行しています。上記②の電子証明書は、このカードに電子証明書を格納するものです。


 なお、税理士等が、税務代理としてe-Taxを利用する場合でも、自己の納税地を所轄する税務署のみに開始届出書を提出すればよいことになっています。また、税理士法人が従たる事務所を設け、税務代理行為を行なう場合でも、税理士法人が取得している利用者識別番号を共通して使用することができます。

用語解説
※1 利用者識別番号…納税者が開始届出書を提出後、暗証番号とともに発行される16桁の番号のこと。①e-Taxへ送信される申告書、申請書及び届出書等の作成、②インターネットを介したe-Taxへの接続、③ATM等を介した納税のための認証、の場合に使用します。
※2 暗証番号…納税者が開始届出書を提出後、利用者識別番号とともに発行される暗証番号のこと。e-Taxに初めてログインする際に、この暗証番号を任意の暗証番号に変更する必要があります。

実際に電子申告してみましょう!
 e-Taxを利用すると、税務署や金融機関に出向くことなく、自宅や事務所から申告や納税などの手続ができるようになります。源泉所得税や消費税の申告・納付は、比較的利用しやすい手続となっています。まずは簡単な手続から試してみましょう。
所得税徴収高計算書データの入力画面


月々の源泉所得税の納付
 毎月、税務署や金融機関に出向いて行なっていた納付手続が、自宅や事務所からもできるようになります。また、年末調整などでその月に納付すべき税額が発生しなくても、所得税徴収高計算書の提出が必要ですが、e-Taxを利用すれば、所得税徴収高計算書データを送信するだけで手続が完了しますので、納付書を税務署に提出・送付する手間が省けます。

消費税の(中間)申告・納付
 平成15年度の消費税法改正で、直前の課税期間の確定消費税額(年税額)が4,800万円を超える課税事業者の場合には、年11回の中間申告と納税が必要となりました。
 また、新たに1月の期間を課税期間とする特例が設けられました。e-Taxを利用すれば、消費税の(中間)申告・納付の場合も、月々の申告や納税手続が、自宅や事務所からできるようになります。

複数の納税者データを1回で送信可能
 税理士等は、納税者の利用者識別番号を入力した申告等データを作成の上、税理士自身の利用者識別番号及び暗証番号でe-Taxにログイン・送信します。
 申告等データの送信は、税理士等または納税者のどちらでも行えますが、申告等データには納税者及び作成税理士両者の電子署名及び電子証明書の添付が必要です。また、税理士等は、複数の納税者の申告等データを1回の操作で送信することができます。

まとめて送ったデータの送信時点
 上記のように、税理士等は、送信の際に複数の納税者の申告等データを選択し、送信ボタンを1度クリックするだけで、選択したすべての申告等データを送信することが可能です。
 ただし、e-Taxへの申告等データの送信の単位は1ファイルごととなるため、実際には1件ごと(1ファイルごと)順番に送信されます。つまり、送信時点が異なり、それぞれに受付時点が付され、その時点をもって税務署に提出されたことになるのです。
 また、送信後の即時通知は送信した件数分が送信者である税理士等へ通知されます。
e-Taxの受付時間(送信可能時間)


電子申告で提出可能な添付書類一覧表
所得税
法人税
消費税
・青色申告決算書
・収支内訳書
・所得の内訳書
・変動所得・臨時所得の平均課税の計算書
・財産及び債務の明細書
・住宅借入金(取得)等特別控除額の計算明細書
・政党等寄付金特別控除額の計算明細書
・外国税額控除に関する明細書
・医療費の明細書
・財務諸表(P/L、B/S、損益金の処分表)
・勘定科目内訳明細書
・法人事業概況説明書
・特別償却の償却限度額の計算に関する付票
・課税売上割合・控除対象仕入税額等の計算表
・控除対象仕入税額の計算表
・仕入控除税額に関する明細書


今後の課題と「電子申告控除」の可能性 
 国税庁は、平成16年3月上旬までに開始届出書を提出した名古屋国税局管内の納税者7,359人(社)を対象にアンケートを実施しています(有効回答数1,009件、回答率13.7%)。

 この中で、e-Taxを利用しなかった理由として最も回答数が多かったのが、「添付書類の一部は別途提出を要する」ということでした(右表参照)。e-Taxは、自宅や事務所にいながら申告・納税できますが、電子化の対象となっていない帳簿や、源泉徴収票や医療費の領収書、外国税額控除証明書などの添付書類については別途送付等により提出しなければなりません。
 この点について国税庁は、平成17年4月の施行を目指して検討が行なわれている「e-文書法」に盛り込まれる税務関係書類の電子保存の範囲など、e-Japan戦略全体の動向を踏まえて検討していくとしています。
 また、e-Taxの受付時間は、左頁に示したとおり、現段階では月曜日から金曜日(祝日を除く)の午前9時から午後6時となっています。これについて国税庁は、「今まさに、どこまで延長できるか検討しているところ」と答えています。
 そして、最も気になるのが「電子申告控除」の可能性です。「税制改正に関わる問題」として、国税庁も財務省も明言を避けていますが、e-Taxの普及をにらみ、何らかの検討が行なわれている可能性も否定できません。
 携帯電話やパソコンも、出始めた頃は、現在のような普及状態を誰も想像しなかったのではないでしょうか?e-Taxも、事前手続や慣れないソフトの操作など、初めは億劫に感じられますが、いずれ、申告・納税のスタンダードスタイルになることは必至です。ご自身の業務の効率化もさることながら、e-Taxの普及こそ、税務行政の効率化・国民の税負担の軽減につながるものとして、積極的に利用していきましょう!

民間の会計ソフトを使った方が便利!?
 税理士がe-Taxソフトを業務に使用することは、現段階では避けた方が無難のようです。e-Taxソフトは、セキュリティを重視しているため、処理能力が格段に遅いとのこと。さらに、定率減税については、25万円を超えても20%で計算してしまい、それを手で直すとエラーメッセージが出てくる、減価償却も100%償却してしまうなど、不具合が生じています。
 国税庁では、e-Taxソフトのデータ形式等についてその仕様を公開しています。また、民間のソフト開発会社にて、自社の会計ソフトで作成したデータを電子申告が可能なデータに変換できる機能が開発されています。そのデータをXML構造に変換する(ボタンを押すだけ)方が、問題なく電子申告できるといえます。
 もっとも、e-Taxソフトには、「切り出し」「組み込み」という優れた機能があります。この機能を使って、「所得税の確定申告書作成コーナー」で作成したデータを、切り出し、組み込んで、XMLにして送信すると簡単に電子申告することができるというメリットがあります。

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