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コラム2005年11月14日 【SCOPE】 2008年度からEDINETをXBRL化へ(2005年11月14日号・№138)

第12回XBRL国際会議が東京で開催
2008年度からEDINETをXBRL化へ


 第12回XBRL国際会議が11月7日から4日間、XBRL International、XBRL Japan、日本公認会計士協会の共催により、東京で開催された。初日には、東京証券取引所取締役会長の西室泰三氏や企業会計基準委員会副委員長の西川郁生氏による基調講演をはじめ、金融庁総務企画局企業開示課長の池田唯一氏による講演などが行われた。池田氏は、2008年度からEDINET(有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム)のXBRL化を段階的に進めていく旨を明らかにしている。

XBRLとは?
 XBRL(eXtensible Business Reporting Language)とは、1998年に米国公認会計士協会(AICPA)の支持を得て開発されたXMLというテクノロジーを利用した財務報告用のコンピュータ言語。HTML形式とは異なり、XBRLによれば、企業の財務諸表等の比較などが容易にできる他、財務情報提供のためのコストを削減することが可能となる。現在、財務情報の透明性を高める手段として注目されており、すでに国税庁の国税電子申告・納税システムの一部や東京証券取引所の適時開示情報伝達システム(TDnet)の一部に採用されている。
 欧米諸国における電子開示システムでは、このXBRLの導入に向けた動きが急速に進んでおり、我が国でも、金融庁が東京証券取引所や日本公認会計士協会などで構成する「EDINETの高度化に関する協議会」を設置し、EDINETにXBRLを導入する方向で検討を開始した。
 昨今の上場会社による有価証券報告書の虚偽記載問題を受けたディスクロージャー制度の信頼性確保に向けた対応策の一つであり、証券市場の透明性を図るには、企業の財務情報が利用者に迅速に伝達され、その分析結果が投資判断に迅速に反映されることが重要と判断したものだ。

企業開示情報を取得、分析、加工
 金融庁は8月16日、「有価証券報告書等に関する業務の業務・システム見直し方針」を公表した。見直し方針では、開示書類等利用者が企業開示情報を取得、分析、加工しやすくするため、EDINETから二次加工可能なデータ形式で情報を取得することができる機能を構築するとし、XBRLが適当であるとしている。
 この点については、金融庁総務企画局企業開示課長の池田唯一氏(※下記写真)が第12回XBRL国際会議において、2008年度からEDINETのXBRL化を段階的に進めていく旨を明らかにした。企業や財務情報利用者のニーズを図りながら、東京証券取引所などの関係団体と連携して導入を図っていくとしている。




内部統制のIT利用の一助にXBRLを!
 国際会議では、日本公認会計士協会の藤沼亜起会長が、現在、企業会計審議会で検討されている「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準(公開草案)」に触れて挨拶を行っている。公開草案では、「内部統制は、基本的に、企業等の4つの目的(業務の有効性及び効率性など)の達成のために企業内のすべての者によって遂行されるプロセスであり、6つの基本的要素(ITの利用など)から構成される。」としているが、特に特筆なのは、ITの利用であるとし、XBRLのインフラ整備がその一助になることを期待すると話した。
 また、東京証券取引所取締役会長の西室泰三氏(※右記写真)は、財務情報の信頼性を担保する方策として、XBRLは極めて優秀なテクノロジーであるとし、証券市場のインフラとしての必要性について語った。

 企業会計基準委員会副委員長の西川郁生氏は、XBRLのために会計基準の開発の仕方を変えることはしないとしつつも、財務会計基準機構(FASF)では、開示に関する研究を行っていると話し、開示に関する部分でXBRL利用の促進に貢献していきたい旨を述べた。

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