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会計ニュース2004年06月28日 東証・免許等の継続性に係る審査を厳格化(2004年6月28日号・№072) アルデプロ問題を受け、金融庁に改善策を提出

東証・免許等の継続性に係る審査を厳格化
アルデプロ問題を受け、金融庁に改善策を提出


 東京証券取引所は6月18日、「業務改善命令に対する改善策の提出について」を発表した。これは、アルデプロ問題に端を発する形で金融庁より発出された業務改善命令を受け、取りまとめられた改善策。今後、上場審査において、免許等の継続性に係る審査が厳格化することとなる。

アルデプロ問題とは?
 問題の発端は、東証マザーズに今年の3月18日に上場したばかりの株式会社アルデプロ(以下、同社)において、同社の前社長が道路交通法違反により執行猶予処分を受けた結果、宅地建物取引業法66条1項3号の免許取消事由に該当することとなり、同社が東京都より宅地建物取引業の免許を取消されたことにある。同社は取消通知を受けた4月8日より同社の主力業務である中古マンション販売事業が行えない状況となった。
 その後、同社の適時開示規則違反及び東証の審査体制の不備が問題視されることに。そこで、金融庁は同社の上場審査に当たっては、宅地建物取引業法に規定する有効期間及び免許取消事由の有無を確認する必要があったにも関らず、東証の上場審査においてはそうした手続きがなされていない等の問題点があったとして、5月24日に東証に対して業務改善命令を出していた。
 一方、同社は、宅地建物取引業者免許の取消し処分の開示遅れ及び宅地建物取引業者免許の更新手続き・免許取消しの状況、新免許交付時期等に係る東証からの照会に対し正確でない報告をし、それに基づく不適正な開示を行ったことを理由に、5月31日に東証に対し改善報告書を提出している。

リスク情報での開示を求める
 業務改善命令を受け、東証は次のような改善事項をまとめることに。まず、今後、上場審査において、主要な業務に係る免許や許認可等の有効期間及び取消事由への該当の有無など主要な事業活動の大前提となる事柄に支障をきたす要因が発生していないかどうかについて、上場申請会社に書面の提出を求めることとなった。
 また、「上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)」のリスク情報項目において、免許等の継続の見込みに係る開示を求めるとともに、新規上場申請者に、「上場申請に関する提出書類の記載事項について漏れなく記載しており、記載内容は全て真実である」旨及び「上場後の適時開示について投資者に十分な情報提供を行えるよう真摯な姿勢で取り組む」旨などを記載した宣誓書の提出を求める方針も打ち出した。
 さらに、監理ポスト割当ての機動的運用・上場審査と上場管理の連携強化・上場審査内容のチェック機能向上のためのスタッフ増員等といった方針も掲げている。 
 

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