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資料2014年10月01日 【税務資料】 平成26年度(第64回)税理士試験 出題のポイントについて

平成26年度(第64回)税理士試験出題のポイント
会計学科目
 簿記論
 財務諸表論
税法科目
 所得税法
 法人税法
 相続税法
 消費税法
 酒税法
 国税徴収法
 住民税
 事業税
 固定資産税
※ 出題のポイントおよび配点等の試験問題に関する問い合わせには応じられませんので、ご了承ください。
国税審議会事務局(国税庁人事課試験係)

簿記論
出題のポイント

〔第一問〕
問1
 本問は、各種の特殊商品販売に関する問題であり、商品販売に係る収益認識と簿記処理方法についての理解を確認することが、その出題の趣旨である。割賦販売は回収基準(未実現利益控除法)、未着商品販売は総記法、委託販売は分記法により処理することが求められている。また先物販売については、備忘記録として、対照勘定により、その契約を記録することが求められている。
 また貸倒れの見積りについては、差額補充法による処理を求めている。
問2
 本問は、外貨建取引等に関する問題である。
 (1)では、在外支店の財務諸表の邦貨への換算方法を問うている。在外支店における外貨建取引については、原則として本店と同様に処理することが求められる。
 (2)では、商品を海外から輸入するという予定取引に係るヘッジ取引の処理を問うている。ヘッジ対象となった取引が実行されたときに、商品の簿価修正(三分法を用いている場合は、仕入勘定の金額の修正)を行うことになる。

〔第二問〕
 問1は、商品売買取引の記帳についての理解を問うものである。具体的には、売上帳、総記法で記帳した場合の商品勘定、分記法で記帳した場合の商品勘定及び商品販売益勘定の相互関係に基づいて、当該資料上の個別の項目、純売上高及び商品棚卸高の金額を答えさせている。また、当該資料に基づいて、採用している商品の評価方法を推定させると共に、そのように推定した理由を答えさせている。
 問2は、株主資本等変動計算書についての理解を問うものである。具体的には、株主資本等に変動をもたらす取引に基づいて、株主資本等変動計算書上の個別の項目及び合併取引におけるのれんの金額を答えさせている。
〔第三問〕
 本問は、研究開発費等、工事契約、資産除去債務、会計上の変更、棚卸資産の評価、金融商品、外貨建取引等、退職給付、自己株式、税効果会計、事業分離等に関する会計基準を中心に、会計理論の基礎的な理解度及び計算技術の達成度を問うものである。
 また、当座預金、売掛金、商品、消費税等、貸倒損失、減価償却費、制作原価等に関して、正確な仕訳処理に基づく帳簿記帳の習熟度を問う問題を組み入れている。
 全体としては、示された取引事実を迅速かつ正確に理解して、あるべき会計処理を的確に導き出す力を問うている。

財務諸表論
出題のポイント
〔第一問〕
 本問は、無形資産の会計処理と利益計算との関係についての理解を問う問題である。
1 繰延資産の定義に関する基礎的理解を問う問題である(企業会計原則第三の一のD及び同注解(注15))。
2 研究開発費の会計処理に関する基礎的理解を問う問題である(研究開発費等に係る会計基準の設定に関する意見書三の2)。費用処理と資産計上の選択適用は、研究開発に関する情報の企業間比較可能性を損なう。かといって、効果が将来に及ぶ研究開発費の資産計上を求めても、資産計上のための客観的な要件を規定することは実務上困難であるため抽象的な要件を定めざるを得ないが、それでもやはり比較可能性が損なわれるおそれのあることがポイントである。
3 企業結合における取得原価の配分と研究開発費の会計処理との関係に関する理解を問う問題である(研究開発費等に係る会計基準六の3、研究開発費等に係る会計基準の一部改正5項、企業結合に関する会計基準28項29項101項、企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針59項367項)。企業結合会計基準が、上記2で示した研究開発費会計基準の考え方よりも、企業結合により受け入れた資産の取扱いとの整合性を重視していることと、価値のある成果を受け入れたという実態を財務諸表に反映するための規定であることがポイントである。
4 原価-実現主義会計の枠組みの中での自己創設のれんの会計処理についての理解を問う問題である。有償取得のれんとは異なり支出を伴わない自己創設のれんを資産計上すると、それに相当する利益を認識することになる。自己創設のれんは、将来の期待超過利益の現在価値であるから、自己創設のれんの資産計上に伴って認識される利益は、実際にはまだ稼得されていない期待にすぎない未実現の利益、言い換えれば資本投下からの回収予定にすぎない未回収の余剰である。自己創設のれんの資産計上を禁止することによって、利益計算は投下資本の回収余剰計算としての性格を持つことになり、投資に対する期待ではなく、期待の実際の達成度を表す業績指標になるとともに処分可能な利益を計算することができるということがポイントである。
5 現在、会計基準のコンバージェンスで問題となっている企業結合によって取得したのれんの会計処理方法に関する議論についての理解を問うている(企業結合に関する会計基準105号106号)。

〔第二問〕
 本問は、真実性(相対的に真実な利益)、認識・測定(会計記録)、および原価・実現主義を重視した「企業会計原則」と、有用性(有用な会計情報の提供)、開示、および時価主義(公正価値評価)を重視した各個別会計基準を対峙させながら、その背後にあるそれぞれの論理を理解しているか否かを問う問題である。
 1は、「企業会計原則」(一般原則)、「金融商品に関する会計基準」(以下「金融商品基準」という。)、および「ストック・オプション等に関する会計基準」(以下「ストック会計基準」という。)の一部抜粋した文章を提示し、その基本的な事項について問う問題である(「企業会計原則」(一般原則の一、二、七)、「金融商品基準」第16項、および「ストック会計基準」第8項)。
 2は、「企業会計原則」における損益計算書原則と貸借対照表原則の基本的な事項を問う問題である(「企業会計原則」第二損益計算書原則(損益計算書の本質)一A、第三貸借対照表原則(資産の貸借対照表価額)五A)。
 3は、「金融商品基準」における売買目的有価証券の時価評価が有用な情報と考えられ、かつその評価差額が損益計算書に計上される理由を問う問題である(「金融商品基準」第64項、第65項、第70項)。
 4は、「ストック会計基準」におけるストック・オプションを、費用認識する理由を問う問題である(「ストック会計基準」第34項、第35項)。
 5は、「ストック会計基準」におけるストック・オプション取引の貸方項目の性格を問う問題である(「ストック会計基準」第41項)。

〔第三問〕
 第三問は、会社法及び会社計算規則の基本的な理解度を広範囲に問うものである。
(1) 現預金について、その範囲及び基本的な組み替え事項についての理解を問う。
(2) 金銭債権について、金融商品に関する会計基準における債権区分の考え方と貸倒引当金の設定の理解、ゴルフ会員権の評価損及び貸倒引当金の処理の理解を問う。
(3) 投資有価証券について、金融商品に関する会計基準における有価証券の評価方法等の理解を問う。
(4) 棚卸資産について、売価還元法についての会計処理の理解を問う。
(5) 有形固定資産について、固定資産の減損に係る会計基準及び資産除去債務に関する会計基準、固定資産の圧縮記帳処理に対する理解を問う。
(6) ソフトウェア仮勘定、共同施設負担金の貸借対照表表示についての理解を問う。
(7) 従業員賞与について、支給金額が確定しているか否か、支給対象期間基準以外の支給基準について貸借対照表上での表示の相違に関する理解を問う。
(8) 退職給付について、退職給付に係る会計基準における原則法による引当金の処理に対する理解を問う。
(9) 商品券の会計処理に関する理解及び商品券引換引当金の計上に関する理解を問う。
(10) 社債について、金融商品に関する会計基準における社債の評価方法等の理解を問う。
(11) 増資について、会社法及び会社計算規則による会計処理の理解を問う。
(12) 諸税金の処理について、納付税額の処理方法の理解を問う。
(13) 税効果会計について、税効果会計に係る会計基準における繰延税金資産及び繰延税金負債等の処理方法及び注記の理解を問う。
(14) 会社法及び会社計算規則に定める貸借対照表及び損益計算書の区分、項目及び名称に関する理解を問う。
(15) 重要な会計方針に係る事項に関する注記についての理解を問う。

所得税法
出題のポイント

〔第一問〕
問1
 事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業で所得税法施行令で定めるものから生ずる所得(山林所得又は譲渡所得に該当するものを除く。)をいい、雑所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得及び一時所得のいずれにも該当しない所得をいうとされている。事業所得と雑所得の所得区分については、判例等によると「営利性、有償性の有無、継続性・反覆性の有無、自己の危険と計算における企画遂行性の有無」等を総合的に検討して判断するとされている。
 事業所得と雑所得の所得区分の違いによる課税上の差異については、資産損失の必要経費算入の取扱い、純損失の繰越控除の可否、貸倒損失の必要経費算入の可否、損益通算の可否、事業を廃止した場合等の必要経費算入の可否、青色申告の特例の適用の可否、事業専従者給与の必要経費算入の可否、貸倒引当金の設定の可否、青色申告特別控除の適用の可否などが挙げられる。
 本問は、事業所得と雑所得の所得区分の違い、それぞれの所得計算において共通する取扱い及び異なる取扱いに関する基本的な事項について、正確に理解しているか問うものである。
問2
 事業所得を生ずべき事業に係る資産は、①棚卸資産、②有価証券、③固定資産、④減価償却資産、⑤繰延資産に区分される。棚卸資産とは、事業所得を生ずべき事業に係る商品、製品、半製品、仕掛品、原材料その他の資産(有価証券及び山林を除く。)で棚卸しをすべきものとして所得税法施行令で定めるものをいうとされている。また、棚卸資産に準ずる資産には、少額重要資産、少額の減価償却資産及び一括償却資産がある。
 そこで、事業用資産が、棚卸資産あるいは棚卸資産以外の資産のいずれに当たるのかによって課税上の取扱いが異なってくる。例えば、事業用資産を譲渡した場合に、その資産が棚卸資産であれば事業所得、そうでないものであれば少額重要資産以外の少額減価償却資産や一括償却資産等でない限り譲渡所得という所得分類の違いのほか、家事消費した場合や贈与・低額譲渡があった場合における取扱いの差異、損害保険金等の所得計算における差異などが挙げられる。
 本問は、事業用資産が棚卸資産であるか否かによる課税上の差異に関する基本的な事項について、正確に理解しているか問うものである。

〔第二問〕
問1
 所得税法では、所得を10種類に分類した上でこれらの各種所得ごとにその金額を計算し、これを合算して課税標準である総所得金額等を計算することとしている。そして、その課税標準額から所得控除額を控除して課税総所得金額等を計算し、課税総所得金額等に対する税額を計算することとしている。
 そこで、本問においては、以下の事項を中心に、各種所得の金額の計算から税額の計算まで総合的に理解しているかどうかを問うものである。
(1) 医業収入にかかる概算経費率の適用の判断と所得金額の計算
(2) 事業所得を生じる新たな資産の取得とその費用の計上及び特別償却等の特例計算
(3) 不動産所得を生じる建物が事業所得を生じる建物の一部に利用されている場合の必要経費の計算
(4) ゴルフ場の会員権譲渡に係る譲渡所得の計算と損益通算
(5) 住宅特定改修に関する特別控除額の計算
問2
 所得税法では、所得を10種類に分類した上でこれらの各種所得ごとにその金額を計算し、これを合算して課税標準である総所得金額等を計算することとしている。
 そこで、本問においては、以下の事項を中心に、各種所得の金額の計算、課税標準額等の計算を総合的に理解しているかどうかを問うものである。
(1) 退職時に新株予約権を譲渡した場合の所得の区分と所得金額の計算
(2) 遺産分割により取得した不動産から生じる所得金額の計算
(3) サービス付高齢者住宅の賃貸にかかる特別償却等の特例計算
(4) 相続により取得した土地に3種類の借地権を設定した場合の所得の区分
(5) 相続の遺産分割の際に代償分割により土地を譲渡した場合の所得金額の計算
問3
 所得税法では、所得を10種類に分類した上でこれらの各種所得ごとにその金額を計算し、これを合算して課税標準である総所得金額等を計算することとしている。
 そこで、本問においては、以下の事項を中心に、各種所得の金額の計算、課税標準額等の計算を総合的に理解しているかどうかを問うものである。
(1) 海外預金から生じる預金利子の所得金額の計算
(2) 少人数私募債から生じる利子の所得金額の計算
(3) 国内の証券会社を通じて支払いを受けた外国株式の配当の所得金額の計算
(4) 上場株式及び非上場株式の譲渡損益と配当所得との損益通算の計算及び翌年に繰越す譲渡損失の計算
(5) 特定の退職所得と一般の退職所得がある場合の所得金額の計算
(6) 法人から名義変更を受けた一時払い養老保険の解約返戻金の所得金額の計算
(7) 利付国債の償還差益の所得金額の計算


法人税法
出題のポイント

〔第一問〕
問1
 紛争に係る和解金等の税務処理
 本問は、民事上の紛争発生からその解決に至るまで一連の経緯の中で支払われる和解金、示談金等の税務上の取扱いについて出題し、税法の当てはめの前提となる事実認定を的確に行うことができるかどうか、さらに、その事実認定に基づいて、法人税法第22条における収益、費用、損失の計上時期について妥当な判断が行えるか、といった税務専門家としての基本的な素養を問うものである。
問2
 連結納税制度
 連結納税制度の創設以来、制度適用を選択する企業グループは逓増傾向にあるといわれているが、本問では、承認の申請、みなし事業年度、連結欠損金の繰越し控除、連結納税開始に伴う資産の時価評価損益、連帯納付責任、連結事業年度における寄附金の損金不算入、連結納税承認の取消し原因及び投資簿価修正といった連結納税制度の固有の項目につき、必要な知識を有しているかどうか、また、その知識を第三者に対して簡潔・適切に説明できるかどうかを問うこととしている。

〔第二問〕
問1
 本問は、日常業務の中で取り扱う基本的な項目について、与えられた資料から、的確に判断し、かつ、正確に処理することができるかどうかを問うものである。
 特に、法人税は、企業会計上の利益(損失)を基に課税所得金額(欠損金額)を求めることが前提となっているので、法人が作成した計算書類に示されている金額等をどのように読み解くかが解答のポイントとなる。
問2
 本問は、三角合併において、合併法人が所有する親法人株式数が、対応すべき株式数に満たない場合の処理を問うものである。
 なお、本問合併が適格合併であるための要件の記述については、適格組織再編の基本的な3要件及び被合併法人の株主に対する対価の支払い方法について、簡潔にまとめたいところである。


相続税法
出題のポイント

〔第一問〕
問1
 平成25年度税制改正において、相続税法における相続税及び贈与税の納税義務の規定について見直しが行われた。改正後の相続税法では、次に掲げる者は、相続税の納税義務があると規定し、それぞれの納税義務者の区分に応じ課税財産の範囲及び課税価格の計算が規定されている。
(1) 居住無制限納税義務者(相続税法第1条の3第1号)
 相続や遺贈(贈与をした者の死亡により効力を生ずる贈与を含む。以下同じ。)により財産を取得した個人でその財産を取得した時において相続税法の施行地に住所を有するもの
(2) 非居住無制限納税義務者(相続税法第1条の3第2号)
 相続や遺贈により財産を取得した次に掲げる者であって、その財産を取得した時において相続税法の施行地に住所を有しないもの
イ 日本国籍を有する個人(その個人又は相続や遺贈に係る被相続人(遺贈をした者を含む。以下同じ。)がその相続又は遺贈に係る相続の開始前5年以内のいずれかの時において相続税法の施行地に住所を有していた場合に限る。)
ロ 日本国籍を有しない個人(相続や遺贈に係る被相続人がその相続や遺贈に係る相続開始の時において相続税法の施行地に住所を有していた場合に限る。)
(3) 制限納税義務者(相続税法第1条の3第3号)
 相続や遺贈により相続税法の施行地にある財産を取得した個人でその財産を取得した時において相続税法の施行地に住所を有しないもの(前記(2)に掲げる者を除く。)
(4) 特定納税義務者(相続税法第1条の3第4号)
 贈与(贈与をした者の死亡により効力を生ずる贈与を除く。以下同じ。)により相続税法第21条の9第3項の規定の適用を受ける財産を取得した個人(上記(1)から(3)までに掲げる者を除く。)
 本問は、相続税の実務において、非常に重要な相続税の納税義務者の別、納税義務者別の課税財産の範囲及び課税価格の計算の規定を理解しているか、その規定の内容について説明を求めるものである。
 なお、本問では、債務控除について、自然人以外のものが納税義務を負う場合について及び租税特別措置法に定める事項については、記載を要しないこととした。
問2
 相続税法では、配偶者間における相続、遺贈又は贈与による財産の移転については、同一世代間における財産の移転であること、財産形成に対する配偶者の貢献に対する考慮から各種措置が設けられており、贈与税の措置としては、贈与税の配偶者控除(相続税法第21条の6)がある。
 本問は、贈与税の実務において、適用件数や相談も多く重要な事項である贈与税の配偶者控除について理解しているかどうかを問うとの趣旨から、特例の概要及び適用要件について説明を求めるとともに、居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭の贈与があった年に、その贈与をした配偶者が死亡した場合における課税上の取扱いについて説明を求めるものである。

〔第二問〕
 相続税全般に関する理解度を測定するため、個別の財産評価、課税価格の算定、相続税の総額及び各相続人等の納付すべき税額までの算出を求める総合問題である。主なポイントは次のとおりである。
(1) 宅地の評価単位を理解しているかどうか。
(2) 容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の評価方法を理解しているかどうか。
(3) 宅地の評価における賃借人の権利の控除について理解しているかどうか。
(4) 取引相場のない株式の評価について、類似業種比準価額、純資産価額の評価方法を理解しているかどうか。
(5) 上場株式の評価方法を理解しているかどうか。
(6) 小規模宅地等の特例の適用要件等を理解しているかどうか。
(7) みなし相続財産である生命保険金及び退職手当金について理解しているかどうか。
(8) 遺産に係る基礎控除額の計算における法定相続人の数について理解しているかどうか。
(9) 生前贈与された財産の相続税の課税価格に加算される財産の範囲と贈与税額控除の控除対象を理解しているかどうか。
(10) 債務及び葬式費用について、それぞれの控除範囲を理解しているかどうか。
(11) 相続税額の加算の対象となる者の範囲について理解しているかどうか。


消費税法
出題のポイント

〔第一問〕
問1
 消費税は、消費一般に広く公平に課税する間接税であり、「国内において事業者が行った資産の譲渡等」及び「保税地域から引き取られる外国貨物」を課税の対象とし、ほぼ全ての国内における商品の販売、サービスの提供及び保税地域から引き取られる外国貨物に対して、取引の各段階ごとに課税される。
 また、生産、流通の各段階で二重、三重に税が課されることのないよう、課税売上げに係る消費税額から課税仕入れ等に係る消費税額を控除し、税が累積しない仕組みとなっている。
 本問は、このような消費税の基本的事項に係る理解度を問うものである。
問2
 本問では、具体的事例に基づいて、消費税法令の適用関係についての理解度を問うものである。

〔第二問〕
 消費税の納付税額又は還付税額の計算に当たっては、課税資産の譲渡等の範囲、資産の譲渡等の時期及び課税標準の算定に関する事項を理解するとともに、仕入れに係る消費税額をはじめとする各種税額控除等について幅広く理解しておく必要がある。
 また、消費税法の改正による消費税率の引上げに伴い、適用税率や経過措置の取扱いについても理解しておく必要がある。
 そこで、本問においては、次のとおり2問を出題し、納税義務の判定及び納付すべき消費税額を算出させることで、消費税法の総合的な理解度を問うこととしている。
問1
 本問においては、以下の事項を中心として、法人の納税義務の判定及び納付すべき消費税額を算出させることで消費税法の総合的な理解度を問うものである。
1 売上げについて課税取引、免税取引及び非課税取引の判定を適正に行い、課税標準額に対する消費税額が正しく算出されているか。
2 仕入控除税額の計算に当たって、課税仕入れの範囲とその時期、個別対応方式と一括比例配分方式による計算方法等を正しく理解しているか。課税資産の譲渡等にのみ要するもの、その他の資産の譲渡等にのみ要するもの及び課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するものとの区分を正しく行うことができるか。また、課税売上割合の算定に当たり、有価証券の譲渡、輸出免税等の取扱いについて正しく理解した上で、法令に従った計算ができているか。
3 調整対象固定資産に関する仕入れに係る消費税額の調整の計算において、その適用対象となる資産の範囲及びその計算方法等について正しく理解しているか。
4 中間申告による納付税額及び確定申告による納付税額又は還付税額の算出方法を正しく理解しているか。
問2
 本問においては、以下の事項を中心として、個人事業者の納税義務の判定、簡易課税制度の適用の有無の判定及び納付すべき消費税額を算出させることで消費税法の総合的な理解度を問うものである。

1 個人事業者の所得税の確定申告における青色申告決算書及び確定申告書に記載された内容を基に、消費税の課税売上げの把握及び納付すべき消費税額の計算が正しく算出できているか。
2 簡易課税制度の適用において、事業区分を正しく理解しているか。また、事業区分が複数ある場合の仕入れに係る消費税額の計算方法等を正しく理解しているか。
3 中間申告の義務及び確定申告による納付税額の算出方法を正しく理解しているか。


酒税法
出題のポイント

〔第一問〕
 酒税法は、その施行地内(日本国内)において酒類を消費する者に対し、税負担を帰属させることを目的としており、酒類製造者が、輸出する目的で酒類をその製造場から移出する場合には、当該移出に係る酒税を免除することとしている。  本問は、①輸出免税の規定が設けられている趣旨、②輸出免税の適用を受けるための要件及びその必要な手続、③具体的事例により酒税法の適用について、その理解を問うものである。

〔第二問〕
 酒税法の総合的な理解を問うため、製造場から移出した酒類について、酒類の品目及びその判定理由並びにその酒類の課税標準数量に対する酒税額、控除を受けようとする酒税額、納付すべき酒税額までの算出を求める問題である。
 主なポイントは次のとおりである。
1 原料、製造方法等による酒類の分類を理解しているか。
2 各品目の税率の計算方法を理解しているか。
3 租税特別措置法に定める酒税の税率の特例の規定を理解しているか。
4 戻入控除等の適用要件及び控除額の計算方法を理解しているか。


国税徴収法
出題のポイント

〔第一問〕
問1
(1) 差押財産を換価した場合には、その差押財産上の質権、抵当権等は、その買受人が買受代金を納付した時に消滅するのが原則である。しかしながら、税務署長は、不動産、船舶、航空機、自動車又は建設機械を換価する場合において、質権、抵当権者等から申出があったときなど一定の要件に該当するときには、その財産上の質権、抵当権等に関する負担を買受人に引き受けさせることができる(徴法124)。
 本問は、この差押財産を換価した場合の担保権の消滅及び引受けについての正確な理解がポイントとなる。
(2) 納税者が国税の法定納期限等後に登記した抵当権を設定した財産を譲渡したときは、一定の要件の下、譲渡した財産の強制換価手続において抵当権者が配当を受けるべき金額のうちから、納税者の国税を徴収することができるが、その財産について強制換価手続が実施されないときには、税務署長は、その抵当権者に代位して抵当権を実行することができる(徴法22①③)。  本問は、この抵当権付財産が譲渡された場合の抵当権の代位実行についての正確な理解がポイントとなる。
問2
 個人の事業者がその事業を法人に組織変更して自己を中心とした同族会社を設立し、その同族会社にその個人の事業用財産を出資する事例があるが、このような場合には、その同族会社の株式又は出資には市場性がなく、また個人に滞納処分の対象となる財産が残存していない場合が多い。このため、国税徴収法35条(同族会社の第二次納税義務)は、個人からの国税の徴収を確保する措置として、その株式又は出資の価額に相当するものにつき、直接その同族会社に第二次納税義務を負わせることとしている。
 本問は、この同族会社の第二次納税義務についての理解度を問うものであり、与えられた事実関係から同族会社の第二次納税義務に結びつけることができるかどうかがポイントとなる。

〔第二問〕
 本問は、具体的な設例の下、滞納整理全般に関する理解度を問う総合問題である。
問1
 徴収職員は、捜索等をする場合において、その執行のため支障があると認められるときは、捜索等をする間は、一定の者を除き、その場所に出入りすることを禁止することができる(徴法145)。また、徴収職員は、捜索に際し必要があるときは、滞納者等に戸若しくは金庫その他の容器の類を開かせ、又は自らこれを開くため必要な処分をすることができる(徴法142③)。
 本問は、この捜索における出入禁止及び捜索の方法についての正確な理解がポイントとなる。
問2
 動産の差押えは、徴収職員がその動産を占有して行う(徴法56①)。徴収職員が、動産を差し押さえた場合において、その動産の搬出が困難であるなど、必要があると認めるときは、差し押さえた動産を滞納者に保管させることができ、この場合、徴収職員は、封印、公示書その他差押えを明白にする方法により、差し押さえた旨を表示しなければならない(徴法60)。
 本問は、この動産の差押手続についての正確な理解がポイントとなる。
問3
 差押債権の第三債務者が、徴収職員に対し、約束手形等を提供して、その約束手形等の取立てとその取り立てた金銭による債務の弁済の委託をしようとする場合には、徴収職員は、一定の要件の下、その委託を受けることができる(徴法67④、徴令29)。
 本問は、この第三債務者による弁済の委託についての正確な理解がポイントとなる。
問4
 差押財産が損害保険に付されている場合において、その財産を差し押さえた旨を保険会社に通知しているときには、その差押えの効力は保険金の支払を受ける権利に及ぶ(徴法53)。また、保険金が支払われた場合における差押財産上の抵当権等の被担保債権と差押国税との優先関係については、その保険金が差押財産の換価代金に相当するものとして、国税徴収法16条(法定納期限等以前に設定された抵当権の優先)等の規定が適用されることになる。
 本問は、この保険に付されている財産に対する差押えの効力及び保険金が支払われた場合の優先関係についての理解度を問うものであり、配当額の計算に当たっては、根抵当権の優先額の限度についての正確な理解がポイントとなる。


住民税
出題のポイント

〔第一問〕
問1
 本問は、個人住民税の扶養控除についての理解を問うものであり、主なポイントは以下のとおり。
(1) 扶養控除の意義
(2) 適用対象
(3) 判定時期
(4) 控除額
(5) 生計を一にする納税義務者が二人以上ある場合
問2
 本問は、個人住民税の所得割の外国税額控除について、所得税の外国税額控除と関連する点も含めて理解を問うものであり、主なポイントは以下のとおり。
(1) 外国税額控除の意義
(2) 適用対象
(3) 外国税額控除の方法
(4) 控除限度額の計算方法
(5) 適用要件
(6) 外国税額の繰越控除

〔第二問〕
 個人の住民税(市町村民税・道府県民税)の税額の算出を通じて、個人住民税に関する地方税法の規定の適用についての総合的な理解を問うもの。特に、税額の算出過程における所得税の取扱いとの差異、非課税となる者の範囲について正しく理解しているかを問うもので、主なポイントは次のとおり。
(1) 所得計算
給与所得
退職所得
公的年金等
一時所得
不動産所得
(2) 所得控除
人的控除
雑損控除
医療費控除
社会保険料控除
生命保険料控除
地震保険料控除
(3) 住民税の特別徴収に係る計算
株式等に係る譲渡所得の損益通算
配当割
株式等譲渡所得割
(4) 税額控除
調整控除
寄附金税額控除
配当控除
住宅借入金等特別税額控除
配当割額又は株式等譲渡所得割額の控除
(5) 非課税判定


事業税
出題のポイント

〔第一問〕
問1
 法人の事業税の確定申告及び申告納付期限の延長について、正しく理解できているかを問うものである。主なポイントは次のとおりである。
法定納期限
中間申告納付を要する法人の確定申告時における納付すべき事業税額の取扱い
納付税額がない場合の取扱い
添付書類等
災害等による申告納付期限の延長
会計監査等による申告納付期限の延長
問2
 医療法人に係る事業税額の算定について、正しく理解できているかを問うものである。主なポイントは次のとおりである。
法人税の計算の例によらない事項(社会保険診療報酬の益金損金不算入)
医療法人の法人区分(特別法人)と納付すべき事業税額(所得割)
適用すべき税率

〔第二問〕
 資本金1億円超の法人について、申告納付すべき事業税額及び分割基準等について問うとともに、当該法人が太陽光発電によって売電収入を得た場合の事業税の扱いについて、正しく理解しているか問うものである。主なポイントは次のとおり。
外形標準課税(所得割、付加価値割、資本割)の概要
外形標準課税の課税標準の算定方法
収入金額課税の概要
収入金額課税の課税標準の算定方法
適用する分割基準及び税率

〔第三問〕
問1
 個人の事業税の算定について、正しく理解しているかを問うものである。主なポイントは次のとおりである。
個人の事業税の課税客体(課税対象事業の判定)
個人の事業税の課税標準の算定方法(所得計算、各種控除、税率の異なる事業を併せて行う場合)
課税標準の総額の分割基準及び算定方法
税額の算定(標準税率、制限税率)
問2
 資本金1億円超の法人の事業税額の算定について、正しく理解しているか問うものである。主なポイントは次のとおり。
所得割の課税標準の算定方法
付加価値割及び資本割の課税標準の算定方法
適用する分割基準
税額の算定(標準税率、制限税率)


固定資産税
出題のポイント

〔第一問〕
1 固定資産税の免税点の趣旨やその判定方法等について、基本的な理解を問うものである。
2 固定資産課税台帳に関する基本的な知識と台帳課税主義を踏まえた固定資産課税台帳、納税義務者に関する取り扱いについて、その基本的な理解を問うものである。

〔第二問〕
 税額の計算問題を通して固定資産税制度の理解力を問うものである。
1 商業地等、住宅用地及び農地については、それぞれ異なる負担調整措置が講じられている。また、平成26年度から住宅用地及び特定市街化区域農地に係る据置措置がなくなるという変更があった。本問は、これらについての理解を問うものである。
2 償却資産の課税標準額については、資産ごとに異なる耐用年数に基づく減価償却、課税標準の特例措置の適用のほか、船舶をはじめとする移動性償却資産については市町村ごとに価格等の配分が行われて決定される。
 本問は、これらを通じて、償却資産の課税標準について総合的な理解を問うものである。

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