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解説記事2017年12月25日 【資料解説】 与党、平成30年度税制改正大綱を決定(2017年12月25日号・№720)

資料解説
各省庁の要望事項の結果は?
与党、平成30年度税制改正大綱を決定

 自民党及び公明党は12月14日、平成30年度税制改正大綱を決定した。個人所得課税の見直しのほか、デフレ脱却・経済再生の実現に向け、賃上げや設備投資を後押しする税制上の措置、中小企業の代替わりを促進する事業承継税制の拡充が実施される。また、地価税以来27年ぶりに新税として森林環境税及び国際観光旅客税が創設される。
東京23区から近畿圏中心部への移転も対象  税制改正大綱のうち、各省庁が要望していた項目の主だったところをみると、法人税関係では、省エネ法の改正を前提に先進的省エネ・再エネ投資促進税制や地域データセンター整備促進税制が創設される。
 適用期限切れとなる租税特別措置のうち、地方拠点強化税制は、東京23区から近畿圏や中部圏中心部への本社の移転も対象とした上、適用期限が2年延長されている。また、平成30年3月31日で適用期限を迎える「接待飲食費の50%までの損金算入特例」及び「中小法人に係る損金算入の特例」についても、平成32年3月31日まで適用期限が2年延長されることになった。中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例も平成32年3月31日まで2年延長される。
 そのほか、指定寄附金制度の対象に独立行政法人日本学生支援機構が実施する給付型奨学金に対する寄附金が追加されることになった。現行制度では、貸与型奨学金のみ認められていたものである。
RSも特定口座での保有が可能  所得税関係では、書面で源泉徴収義務者に提出がされている生命保険料控除、地震保険料控除、住宅ローン控除に係る年末調整関係書類について、電子提出を可能とする。生命保険料控除及び地震保険料控除は平成32年分以後の所得税から、住宅ローン控除は平成31年1月1日以後に自己の居住の用に供する場合における平成32年分以後の所得税から適用される。
 NISA(少額投資非課税制度)に関しては利便性向上としてNISA(一般NISA、ジュニアNISA、積立NISA)の口座開設申込時に、即日買付けが可能になる。現状では投資家がNISA口座の開設を申し込んでも、二重口座でないことの確認が税務署で2週間程度必要になるため、当日には買付けができない。このタイムラグが投資家の買付け意欲を失ってしまう1つの要因であるとの指摘があった。また、NISAの非課税期間終了時に、特に意思表示をしない限り特定口座に移管することができるようになるほか、最近増えている役員報酬として支給されるリストリクテッドストック(RS)について、一定期間後に譲渡が可能になった際、現行では一般口座でしか保有できないところ、特定口座でも保有できるようにする。
 居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除制度は平成31年12月31日まで2年延長される。また、特定の居住用財産の買換え及び交換の場合の長期譲渡所得の課税の特例措置も2年延長されるものの、買換資産の適用要件の見直しが行われる。
美術品に係る相続税の納税猶予特例が創設  相続税関係では、文化財保護法の改正を前提に美術品に係る相続税の納税猶予制度が創設される。具体的には、個人が美術館と特定美術品の長期寄託契約を締結し、保存活用計画の文化庁長官の認定を受けてその美術館に特定美術品を寄託した場合において、その者が死亡し、特定美術品を相続等により取得した者が寄託を継続すれば、担保の提供を条件にその特定美術品の80%に対応する相続税の納税を猶予するというものである。なお、特定美術品とは、重要文化財に指定された美術工芸品又は登録有形文化財(建造物を除く)であって世界文化の見地から歴史上、芸術上若しくは学術上特に優れた価値を有するものとされている。
 登録免許税関係では、相続登記の促進のための登録免許税の免除に関する特例が創設される。相続人が既に死亡している場合について、関係法令の制定を前提に一定地域の10万円以下の土地が対象になる。相続登記が未了のまま放置されている不動産が増加しており、これが所有者不明土地や空き家問題の一因になっているとの指摘があったものである。また、印紙税関係では、工事請負契約書及び不動産契約書に係る印紙税の特例措置の適用期限が、平成32年3月31日まで2年延長されることになった。
返品調整引当金は廃止へ  その他、収益認識会計基準が導入されることを踏まえ、返品調整引当金及び延払基準が、一定の経過措置を講じた上、廃止されることになった(今号9頁参照)。
 また、公募投資信託等の内外二重課税の調整措置が講じられる。現行、公募投資信託等が海外の資産に投資している場合、その配当等に対して外国で課税が行われているが、この公募投資信託等が国内の投資家に分配金を支払う際には国内で源泉所得税が課されることになり二重課税となっている。諸外国では公募投資信託等を経由して支払った外国税を投資家が支払う所得税から控除できる仕組みが講じられており、日本でも同様の措置が導入されることになる。

【表】平成30年度税制改正大綱の概要
1 個人所得課税の見直し ・給与所得控除・公的年金等控除から基礎控除への振替
・各種控除の適正化
・税務手続の電子化
2 デフレ脱却・経済再生 <生産性革命の実現> ・賃上げ・生産性向上のための税制
<企業の事業承継・競争力強化> ・事業承継税制の拡充
・事業再編の環境整備
<観光立国・地方創生の実現> ・観光財源の確保
・外国人旅行者向け消費税免税制度の利便性向上
・地方拠点強化税制の見直し
3 経済社会の国際化・ICT化等への対応 ・国際課税に関する制度の見直し
・外国人の出国後の相続税納税義務の見直し
・円滑・適正な納税のための環境整備
4 たばこ税の見直し

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