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税務ニュース2008年11月17日 ESOPでは信託財産に帰すべき費用・収益は法人の損金・益金に(2008年11月17日号・№283) 信託契約終了までは法人が「みなし受益者」に該当

ESOPでは信託財産に帰すべき費用・収益は法人の損金・益金に
信託契約終了までは法人が「みなし受益者」に該当

に示された追加経済対策により、ESOP(従業員株式所有制度)が日本でも導入される方向となったが、ESOPの導入にあたっては昨年(平成19年)9月30日に施行された信託税制との関係が問題となる。
 ESOPにおいては、従業員が受益権を得るまでの間、法人がみなし受益者となるものと考えられることから、信託財産に帰すべき費用・収益は、税務上も当該法人の損金・益金となろう。

従業員は信託契約終了まで受益権なし  ESOPに係る課税関係を整理するうえでまず問題となるのが、ESOPにおける信託税制上の受益者だ。
 ESOPとは、信託等のビークルが、金融機関からの借入れ(この場合、法人が債務保証する)や法人からの拠出金を利用して株式を取得し、当該株式を一定期間保有した後、従業員や従業員持株会、退職者に将来付与する制度。
 このように従業員のための制度であるESOPの受益者は、一見すると従業員であるようにみえるが、従業員に中長期的な株価上昇へのインセンティブを提供することによる勤労意欲向上のため、信託が終了するまでの期間、従業員には受益者としての権利が付与されないことが多い。
 このため、従業員は、信託が終了するまでの間、所得税法13条1項の受益者には該当しないものと考えられる。また、従業員には「信託契約の変更」の権限もないことから、同条2項の「みなし受益者」にも当たらないであろう。

借入金は損金、保証料の益金算入不要  従業員に受益者としての権利が付与されるまでの間、信託の変更をする権限を有し(かつ、信託財産の給付を受けることとされ)ているのがESOPを導入した法人だ。すなわち、法人は「みなし受益者」に該当することになる(法法12条2項、法令15条、所法13条2項、所令52条)。
 法人が「みなし受益者」に該当することで、当該信託の信託財産に属する資産および負債は法人が有し、当該信託財産に帰せられる収益および費用は法人の収益および費用とみなされることになる。
 したがって、受託者の借入債務は法人の借入債務とみなされ、当該借入債務に対する支払利息については法人の費用、すなわち、税務上損金に算入されることになると考えられる。
 また、これと同様、法人が、受託者である信託から債務保証の対価として受け取る保証料については、同時に法人の費用ともみなされるというようにお互い相殺関係にあるため、法人において益金算入する必要はない。

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