カートの中身空

閲覧履歴

最近閲覧した商品

表示情報はありません

最近閲覧した記事

会社法ニュース2003年11月10日 会社法ビックバンをカテゴリー別に把握!(2003年11月10日号・№042) ニュース特集 会社法制現代化要綱試案公表!

ニュース特集

会社法制現代化要綱試案公表!
カテゴリー別に一覧

会社法ビックバンをカテゴリー別に把握!


10月29日に「会社法制の現代化に関する要綱試案」(以下、要綱試案)が公表されました(原文はこちらでご覧になることができます:http://www.moj.go.jp/→パブリック・コメント)。12月24日までパブリック・コメントを募集しています。今回の特集は、要綱試案の中から重要と思われる事項をカテゴリー別にまとめてみました。なお、ページ数は要綱試案の原文(又はpdfファイルで出力した場合)のページ数と対応しています。

要綱試案で統合(整理)が提案されている主なもの

ページ
統合(整理)の提案内容
4
合名会社と合資会社を一つの会社類型にする。
5、13、38
株式会社と有限会社の規律を一体化する。例えば、譲渡制限株式会社において有限会社型機関設計を認めるとともに、有限会社において種類株式・新株予約権・新株予約権付社債に相当する制度や社債の発行を認める等。
12
株式の一部につき株主の持株数に応じて行う強制消却は、株式併合として整理する。
14
端株制度と単元株制度を一本化する。
33
利益準備金と資本準備金の科目の区別を廃止する。

要綱試案で廃止が提案されている主なもの

ページ
商法条文
廃止が提案されている項目
2
19
商号登記の排他力(現行規定:他人ガ登記シタル商号ハ同市町村内ニ於テ同一ノ営業ノ為ニ之ヲ登記スルコトヲ得ズ)
4
55
会社が他の会社の無限責任社員となることの禁止
7
174~187
募集設立
7
246②
事後設立の際の検査役の調査制度
17
175・
280ノ6
株式申込証の用紙の交付
19
233
株主総会の招集地を「本店ノ所在地又ハ之ニ隣接スル地」に限定する規定
21
254ノ2
取締役の欠格事由のうち「破産ノ宣告ヲ受ケ復権セザル者」
22
261②
共同代表取締役制度
31
291
建設利息
33
289②
法定準備金減少時の「資本金の4分の1維持規制」
38
298
既存社債に未払込みがある場合の社債発行の禁止
38
299
各社債券の券面額の規制
38
300
割増償還の制限

要綱試案で規制緩和が提案されている主なもの

ページ
規制緩和の提案内容

会社形態

4
無限責任社員一人のみの合名会社の設立・存続を許容する。
5
譲渡制限株式会社における有限会社型機関設計(取締役会なし、取締役は一人でよい、監査役設置は任意、取締役・監査役の任期規制なし等)の選択的採用を認める。

設立

6
設立時・新株発行時の金銭の払込の証明手段は、残高証明書で足りる。
8
現物出資・財産引受け時の検査役の調査を要しない範囲を拡大する。

株式・持分

9
定款をもって、一部の種類の株式の譲渡についてのみ承認を要することを定めることを認める。
10
市場取引・公開買付け以外の方法による自己株式等の買受手続を整備する。
12
自己株式を新株発行類似の手続を経ずに市場取引により売却することの可否について検討する。
12
子会社が親会社株式を取得できるケースを現行(商211条ノ2)より拡大する。
12
会社が債務超過である場合に限り、一又は二以上の種類の株式について、その株主の多数決により、その全部を無償で強制消却することを認める。
16
基準日後に生じた株主であっても、会社の判断により議決権を行使することができる株主を定めることを認める。
18
新株発行に際して、証券取引法に基づく届出書等において商法の規定(商280ノ3ノ2)により公告等をすべき事項が払込期日の2週間前までに開示されている場合には、商法の規定による公告等は不要とする。

機関関係

21
譲渡制限株式会社(委員会等設置会社及び取締役会が設置されないものを除く。)の取締役の法定の任期について、伸長する方向で検討する。
22
取締役会の書面決議を一定の要件のもと認める。

計算関係

31
現物配当を認める。
34
組織再編行為の際の存続会社等における剰余金の計上については、次のように整理するものとする。
① 合併・分割の場合において、増加すべきものとされる資本又は準備金の増加をしないことを認めるものとする。
② 株式交換・株式移転の場合においても、①と同様の取扱いを認め、この場合においては債権者保護手続を行うことを要するものとする。
③ ①又は②の場合において、簡易組織再編行為を行う場合には、当該資本・準備金を増加しないことについて、株主総会の決議を要しないものとする。

社債・新株予約権関係

38
社債の発行に係る取締役会の決議については、次のような取扱いをすることができるものとする。
① 償還の金額及び利率の上限、社債の発行価額の下限を定め、具体的な額等の決定を代表取締役に委任すること。
② 社債を発行することができる期間を定め、個々の発行時期についての決定を代表取締役に委任すること(いわゆる「シリーズ発行」)。

組織再編関係等

43
吸収合併、吸収分割及び株式交換の場合において、消滅会社等の株主等に対して、存続会社等の株式を交付せず、金銭その他の財産を交付すること(いわゆる「合併対価の柔軟化」)を認める。
43
簡易組織再編行為の要件の基準を、存続会社等の譲受け側については発行済株式総数の20パーセントに、分割会社については総資産の20パーセントに、緩和する。
44
支配関係のある会社間で組織再編行為を行う場合には、被支配会社における株主総会の決議を要しないものとする簡易手続を設ける。
49
出資者の有限責任が確保され、会社の内部関係については組合的規律が適用されるというような特徴を有する新たな会社類型(いわゆる日本版LLC)を創設する方向で検討する。

要綱試案で規制強化が提案されている主なもの

ページ
規制強化の提案内容
21
商法254 条ノ2第3号の罪に、証券取引法や各種倒産法制等に定める罪を加える。
33
自己株式の処分差益について、これを直接配当することができるものとしている現在の制度を改めるかどうかについては、なお検討する。例えば、自己株式の処分差益については、「資本準備金と同様の取扱い」とすることが考えられる。
43
譲渡制限株式会社における当該譲渡制限株式会社の株式の発行又は移転を伴う組織再編行為については、簡易組織再編行為の要件に合致する場合であっても株主総会の決議を要するものとする。

要綱試案で数案が併記されて提案されている主なもの

ページ
提案内容
2
不正競争目的の商号使用(商20)
a案:維持。b案:1項を維持し、2項(不正競争目的に関する推定規定)を削除。c案:削除。
6
(設立要件としての)最低資本金制度
a案:株式会社につき、現行の有限会社と同額の300 万円。b案:株式会社・有限会社につき、300 万円よりもさらに引き下げた額(例えば100 万円、10 万円等)。c案:規制なし。
20
株式会社と有限会社の特別決議の決議要件
a案:有限会社の特別決議の決議要件を現行の株式会社の特別決議の決議要件にあわせる。b案:株式会社の特別決議の決議要件を現行の有限会社の特別決議の決議要件にあわせる。
37
決算公告
a案:株式会社・有限会社のすべてについて決算公告を義務付ける。b案:現行制度に準じ一定の範囲の会社について義務付ける。c案:会計監査人による会計監査を受ける会社について義務付ける。d案:会計監査人の設置が義務付けられる大会社について義務付ける。e案:義務付けの廃止。

要綱試案で株主(潜在株主)のメリットと考えられる主な提案

ページ
提案内容
18
譲渡制限株式会社における新株発行無効の訴え及び有限会社における資本増加無効の訴えの提訴期間を1年に延長する(現行は6ヶ月)。
20
大会社以外の株式会社であっても、議決権を有する株主数が1,000 人以上のものについては、書面投票制度を義務付ける。
21
株式会社の取締役の解任決議の要件を普通決議にする(現行は特別決議)。
26
判例上、株式交換・株式移転による持株会社の創設によって原告適格を喪失するとされていることについて、原告適格が喪失しないとの立法上の手当てを行う。
41
合併・分割の場合についても、株式交換の場合(商352③)と同様、新株予約権の承継の手続を明確化する。

要綱試案で経営陣のメリットと考えられる主な提案

ページ
提案内容
22
任務懈怠責任(商法266 条1項5号に係る責任)について、委員会等設置会社以外の会社についても、委員会等設置会社の場合と同様、商法266 条2項・3項に相当する規定は設けない。
23・24
事前の財源規制に違反して剰余金の分配をした場合における取締役の当該分配額に係る弁済責任及び利益相判取引に係る対会社責任について、委員会等設置会社以外の会社についても過失責任化。
26
会社が株主の権利行使に関する利益供与をした場合における取締役の供与額の弁済責任について、現行の無過失責任規定を見直し、過失責任化を図るものとするかどうかについては、なお検討する。
26
「訴訟委員会制度」(取締役等に対する訴えについて、会社において訴訟委員会を設置し、同委員会が取締役の責任を追及しない旨の判断をしたときには、裁判所がその判断を一定の限度で尊重する制度)を設けるなど、会社の利益をも考慮して訴えを終了させることができる方策を講ずる。
26
株主代表訴訟の原告適格を、訴訟の原因となった行為の時点での株主に限定する(現行は6ヶ月前より引続き株式を保有する株主であれば足りる)。

会計監査人関係の主な提案

ページ
提案内容
27
会計監査人の設置が強制される株式会社の範囲の見直しの要否については、なお検討する。
27
有限会社のうちの大規模なもの(会計監査人の設置が強制される株式会社に相当する規模のもの)についても、会計監査人の設置を強制する。
28
連結計算書類作成会社の完全子会社については、大規模な会社でも会計監査人の設置を強制しない。
28
会計監査人の設置が強制されない会社は、現行の小会社(資本金1億円以下かつ負債総額200 億円未満)の範囲の会社であっても、会計監査人を任意に設置することができる。
28
会計監査人が設置される場合の機関設計に関し、①会計監査人の設置が強制される範囲の会社のうち譲渡制限株式会社、②会計監査人を任意で設置することができる範囲の会社について、現行の委員会等設置会社又は監査役会設置会社以外の機関設計の在り方、たとえば「取締役会+監査役+会計監査人」といった機関設計を認めるものとするかどうかについては、なお検討する。
29
会計監査人が不適法意見を述べている場合には、決算公告において、その旨を明示しなければならない。
29
会計監査人の会社に対する責任につき、株主代表訴訟の対象とする一方で、責任の一部免除制度を導入。
30
会計監査人を設置した場合は、その旨及び氏名又は名称を登記する。
32
期中における剰余金の分配全般につき会計監査人が関与することとするかどうかについて検討する。
35
会計監査人を設置している株式会社(取締役の任期を1年としたものに限る。)は、定款をもって、前期の計算書類に会計監査人の適法意見が付されている場合には、当該計算書類の確定後、当期の計算書類が確定するまでの間、取締役会の決議をもって、いつでも、次に掲げる事項の決定をすることができる旨を定めることができる。
① 分配できる剰余金の範囲内で、金銭等の分配、市場取引による自己株式の取得等の「株主に対する剰余金の分配」
② 現行の利益処分案・損失処理案において定めることができる事項のうち、任意積立金の積立て、欠損てん補のために行う準備金の減少等の資本の部の計数の変動

その他

ページ
提案内容
16
新株主の配当起算日について、いわゆる「日割配当」という考え方を採用せず、基準日等における株主がその有する株式の発行時期にかかわらず、同一に配当を受けるものとする。
27
監査役については、一律に業務監査権限を付与する方向で検討する。
33
新株等の発行時における資本に組み入れるべき額は、「払込金額」を基準として算定する。

当ページの閲覧には、週刊T&Amasterの年間購読、
及び新日本法規WEB会員のご登録が必要です。

週刊T&Amaster 年間購読

お申し込み

新日本法規WEB会員

試読申し込みをいただくと、「【電子版】T&Amaster最新号1冊」と当データベースが2週間無料でお試しいただけます。

週刊T&Amaster無料試読申し込みはこちら

人気記事

人気商品

  • footer_購読者専用ダウンロードサービス
  • footer_法苑WEB
  • footer_裁判官検索