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税務ニュース2021年09月03日 CFC税制、租税回避の意図なくとも適用(2021年9月6日号・№896) 適用除外記載書面の添付無しで個人の納税者敗訴、事業基準も満たさず

  • 個人へのCFC税制適用事案で、適用除外記載書面の未添付理由に納税者敗訴。ただし、東京地裁は事業基準の適否も判断。

 香港法人の株式を保有する個人に対するタックス・ヘイブン対策税制(CFC税制)の適用の是非が争われていた事件で、東京地裁民事51部(清水知恵子裁判長)は令和3年7月20日、処分の取消しを求めた納税者の請求を棄却し、課税処分を適法と認めた。
 原告T氏は、タックス・ヘイブン対策税制の適用に当たっては、措置法の規定文言に形式的に該当するか否かのみではなく、租税回避を推認することができるような居住者等による外国法人の実質的支配や株式の分散保有による租税回避の意図の存在を要すると主張した。
 これに対し東京地裁は、措置法40条の4は、1項及び3項の各要件に係る判断を通じて、タックス・ヘイブン対策税制の目的の実現を図ることとしているものであり、租税回避の目的の有無や、税負担の不当な軽減となる実態の有無等については、その適用又は適用除外の要件として定めていないとして、原告が主張するような明文にない要件を加える解釈によることはできないとの判断を示した。
 その上で東京地裁は、原告が株式を保有する香港法人及びその子会社の香港法人は、原告に係る特定外国子会社等に該当し、原告は適用除外記載書面を提出していないのであるから適用除外規定の適用を受けることはできないとして、課税処分は適法であると結論づけた。
 これにより、香港法人が適用除外要件に係る事業基準等を満たすか否か(争点3)については、裁判所としては判断を示す必要がなくなったが、今号の特集(4頁〜)で取り上げたサンリオ事案とは異なり、事業基準を満たすか否かの判断が示された点、注目される。本件では、香港法人の主たる事業が「株式の保有」ではなく子会社への「管理サービス業」であるか否かが検討され、本件管理契約の業務内容と管理料収入が必ずしも連関しないこと、管理料が定められた経緯、実際に行われた業務の具体的な内容や提供された時期などから、本件香港法人の主たる事業は、管理サービス業ではなく株式保有業であると判断された。
 本件も他のCFC税制事案と同様に、租税回避の意図等の有無にかかわらず、措置法に規定する要件に該当すればタックス・ヘイブン対策税制の適用を受けるリスクがあることを改めて示した事案と言えよう。

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