税務ニュース2025年08月01日 課税仕入先による仕入明細の確認とは(2025年8月4日号・№1085) 相手方が記載内容を確認する前提となっていることを証拠化する必要
仕入税額控除の適用を受けるために保存が求められる「請求書等」には、仕入れを行う事業者が作成する仕入明細書等で、記載事項について「課税仕入れの相手方の確認を受けたもの」も該当し得る(適格請求書保存方式導入後は、仕入れの相手方が適格請求書発行事業者であることを要する)が、実務上は「相手方の確認」の方法が問題となる。
この点について令和6年12月2日裁決は、適格請求書等保存方式導入前の消費税法30条9項2号にいう「課税仕入れの相手方の確認を受けたもの」と言えるためには、①仕入明細書等に課税仕入れの相手方の確認の事実が明らかにされているか、②仕入明細書等の記載事項が課税仕入れの相手方に示され、その内容が確認されている実態にあることが明らかである必要があるとした。請求人は商品の仕入時に作成した「納品書」を仕入先に交付する際、仕入先との間で、現物、単価及び金額を確認するとともに、買掛金元帳の記載内容により仕入代金の支払相手及び支払金額を確認できる旨主張したが、上記②に該当するとは認められなかった(名裁(諸)令6第12号)。
国税庁のインボイスQ&A問86では、「課税仕入れの相手方の確認を受けたもの」の意義について、「仕入明細書等の記載事項が課税仕入れの相手方に示され、その内容が確認されている実態にあることが明らかであれば、相手方の確認を受けたものとなる」と本裁決と同様の解釈を示しつつ、具体例として、「仕入明細書等又は仕入明細書等の記載内容に係る電磁的記録に、『送付後一定期間内に誤りのある旨の連絡がない場合には記載内容のとおり確認があったものとする』といった文言を記載し、又は記録し、相手方の了承を得る」という手法を挙げている。
本裁決と国税庁Q&Aを踏まえると、仕入明細書等の個々の記載内容を確認した事実を立証することまでは求められないが、①「当該仕入明細書等の記載事項が課税仕入れの相手方に示され」、②「その内容が確認されている実態にある」ことは立証しなければならない。②を立証するためには、国税庁Q&Aで具体例として示された手法も参考に、相手方との間で、仕入明細書等の記載内容を相手方が実際に確認する前提になっていることを証拠化しておく必要があろう。
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