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会社法ニュース2026年01月16日 不徴収税額の支払請求権は和解で清算(2026年1月19日号・№1107) 東京地裁、和解の給付条項には源泉徴収する旨の留保なし

  • 不徴収税額の支払請求権が裁判上の和解により清算されたか否かが争われた裁判。
  • 東京地裁(池田幸司裁判官)は令和7年7月15日、支払請求権は和解により清算されたと認められるとし、原告の請求棄却。和解による給付が課税対象となる場合には、その清算も含めて債権債務を残さないことを念頭に清算条項を設けるのが通常。

 本件は、原告が被告から源泉徴収すべきであった株式の配当所得に係る源泉徴収税額を徴収せず、原告が代わりに納付したことから、不徴収税額の支払請求権(所法222条)に基づき、その納付額等を請求する事案である(令和6年(ワ)第20422号、30492号)。
 原告はIT研修事業等を行う会社であり、被告の妻(M氏)はその会社の代表取締役で、株主でもあったが、登記上、M氏は令和5年3月31日に取締役を解任され、その数日後に死亡し、被告が原告の株式を相続した。原告と被告は、被告が相続した原告の株式を1,163万3,600円で譲渡する旨の裁判上の和解を行っており、和解条項には、①原告が被告に対し、1,163万3,600円を被告指定口座に振り込んで支払う旨の給付条項と、②原告と被告との間には、本件に関し和解条項に定めるもののほか、何らの債権債務のないことを相互に確認するという趣旨の清算条項が盛り込まれていた。原告は、譲渡代金として1,163万3,600円全額を被告に支払ったが、その際に源泉徴収を行っていなかったものである。
 原告は、和解条項には被告に対して源泉徴収しないことを合意したことを示す記載はなく、源泉徴収税は和解が成立したことにより発生したものであるから、和解成立時の債権債務ではなく、支払請求権も清算対象外であるなどと主張した。
 裁判所は、裁判上の和解をする当事者の合理的意思を解釈すれば、和解による給付が課税対象となる場合には、特段の事情がない限り、その清算も含めて債権債務を残さないことを念頭に清算条項を設けるのが通常であると指摘。和解の給付条項には、別途源泉徴収することなどの留保はなく、源泉徴収関係を清算対象から除外すべき特段の事業があったとは認められないとした。そして、本件支払請求権自体は和解後に発生したものであるが、その前提となる源泉徴収義務は和解と同時に発生しているのであるから、これを含めて和解の清算対象になっていると理解しなければ当事者の合理的意思に反する結果になるため、支払請求権は和解により清算されたと認められるとし、原告の請求を棄却した。

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