税務ニュース2026年03月06日 重加算税賦課、過少申告の結果で十分(2026年3月9号・№1114) 東京地裁、故意に事実を隠蔽仮装し確定申告したと判断
本件は、査察調査において、原告(法人)の総勘定元帳に実際には存在しない仕入高及び支払手数料が計上されているとの指摘を受け、原告が修正申告を行ったが、重加算税賦課決定処分が行われたというもの。原告は、原告の代表者は査察調査の際に過少申告を素直に認め、その後修正申告をするなどしていることから隠蔽又は仮装の意図はなく、重加算税の賦課要件(通則法68条1項)を充足していないとして、過少申告加算税の額を超える限度で違法であるとして訴訟に至ったものである。
東京地方裁判所(品田幸男裁判長)は、通則法68条1項による重加算税を課し得るためには、納税者が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、その隠蔽仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、それ以上に、申告に際し、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまでを必要とするものではないと解するのが相当であるとした(最高裁昭和59年(行ツ)第302号同62年5月8日第二小法廷判決・裁判集民事151号35頁)。
その上で裁判所は、①原告は、実際にはU社に対して仕事を依頼したことはなく、送金した5,100万円のほとんどを翌日に返金されていたにもかかわらず、5,100万円をU社への前渡金として計上した上、そのうち本件仕入高を仕入高勘定に振り替えるという経理処理をしていた、②原告は、実際にはS社に対してコンサルタント業務を依頼したことはなく、コンサルティング契約書は実体を伴わない架空のものであったにもかかわらず、S社に対する支払手数料を計上していた、③原告は、架空の仕入高を計上して原告代表者貸付金を簿外資産とし、その存在を隠し、受取利息相当額を益金に計上しなかったことなどからすると、故意に税額等の計算の基礎となる事実を隠蔽し、又は仮装し、その隠蔽仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものといえ、通則法68条1項に規定する重加算税の課税要件を満たすとの判断を示し、原告の請求を棄却した。
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