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税務ニュース2026年03月27日 相互協議は訴訟対象の行政処分にあらず(2026年3月30号・№1116) 東京地裁、相互協議自体は国民の法的地位に影響を与えるものといえず

  • 納税者(原告)が相互協議の継続を求めた事件(令和7年(行ウ)第272号)。東京地裁(篠田賢治裁判長)は令和7年10月29日、相互協議それ自体は直接国民の法的地位に影響を与えるものとはいえないとし、抗告訴訟の対象となる行政処分には当たらないと判断。原告の請求を却下。

 国税庁では、移転価格課税等による国際的な二重課税について納税者の申立てを受けた場合、租税条約等の規定に基づき外国税務当局との相互協議を実施してその解決を図っているが、合意に至るまでには相当な時間を有するのが実態であり(令和6事務年度における(事前確認を含む)平均処理期間は39.6か月)、また、すべての相互協議について合意に至るわけではない。
 今回訴訟に至った事案は、原告である納税者(法人)が日米租税条約に基づき相互協議を申し立てたものの、国税庁より令和7年5月20日付で「相互協議手続の終了について(通知)」と題する書面を受け取ったことから、本件通知の取り消し及び相互協議の継続を求めたものである。
 当該通知には「租税条約第25条第1項第二文に規定される申し立てに係る3年間の期間制限を徒過している。」と相互協議の手続を終了した理由が明記されていたが、この点について納税者は、相互協議の申立てを最初に行ったのは平成20年8月であり、現時点において3年の期間が徒過したとの主張は誤りであると主張した。
 裁判所は、相互協議は締約国の権限のある当局間における協議を意味し、協議の結果として合意が成立した場合でも、それだけで直ちに納税者の具体的な権利義務(課税関係)に影響を及ぼすものではなく、権限のある当局がこれを実施すること、すなわち、課税処分をすることによって、納税者の課税関係が形成又は変更されることが予定されているといえると指摘。そうすると、相互協議それ自体は直接国民の法的地位に影響を与えるものとはいえないから、相互協議又はその継続は、抗告訴訟の対象となる行政処分には当たらないと判断した。また、相互協議手続の終了通知についても、相互協議が終了したという事実を伝えるものにすぎない上、相互協議が継続されたからといって、原告に対して、合意が成立することが保証されているものでもなく、直接原告の法的地位に影響を与えるものではないことから、抗告訴訟の対象となる行政処分には当たらないとし、本件訴えはいずれも不適法として、原告の請求を却下した。

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